13.わぁ、騒動だ♪
昨日は試験が終わると結果をまとめクラスを決めるのに1日かかるということで帰された。
試験結果どうなってるのかドキドキだよ……青色のプレッシャーが……。でも自分的には十分頑張った。
心配事があるとしたらやり過ぎてみんなに引かれてないかだ。
「ルマ。いってらっしゃい」
「いってらっしゃいませ」
お母さんとお母さん付きの侍女が見送りをしてくれる。
お父さんは朝早くから仕事で、お兄ちゃんとお姉ちゃんは先に学校へ行った。
「行ってきます」
『いってきま〜す!きゃきゃっ!!』
精霊たちが私の真似をして挨拶する。
平和だな!
シャドがガウッと一鳴きしてそばに来る。いつもさらさらの艶々な毛並みが今日は更にさらさらで艶が良い。
ふふふっ……!!昨日シャドが嫌がるのを無視してブラッシングした成果だね!
いや、さらさら艶々の毛並みを堪能したかったんじゃなくてただの嫌がらせだったけど♪
まぁ、ちゃっちゃと初登校しますか。あ、シャドは今日もとりあえずは隠れててね。
……。
え〜私は只今、登校して早々ジト目になってしまっています!
「おい!お前サラをいつも虐めているそうだな!?」
「いいえ?そのようなことは決して、しておりません」
学園へ着くなり何かやってるんだよ……。こんな目立つ所で言い争うなよ。『嫌味・喧嘩は校舎の影で』これ常識だろ!?なんか犯罪の手引みたいになったけどさ!?
「俺の婚約者だからと言って調子にのるな!お前はただの許婚であり俺の想い人ではない!お前は俺の事に対して昔から……!!」
「ですから、私はサラ様をいじめるようなことはしておりません。……それよりもスバル様。そのような事を叫ばれて宜しいのですか?貴族以上の者にとって政略結婚は当たり前ですのよ?そのお言葉は今まで政治的に結婚されてきた方々への侮辱に当たりますわ」
これは……男が全く女の子の意見聞いてないし。会話が平行線になるよ。
女の子の言ってることが正論。そんな事叫んでたら政略結婚舐めてるようにしか聞こえない。明らかに男が悪い。
てかサラって誰だよ。覚えた貴族の一覧にそんな名前の娘居なかったぞ?まさか男よ、女に誑かされてるんじゃなかろうな?貴族の男児が何やってんだか……。
……。
本当は面倒臭いし立場的に口を突っ込むと不味いんだけど……これ男だけなら自業自得だし良いけど女の子も悪く言われちゃうな……。
傍から見たら女の子がなんかやらかしちゃったように見えるし。貴族にとって醜聞は一番怖い脅威だしな。
それが分かってるから女の子は多少反論しながら若干困った顔をしてるんだろう。
このままじゃ女の子側にすべての責任を押し付けてサラ(笑)と一緒に逃げられる可能性も無くはないし。……出て行くか…………。
え〜と、この男の名前は……オズワルドだね。伯爵家の長男だ。女の子はルエノだね。同じく伯爵家の者だけど財力的にはオズワルドの家が上か。
「オズワルド様。ルエノ様の話に少しは耳を貸されたらどうですか?」
「!貴方様は……!」
「誰だ?お前は。関係のない者は引っ込んでいろ!」
……。
実はさっきから私の正体を知っている教師が『どうにかして下さいっ……!!』って目で見つめてきてるんですよ……!!
普通教師の仕事だと思うけどここはお貴族様の喧嘩。そりゃ身分が下の者が割って入れないわな。
んで、伯爵家より身分が上の者はこの場所に私だけだったと言うわけさ……。
どうやら、ルエノは私が誰なのか分かってるみたいだし何とかなるか……。
「そう仰られても。このような場所で騒がれていたら迷惑なのですわ。しかも一方的にオズワルド様が叫ばれているだけなようですし」
「知りもしないくせに!サラはコイツにいじめられたせいで家から出られなくなったんだぞ!?」
「知るわけありませんわ」
いや、逆に知ってたら怖いだろ。
「じゃぁ、黙って……」
「ですが一つだけ。サラ様などと言う貴族の娘、私聞いたことありませんわ。……一度素性をお調べになってみては?」
「っ……そ、それは……」
その様子じゃお前も聞いたこと無いと思ってたんかい。謎より自分の感情を優先したか。まず、好きになった相手の素性ぐらい調べろよ。
!
危ない危ない……。気を抜いたら本人の前でまたジト目になる所だった。私は公爵家のお嬢様。淑女を演じるのよっ……!!
「お、お前こそ見たことのない顔だな!どこの底辺家の女だ!俺が誰だか分かっているのか!?」
……。
あ〜あ、言っちゃった〜。第一、底辺家の娘が伯爵家の長男が相手と分かってて話に割り込むわけ無かろう。馬鹿か、焦ったのか。
てかここ第一学園だし。高位貴族か特待生しか入れないし。
「はぁ……。本当に頭が痛いですわ。入学早々に騒動を起こされるとは……この方はローレル家の方ですわ。……闇空虎様と契約された」
ふっ!やっぱりルエノは私が誰だか分かってたんだね。二人共、会話成り立たない奴とかだったら私泣いてたからね……!!ありがと……!!
「な!?しょ、証拠は……お前もコイツの共犯で身分を偽っているということは…………」
しつこい。どんどん失言してくだけなんだから黙って聞いてれば良いのに。
まぁ、そんな奴ならそもそもこんな事になってないか。
剣をオズワルドに突き出しシーアの家紋を見せる。
「……これでどうですか?」
「っ、この剣がに、偽物の可能性も……っ」
はぁぁ……。だから失言し過ぎだって、少しは黙って納得しろ!
公爵家の令嬢への侮辱と今まで政略結婚してきた方への侮辱。あぁ、剣を偽物と言ったことで公爵家そのものへの侮辱にもなるか。あとは剣を作り家紋を彫った職人、商人への侮辱。
……。
馬鹿だなぁ、貴族にとって商人達は使う側かも知れないが洋服やお茶会へ出す菓子など貴族にとっての必需品は商人からしか買えないのに。
商人達から見放されたら後は落ちぶれるだけですな!
でも、オズワルドの家はまともな家だった筈なんだけどな……息子の教育ミスったか。ご愁傷様です♪
私は別に何にもしてないさ!オズワルドが勝手に失言していってるだけです。
「はぁ……まだ納得いきませんか?契約者を呼びましょうか。……シャド」
すーっと空間から現れるシャド。ずっと私達のやり取りを側で見ていました。なので私への侮辱もバッチリ♪
さぁ、聖獣様に怒られて腰抜かしてしまえっ!汚いからビビっても漏らすなよっ!
「ガルルッッ!!」
「ひいっ!ほ、本物の闇空虎っ……!!!」
聖獣様に怒られてってか表向き怒ってる風なだけでシャド全然怒ってないけどね。
どっちかと言うと呆れてて私に『馬鹿の面倒を見るのは大変だな』って言ってきたからね……!!
念話での会話は非常に馬鹿らしいものでしたよ。もう、私が面倒臭すぎてふざけてた。
『シャド〜そろそろオズワルド詰みきってきたから、私が契約者っていう証明の為にも出てきて一発やっちゃって〜♪』
『承知した。入学早々に馬鹿の面倒を見るのは大変だな』
『もう馬鹿過ぎて笑えてくるよ♪私はオズワルドを貶めようとしたわけじゃ無くてルエノに醜聞がつくのを避けるために介入したのに自滅してくんだもん♪』
『はははっ、まぁ頑張れ』
とまぁ、こんな感じでしたよ。
「ルシェマ様、闇空虎様。このような事になってしまい申し訳ございません。全ては私達の間の話。巻き込んでしまい…………」
深く最上位の謝罪を意味する礼をするルエノ。
いや、私が首を突っ込んだだけだし……なんかこっちが凄い申し訳ない。
……まぁ、それよりも私はオズワルドをとりま放置しといてルエノから話を聞きたい。
彼女はどんな話を聞かせてくれるのかな〜。
入学早々から騒ぐ奴にうんざりするルマでした。
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