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12.実技試験


       バンッ!


 は!?


 最後の上級魔法を無詠唱で使った!?え、この子ほんとに平民出身ですか?


 周りもざわざわしている。そりゃねぇ〜、急に上級魔法を無詠唱で使われたらビックリするわ。


「おや。上級魔法を無詠唱で、ですか。上級魔法は無詠唱で使えるのに他のものは無詠唱で使えないのですか?」


「はい。上級ばかり練習していたらこうなりました」


 いやいや。上級魔法使える場所なんて街にないでしょ。どうやったのさ。


質問した教師も目が点だよ。


「……そうですか」


「ありがとうございました」


「はい。…………最後はルシェマ様ですね」


 ……。


 無詠唱で上級魔法使える子がいたなら、私が無詠唱で魔法使っても良いよね。てか、聖獣の力は詠唱が魔法とは違うから無詠唱じゃないとバレるか。


 見た目だけなら普通の魔法と同じだけど威力は私のイメージによって変わってしまうからそこを気をつけないとな。


「……」


 無言で集中し次々と現れてくる的を壊していく。


 無詠唱でも聖獣の力をコントロールできてるね……。練習の成果かな?


 最後の上級魔法に似た力、これも勿論無詠唱で使う。


 雷を帯びた的が砕け散る。うん……勿論これも成功。


「ふぅ……」


『……』


 ん?何故に皆無言……。てか、前もこんなことあったよな。嫌な予感……。


 少し間が空いて正気に戻ったらしい生徒達。


「っーー!速すぎませんか!?」


「え、今無詠唱でしたわよね?」


「一つ一つの間がおかしくないですか!?」


 一斉に叫ばれた。叫ぶと言ってもそこは上流階級の教育を受けている皆様であって言葉遣いは丁寧なまま。何か流石なんだろうけどそれを聞いてなんとも言えない気持ちになる。


 ……。


 別に手加減したし家の家族なんかもっと息継ぎなしなレベルでポンポン使ってるよ?


『ルマ……。普通なら、宮廷魔術師レベルにならないと無詠唱でポンポンと使うのは無理だぞ?』


 シャドが念話で話しかけてきた。


『え?家の家族は……『《普通なら》と言っただろう?』』


 普通なら……あ、うん。家の家族達みんな普通じゃなかったわ……。


「……皆さん静かに。次は剣術の試験です。試験と言っても教師と真剣を使った手合わせをしてもらいます。あぁ、治癒魔法を使える者が待機しておりますのでご心配なく」


 いや、怖っ。剣術の試験で治癒魔法が必要な怪我人出るのかよ。


 まぁ、私は負ける気など微塵もないけどな。ローレルの名に汚名を着せるわけにはいかない。家紋いりの剣を身に着けることを許してもらった身としては余計にだ。手は絶対に抜かず本気で行こう。


「剣術は先程とは逆の順番でルシェマ様からお願いします。……アイトム様お願い致します」


『!?』


 アイトム様と呼ばれ出て来た人物は元王国騎士団長であるアイトム・スウェルという人物だった。


「教官!元王国騎士団長である人物と戦えと言うのですか!」


「おや、誰も勝てとは言っていないでしょう。自分より力が下の相手に全力が出せますか?」


 ……。


 この国って実力主義国なんだよね……。何でも先代の王様が本当に!無能というか愚王でそれに危機感を覚えた当時王太子だった王様が大改革を行ったんだって。


 その時に先代を半分王様が殺したような形で追い落とし即位したため一部からは『人殺し』『王に相応しくない』と言われ嫌われているらしい。

 まぁ、やましい事があったり都合の悪い人達だよね。


 でも、本当に国第一な愛国者達は王様が無理矢理にでも即位していなければ国が滅びていたかも知れない事を知っているから忠誠を誓って慕っているんだって。


「最初の相手は誰だ?」


「……私です。よろしくお願い致します」


        バンッ!


 スタートの合図と同時にアイトムが容赦なく斬り込んで来る。それをいなし私も斬り込んで行く。


「……」


「……」


 元王国騎士団長だけあって中々厄介だ。しかし、失礼だが私の周りの人達と比べるとまだ勝てそうだ。

 まぁ、引退されてから十年以上経ってるしな。


 う〜ん、持久戦に持っていかれると私は体力面や力押しで劣るから確実に負ける。やはり狙うなら隙だ。この人の隙はどこだ……。


 !


 そうだ。この人確か戦いで利き手を怪我して引退したんだ!


 人の弱点を狙うのは卑怯と言ってくる人も居るかも知れないけどそんなの実際の戦いの中では関係ない。人の弱点を狙うのも戦略だ。弱点を狙えば恐らくアイトムにも隙ができる。


 利き手は……剣の持ち方からして右か。自然に右手ばかりに力が入ってしまうように狙う。


「はっ!」


「っ……」


 よし!思った通りに行った!


 体制を崩し無理矢理斬り込もうとしてきたアイトムの背後にまわりこみ、いつかの様に首に剣を突きつける。


「……どうですか?」


「……参った。…………まさか負けるとは思っていなかった。……私の弱点に気づかれたか」


『……』


 ん……あぁ。みんなが再び無言で固まる……。デジャヴすぎる。


「っ!お前どんだけ規格外なんだよ!!」


「元王国騎士団長に勝つなんて……!!」


「っーー!」


 おぉー。今度こそ上流階級の皆様でも言葉遣いが乱れるか、絶句して話せなくなるかに別れた。それ程衝撃的だったのか。


 驚いたかもしれないけどさ、これでも家の家族達には掠り傷すらつけられないんだよ?


「?…………っ!?その剣に彫られている模様は!」


「シーア!?もしかして……闇空虎様と契約したという……!!」


「ローレル公爵家の……!!」


 あっちゃぁ〜バレたか……。


 この学園内は自身の剣を帯刀、手合わせ等で使用することが許されているからこの試験も自分の剣で戦ってたんだよね。


 ざわざわする生徒達。


「静かにしろ。次の者は早く来い」


 すると、決して大きくは無いが辺りに響き渡る威厳のある声でアイトムがこちらに声をかけてくる。

 アイトムにとって家など関係ないらしい。重要なのは強さか。


 その後すぐに他の生徒達の試験も再開された。惜しいところまでは行った人もいたがみんな剣を吹き飛ばされて終わった。

 あの平民出身の女の子も得意なのは魔法だけなようで一瞬で剣を吹き飛ばされて終わっていた。


 どれも特に代わり映えしない試合だったが最後に一つ私は恐ろしいことに気がついてしまった。


   アイトム1回も休憩してねぇ……!!


 え、かなり良い歳なはずだよね!?生徒達50人以上居るよね!?


 体力馬鹿かよ!やっぱ持久戦に持っていかれなくて良かった……!!

 あの時、隙を狙う判断した私ナイス……!!良い子……!!




何だかんだでルマもSな発言が多い。転生して変わったように思えた性格が戻ってきたようです。みんなの前では猫被ってますが(笑)




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