探さんたちのその後
今日は日曜日。けれど、今日は遊びに行くために楓とビオラと待ち合わせしていて。ヤバイ!遅刻しそうだ。遅刻なんてしたら、待たせている楓とビオラに申し訳ない。とにかく、早く行かないと。
「いってきます、母さん!」
急いでバッグを掴み、握り締め、バタバタと靴を履く。
「はーい。行ってらっしゃい。」
母さんは笑っているけれど、笑い事じゃない。早く行かなければ、本当に遅刻してしまうだろう。
「じゃ!」
そう声を発して、ドアを開けると、そこにはつのでも生えるのではないかと言うくらい怒った顔をしている楓がいた。
「遅いよ!家まで来ちゃったじゃない!」
「まあ、まあ、楓ちゃん。」
正直、ビオラにはよく助けてもらっている。今みたいに、俺が遅刻した時とか、よく、ね……。
「悪い悪い。じゃあ、行くか。」
「もうっ。誤魔化さないでよ!」
プンスカと怒っている楓に、今では少し懐かしい話を持ちかける。何とか話を変えるんだ。
「そういえば、1年だな。あの事件から。」
俺が話を変えた理由に気がついたのか、ビオラも話にのって、
「そういえば、全員捕まったんだよね?」
と言ってくれた。ナイス、ビオラ!
「あ、そうだね。テレビで見た。」
謎の組織ホワイト。ボスの名前は混乱を防ぐため非公開となっている。そのくらい大きな事件だったらしい。その時の俺は、よくわかっていなかったけれど。
「今日はどこに行くんだ?」
そういえば、約束だけしてどこに行くのかを聞いていなかった。
「探偵として、依頼を受けたのよ!」
楓が嬉々としてそう言う。あの日から一年。俺たちは、この辺りでは有名な探偵だ。
「泥棒を捕まえて欲しいって。」
泥棒。そういえば、あいつらも怪盗だったな。
「来るのは夜ってわかっているらしいんだけど、夕方から来て欲しいって。」
そういえば、あいつらも夜に動いていたな。もしかして、あいつら……な、わけないか。泥棒なんて、この世にいくらでもいるもんな。
セイが資料を持って部屋に入ってきた。私は口にお菓子を頬張りながらセイの方へ視線を向けた。
「聞いてください。さっき任務の紙が届いたんですよ。」
そういうセイは、何だか嬉しそうだ。
「次の任務、探様たちがお住まいのの街ですよ。」
へえ。そうなんだ。会えるかもしれないけれど、私たちが行くのは夜中だものね。流石に寝てるか。
再会まで、あと……。




