告白
「何をしたかったとしても、あなたがしたことは変わりません。」
私は冷たくそう言い放った。そうするしか、思いつかなかったから。
「そうか。」
真悟は笑っていた。その笑顔はどこか寂しそうで、悲しそうだった。
「セイ。私、どうして動けたのかしら?」
あの時、確かに私の電源はオフになっていたはずなのに。意識があったのはわかる。人間である脳をオフにすることはできないからだ。
「姉さんの体は、電源がオフになったらすぐに着くようになっているんです。脳を守る機能までオフになっては大変ですから。」
セイはそう言って笑ったが、その笑顔はどこか苦しそうだった。
「どうしたの?」
私がそう言うと、ヤミとセイは顔を見合わせた。そして、勢いよく頭を下げる。
「ごめんなさい!」
「すまない!」
私は驚いて一歩後ずさった。何を謝っているのだろうか?ああ、こんな風景、昨日の夜も見た気がする。
「なにが?」
私は苦笑いをしてごまかそうとしたのだが。セイは申し訳なさそうに顔を上げて、もう一度頭を下げた。
「姉さんは、偽物を本当の家族のところに返したら怒ると思って、言えなかったの。」
そう言われて、やっとそれを思い出した。そうだ、何か忘れていると思っていた。けれど、必死に頭を下げる私の家族。こんなことされたら、怒れるわけがない。
「仕方ないな、もう。」
私は2人の頭の上に手を置いてゆっくり撫でた。私たちは3人きりの家族だ。できるならこんなことで仲を悪くしたくないし、仲のいいままでいたい。
「許してあげる。」
私たちは家族。それは、永遠に変わらない事実。血は繋がっていない。戸籍も家族とはなっていない。でも、私たちは家族だ。
2人は嬉しそうに私に抱きついてきた。
「ちょっと、見られてるって。」
ん?ご主人様とビオラ様が何か話している。ちょっと聞き耳を立ててみよう。
「こんな場所でごめんね。でも、私も逮捕されたらもうあえなくなっちゃうから。……好きです、主くん。」
え、そうなの?そんなそぶり全然なかったのに。
「……ごめん、俺、他に好きな奴が。」
その好きな人とは、お嬢様かな?お嬢様だったらいいなー。
ビオラ様は少し残念そうにしていたが、どこか嬉しそうにしていた。きっと、組織の人形として生きてきたビオラ様にとって、自分の思いを伝えると言うことは素晴らしいことなのだろう。




