↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
黒のメイド  作者: 藤本 寛那
PR
77/80

告白

「何をしたかったとしても、あなたがしたことは変わりません。」

私は冷たくそう言い放った。そうするしか、思いつかなかったから。

「そうか。」

真悟は笑っていた。その笑顔はどこか寂しそうで、悲しそうだった。

「セイ。私、どうして動けたのかしら?」

あの時、確かに私の電源はオフになっていたはずなのに。意識があったのはわかる。人間である脳をオフにすることはできないからだ。

「姉さんの体は、電源がオフになったらすぐに着くようになっているんです。脳を守る機能までオフになっては大変ですから。」

セイはそう言って笑ったが、その笑顔はどこか苦しそうだった。

「どうしたの?」

私がそう言うと、ヤミとセイは顔を見合わせた。そして、勢いよく頭を下げる。

「ごめんなさい!」

「すまない!」

私は驚いて一歩後ずさった。何を謝っているのだろうか?ああ、こんな風景、昨日の夜も見た気がする。

「なにが?」

私は苦笑いをしてごまかそうとしたのだが。セイは申し訳なさそうに顔を上げて、もう一度頭を下げた。

「姉さんは、偽物を本当の家族のところに返したら怒ると思って、言えなかったの。」

そう言われて、やっとそれを思い出した。そうだ、何か忘れていると思っていた。けれど、必死に頭を下げる私の家族。こんなことされたら、怒れるわけがない。

「仕方ないな、もう。」

私は2人の頭の上に手を置いてゆっくり撫でた。私たちは3人きりの家族だ。できるならこんなことで仲を悪くしたくないし、仲のいいままでいたい。

「許してあげる。」

私たちは家族。それは、永遠に変わらない事実。血は繋がっていない。戸籍も家族とはなっていない。でも、私たちは家族だ。

2人は嬉しそうに私に抱きついてきた。

「ちょっと、見られてるって。」

ん?ご主人様とビオラ様が何か話している。ちょっと聞き耳を立ててみよう。

「こんな場所でごめんね。でも、私も逮捕されたらもうあえなくなっちゃうから。……好きです、主くん。」

え、そうなの?そんなそぶり全然なかったのに。

「……ごめん、俺、他に好きな奴が。」

その好きな人とは、お嬢様かな?お嬢様だったらいいなー。

ビオラ様は少し残念そうにしていたが、どこか嬉しそうにしていた。きっと、組織の人形として生きてきたビオラ様にとって、自分の思いを伝えると言うことは素晴らしいことなのだろう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。