推理①
まず、私たちが真悟がホワイトの一員だと知ったときのことについて。
「真悟、あなたがホワイトの組織の一員だと知ったのは、あなたがさらわれた時です。」
あの時、ホワイトは大人数で来ていたにもかかわらず、真悟を拐いにきたはずのホワイトたちは幾つにも別れて帰っていった。
「あなたがあの時、バラバラに別れてあの場所を出るように指示したのは、追われる可能性があると知っていたからでしょう?そんなことを知っている人物は限られますから。」
ご主人様にも検討はついたかもしれないが、ご主人様は私と行動を共にしていた。だから、残るは真悟のみとなる。
「ほう。それで?」
ニタニタと、気持ちの悪い顔で真悟は笑った。私の推理でさえも、真悟にとってはゲームでしかないのだろう。
今のうちに笑っておけ。すぐに笑えなくしてやる。
「残された字。あれは、最初、拐われたということを知らせるためのヒントかと思っていました。」
そんなことをわからないかと思われるくらい下に見られているのかと、その時は少しイラっともしましたが。
「ですが、違うんですよね?あれはおそらく……自分が文字も自分で書かないくらい高い位にいると知らせるヒント。」
ただ、これに至っては私の予想でしかないが。文字を真悟の字で書いておけば、もう少し時間が稼げたかもしれないのに、そうしなかったのは、そういうことではないか。私が勝手にそう思っただけだが。
「そして、ボスの正体が私の弟や妹の親である可能性が出てきたのは、地下9階でのことでした。」
私の弟や妹を作ってくれた人の子孫がこんなことをしているだなんて、思いたくもなかったが。
「ビオラ様が来ていらっしゃるこの服。この服は、私の妹のために弟と妹の親が私の妹のために作ってくださった服のコピー。これも、ヒントなんですよね?」
その時は、弟と妹の親の子孫がホワイトの一員だという説も残っていたが、その説はご主人様とビオラ様の言葉によって無くなった。
「ちょっと待ってくれ。」
今いいところなのに。口を挟まないでほしい。が、ご主人様も当事者だ。口を挟む権利があるだろう。
「先祖の話はもう100年くらい前の話だろう?そいつがヤミやセイの親?それに、こいつらが怪盗やっているのって、もう100年くらいだったような。どういうことだ?」
さすが探偵の息子。かなり鋭いな。できることなら、知らないでいて欲しかったが。
「はい。私達は機械、アンドロイドですから。」




