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黒のメイド  作者: 藤本 寛那
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人形部屋

 ヤミを先頭に、奥へ進んでいく。歩きながら、私たちは今持っている武器について相談していた。先ほどでに入れた武器もあるが、私たちはそれぞれ武器を隠し持っている。それぞれの得意な武器を、だ。

 ヤミは刀。と言っても、今持っているのは折りたたみ式の剣だろうけれど。彼は戦闘においては万能型で、基本何でも扱える。遠距離でも、接近戦でもお手の物だ。彼は戦闘型だから、戦闘が得意なのは間違い無いだろう。

 セイは短刀や投げナイフ。彼女は守りに優れていて、遠距離に偏った攻撃をするのだが、接近戦も見事なものだ。あまり重いものは扱いにくいらしく、よく短いものを使っている。どんな武器の知識でも持っているし、扱うのも上手なのだが、本人は力が足りない時にしていた。

 そして、私だ。私は拳銃や爆弾などをよく使う。というか、それしか使えないのだ。人を傷つけた肉の感触の残る武器は、どうにも苦手で……。拳銃は軽くて、私には比較的扱いやすいし、アンドロイドとしての能力が補正をしてくれるから、結構な命中率だ。

 2人は、そんな私に合わせて武器を選んだらしい。確かに、みんな武器が一緒でおんなじ攻撃しかできないよりは、いろんな攻撃ができて、応用力のある方がいいだろう。

 そういえば、2人ともいつのまにかメイド服と執事服だ。さっきまで普通の普段着だったのに。2人は双子の人形として仕事をする時にこの格好になるのだが、スイッチでも入ったのだろうか?

 おっと、そんな話をしている場合ではなくなったようだ。目の前に扉が見えてきた。それにしても、どれだけ広いのだろうか?この地下室は。

「俺が開けよう。」

先頭に立っていたヤミが、扉の影に隠れながらドアを開けた。

見えてきたのは……。なんだろう、これは。人形の山だ。まるで私たちの正体を暗示しているかのような……。

ピー。

音がした天井を見上げると、そこには大きな画面があった。どうやら天井全体が画面となっているようだ。

「モンダイ。」

画面には、大きくカタカナでモンダイ、と表示されていた。先ほど男が言っていた問題とは、このことだろうか?では、敵とは……?

「モンダイ。サキホドノオトコノヤクメハ?」

問題。先ほどの男の役目は?そんなのわかり切っているでは無いか。馬鹿な私にでもわかるくらいだ。

「その答えは……。」

セイが答えを述べようとしたその時だった。ガシャ、ガシャ。驚いて、ばっと先ほどまで転がっていた人形達に目を向ける。

「テキ。ニンギョウ。」

人形達が、立ち上がっていた。

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