10 いざ、冒険者ギルドへ3
考えるのよ私……、今の私たちに何ができる?
私達には、そう、アクアの強力な氷魔法がある。
何物も凍らすことができるが、その魔法で相手は凍らない。
水を使って相手を封じ込めようとしても、ダメージは通らないわよね。
5回目のメタルホーンラビットの突進を躱したとき、私は思いついた。
「ねえアクア、あなたが作った氷って、一度作った後でも形状を変えれるの?」
「できる」
そうよ、相手に攻撃が当たらないのなら、相手の動きを止めちゃえばいいのよ!
なんでこんな簡単なことが思い浮かばなかったのかしら。
私はこの考えを念頭に置いたうえで、アクアへ指示を出す。
「アクア、あいつの周囲に大きめの檻をつくるのよ!」
「わかった、まかせて」
アクアの手から放射状に魔力が次々と放たれ、それは次第に直径5メートル程のドーム状に形どってメタルホーンラビットを覆う。
私の注文に対して、寸分も狂わない妙技に固唾をのむ。
突然のことに、敵は反応できていない。
よし、無事にコイツを捕獲できた。
「その氷の檻を、だんだん小さくしていって!」
アクアは指示に従い檻を小さくしていき、遂には50cm程度のメタルホーンラビットがギリギリ2匹入るかどうか、それくらいの大きさへと変わった。
ウサギくんは何度も氷の檻へと突進するが、それが壊れる気配はない。
捕獲完了だわね。
「アクア、これなら流石に逃げられないはずよ。 氷柱を撃ち込んで!」
「おっけー」
彼女が作った氷柱は、一本残らず檻へ突き刺され、やがて檻からは鮮血が流れ出てきた。
次の瞬間、私の脳内に無機質な声が響く。
『レベルアップしました。
レベルアップしました。
レベルアップしました。……』
これは私の予想外の出来事だ。
まさか、冒険開始してすぐに、こんなにレベルアップできるなんて。
人間は、魔物を殺すことで経験値を獲得することができ、その値が一定量に達するとレベルアップし、基礎能力が上昇するのだ。
これには、魂の吸収とかが関係しているらしいんだけど、私は詳しくは知らない。
早速、自分のステータスを確認してみよう。
「ステータス」
―――1/2―――
《ステータス》
名前:メアリ
レベル:38
未振りステータスポイント:37000
HP:150/150
MP:200/200
筋力:50
体力:30
知性:50
精神:40
速さ:30
器用:50
運 :30
―――――――――
なんとレベルは10上がってた。
それは嬉しいんだけど、なんだろう、貰ったステータスポイントの値がおかしくない!?
私が聞いていた話だとレベル1毎に10ポイントのはずなのだけど、私の場合は1000ポイント貰ってないか、これ。
そんなことを口に出してボヤいていると、横から真実を告げる可愛い口が静かに開いた。
「それ私のスキルのせいだよ」
「え?」
おもわず素っ頓狂な声を出してしまう。
私はそんな効果のあるスキルを聞いたことがない。
「お姉ちゃんの鑑定だと、私のステータスを見ることはできないから、私が説明するね」
「そうしてもらえると嬉しいわ、ありがとう」
実は、【鑑定】スキルを他人など生き物に使う場合は、自分よりレベルの低い者しか鑑定することができないのよね。
「私のスキルに【精霊の祝福(特)】というものがあるの。これは、私と私が契約したご主人様の獲得経験値が10倍になり、レベルアップ時の獲得ステータスポイントが100倍になるスキル。だからご主人様はもう人間なんて強さじゃない。普通の人間でいうとレベル3800級なの」
「えええぇぇ!? なにそれ! 聞いてない!」
「うん、だって言ってない」
私はレジェンド級の精霊を甘く見ていたらしい。
聞いた話によると、アクアは既に数百レベルに到達しているらしいので、さっきの戦闘では相当手加減をしてくれてたって事ね。
そんなに強いんじゃ、彼女が世界一強いんじゃないかと思って聞いてみたけど、全然そんなことはないらしく、彼女でもレジェンド級精霊の中では弱い方……らしい。
信じられないわ……。
ステータスポイントはどれに振り分けよう。
真剣に振り分けないと、人間として生活していけないかもしれない。
どうしようかしら……。
「ケケケケ、お困りのようだなご主人様ァ?」
突然、私の目の前が光りだした。
戦闘のとこ書いてて思った。
なにこれアニメ版ポケ〇ンかな?
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