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1 スキルをもらいに教会へ

 太陽が顔を見せ、小鳥の声が聞こえ始めた頃、私は目覚めた。


「来たのね、ついにこの時が……!」


 普段はあまり表情を顔に出さない私だが、今朝は仕方ない。

 そう、今日は待ちに待った、スキルを授けられる日なのだ!


 私たちの国だと、12歳になった子にスキルが3つ、神様から与えられるのよ。

 そしてこれから私がスキルを貰いにいくってこと。


 楽しみだけど、不安だなあ。


 私の夢は世界一の冒険者になる事なんだけど、どこまでやれるかはスキルが次第なのよね。

 冒険者向けのスキルだと「危険察知」や、地味だけど「スタミナ上昇」とかが有名かな?


 いずれも、遺跡や洞窟を探索するのに向いたスキル。

 冒険者といっても、私がしたいのは世界中を旅してお宝を手に入れる事だから!


 でも、戦闘向きのスキルを引いちゃったら、マモノ狩り専門になるしかないかな?

 うーん、やっぱりやだな。


 色々と思いを巡らせていると、居間から母さんの声が聞こえる。


「早くしないと遅刻しちゃうわよ! ご飯もまだでしょ、早く降りてきなさい!」

「ほんとだ、もうこんな時間。やっば!」


 とにかく、全てはこの後すぐに決まるのだ。

 待っててね私の輝かしい未来っ!


 そう意気込むと、私は早急に身支度と朝食を済ませた。


 「じゃあ、行ってくるねママ!」

 「はいはい、行ってらっしゃい。頑張ってね」


 何を頑張れというんだろうか、などと思いつつも、私は12年過ごした家をあとにする。

 スキル次第では旅を始めるかもしれないから、今の私はさながら旅人の気分だ。


 期待に胸を膨らませながら玄関のドアを通って、教会へと歩き出す。


 次第に息遣いが荒くなり、適度な疲労感が下半身を襲う。

 思いがけず私は走ってしまっていた。


 心地よい音、小川のせせらぎと木々のさざめきが私を祝福しているように思われた。

 どこまでも走れそうだったが、あっという間に目的地を眼前にとらえる。


「み、見えてきた……。いつもの教会……」


 スキル授与は教会で行われるのだ。


 そこには既に、見知った友人たちが集まっているようだった。

 ある程度近づくと、その内のひとりと目が合った。


「あ、メアリ!」


 そう明るい声で私を指さしているのは幼馴染で赤毛の女の子、アンナ。

 気配りの出来る優しい才女で、みんなからは慕われている。


「おそいぞ! 3人揃わないと始められないんだから早くしろー!」


 そう罵声を飛ばすのは、もう一人の幼馴染のケンタ。

 少しやんちゃだけど、根は優しい黒髪黒目の男の子。

 黒目黒髪の子って殆どいないらしいし、どこかの地域では被差別らしい。

 もちろん私たち3人は親友で、これからもずっと仲良しだけどね!


 そして私は教会へ到着する。


「ごめんごめん。少しだけ考え事をしてて遅れたの」

「ちゃんとしろよ。これから俺たちは大人の仲間入りをする訳だしな」

「わたしは不安でねれなかったから、ちょっとまだ眠たいなあ」


 12歳でスキルを授かるこの行事は成人の儀と呼ばれ、ひとりの大人として生きていくきっかけになるのだ。


「ふふん、私はしっかり寝てしっかり起きたのよ!」

「それで遅刻してるんじゃ、世話ねえけどな」

「メアリらしいけどね」


 数日ぶりの再会に談笑していると教会の扉が開き、見知った神官さんが出てきた。


「皆さん、揃ってますね。それでは成人の儀を始めましょう」


 そういうと、神官さんは教会内へと私たちを案内する。

 この教会は農村にある小さなものだけど、設備は一級品なのよね。


 そして私たちは神官さんに案内されて、とある部屋に入る。

 天井が高く、カラフルなステンドグラスにであちこちが飾られていて、光が差し込んでキラキラと淡く輝くいている。

 そんな神秘的な部屋の中にそれはあった。


「なにこれ?」


 ケンタがあっけらかんとした声でつぶやいた。

 私も実際にこれを見たのは初めてだった。


 単純に説明するなら聖なる箱といった感じだろうか。

 そこには大きな翼を広げた女神の像が美しい、純白のガチャガチャがおかれていた。

不定期更新ですが、序盤はどんどん更新できると思います。

毎回1500字程度で、かつ物語も簡潔にさくさくと進みます。

稚拙な文章になってしまうかと思いますが、お付き合いください。


いろいろな話を書きたいのでこういう形にしてます。

よろしくお願いします。

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