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僕は使い魔  作者: 匿名
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偉い人の話は長いのが鉄板です。

 厳しい先生方のご指導のお陰か、ここ数日で魔法も形になってきた。

 集中すれば、成功確率85%ってとこ。

 魔法の発動までの時間も、かなり短くなった。

 僕でも、やれば出来るじゃん。

 エリスを早くも抜いちゃったかなぁ。

 そんな事を思いながらも、蒼蛇さんと火トカゲさんのシゴキを毎日の様にこなしていく。


 《おいっ。

 最近、調子に乗ってないか?》

 定番となっている練習を終えて、ベッドに横になった時に火トカゲさんに言われた。


 「えっ!?

 そんな事‥‥ないですよ。」

 いや、調子に乗ってます。

 慣れてきたから、練習も流してるだけだし。

 余計に疲れたフリをしてるだけで最近は、そんなに疲れがない。


 だって、シンドイのって嫌でしょ?

 この平和な国で、魔法なんて何に使うの?

 だから当たり障りない、のんびりした、そんな生活を送るんです。

 火トカゲさんも蒼蛇さんもいるんだし、大丈夫だよ。


 《まぁ、いい。

 その代わり修練は、毎日するからな。》

 火トカゲさんの言葉に


 「はぁい。」

 とだけ返事して、そのまま眠ってしまう。


【コンコン】

 扉をノックする音。


 「はぃ、どうぞ。」

 ベッドで横になりながら、寝ぼけながら返事する。


『ちょっと、お話したい事があるんで謁見室まで、おいで下さいますか?』

 エリスが、扉から顔だけだして喋ってる。


 「んっ。」

 それだけ返すとエリスは、扉を閉めて帰った。

 ‥‥‥

 面倒くさいなぁ。

 でも謁見室に呼ばれたって事は、王様の話しって事だし、行かない訳にもいかないし、何時までも待たせる訳にもいかない。

 流石に、そこまで失礼な事は、しないよ。

 パパッと、服や髪の乱れを直すと鏡を見る。

 まぁ、大丈夫。

 嫌だけど、行こうかなぁ。


 どんな話しがあるんだろ?

 不安がいっぱいの中、謁見室についた。

 考え事しながらでも、目的の部屋まで行ける位に城の中に慣れた。


 「は~‥‥ふ~。」

 いつも同じテーブルで食事を摂ってはいても、謁見室で会うと言われると緊張しちゃうよ。

 だって、一国の王様なんだし。


 「は~‥‥ふ~。」

 また、深呼吸して部屋の入り口を守る兵に頷く。

 それを合図に、観音開きの扉をゆっくりと開く衛兵さん。


 ひときわ豪華な赤絨毯の先に、屈強な兵を周りに従え、大きな玉座に座る王様が見える。

 初めて会った時と同じ。威厳ある姿。


 ゆっくりと赤絨毯を踏み締めながら近付く。

 玉座の下で片膝を付いて跪き、頭を下げ


 「遅くなりました。

 申し訳ありません。

 王、直々にお話があると伺い参りました。」

 顔を上げずに言う。

 普段使わない言葉だから、噛みそうになっちゃったよ。


『そう堅くならんでよい。

 顔を上げて、立ってくれ。』

 王様の言葉を受けて、さっさと立つ。

 ちゃっちゃと終わらせたいし、ここの空気って、正直重い。


『話と言うのは、エリスの事なんだ。』

 王様の言葉に王座の後ろから、ひょっこりと顔を出したエリス。

 んっ?

 俯いて、何だか元気がない様子。

 どした?

 そんなエリスを見ずに王座は続けて


『知ってるかもしれないが、エリスは好奇心旺盛で、事ある毎に城を出て、見聞を広げてきた。

 ‥‥‥まぁ、面白半分で、ふらふらと出歩いていた。

 と言う事なんだ。』

 まぁ、何となく想像出来るし。


『そんな事を繰り返す内に、自分の力を過信して、いつもより遠くに出歩いた。

 向かったのは、この城から、そう遠くはない古い神殿。

 そう強い獣も居らず、どんどんと奥へ向かう。

 その先にいたのが、呪術師だった。』

 そこまで言うと、王様もエリスも黙って聞いていた王妃も、更に暗い表情になる。

 何だか嫌な予感。

 こういう予感って、割と当たるんだよなぁ。

 最悪。


『その呪術師は、エリスに求婚を繰り返した。

 エリスは、それを断り続ける。

 そんな日が続いたが、その呪術師が何を思ったのか、エリスに呪いを掛けた。

『自分のモノのならぬなら。』

 その思いからなのだろうな。』

 王様の顔が更に曇る。


『呪術師が掛けた呪いは

『自分と対象者を繋げる。』

 といったモノらしい。

 普通の呪術ならば、私達が雇った呪術師が呪い返えしをすれば、それで終わる。

 だが、その呪術師がエリスに掛けた呪いは、遥か古代の特殊なモノでな。

 呪詛を解くには、呪術師が自ら解くか、もしくは、対象者が呪術師を倒す以外に方法がないのだ。』

 王様の説明長いよ。

 校長とか偉い人って、話長いのね。


 要するにエリスの、やんちゃのお蔭で変態さんに好かれちゃって、困ってます。

 でも、周りの人が助けられません。

 って感じでしょ?

 そんな話を聞かされて、僕にどうしろと?

 だって、エリスと呪術師以外は手出し出来ないんでしょ?

 僕の頭にあるハテナマークが見えたかの様に王様の話が続く。


『呪詛の対象者‥‥つまりエリスが呪術師を倒すか、呪術師が自ら呪詛を解くしか方法がないのだが、エリスが何度挑んでも呪術師に勝てんのだ。』

 もう既に何回か、戦ったんだ。

 んで、惨敗って事か。

 魔法音痴のエリスになら、僕でも勝てそうだしね。


『そこで、一つの案が出た。

 召喚術で呼び出した英霊を使い魔にし、エリスの替わりに戦わせる。

 使い魔なら、エリスと繋がりを持つ者だからな。

 使い魔は、エリスの魔法と同意と見なされると言う事だ。


 だが、使い魔として契約するにも条件があるのだ。

 戦い従わせたり、代価を払い従わせる。

 とにかく自身が、使い魔になる事を認めなくては ならない。


 だから、エリスに従ってくれそうな英霊を召喚しようとして、そなたが現れた。』

 うわっ。

 無理やり連れてこられたのに。

 エリスの失敗と言った意味も、改めて分かった。


 ここまで聞いたら、先の話は分かる。

 僕に呪術師を倒せと言う事なんでしょ?

 面倒くさいなぁ。


 でも‥‥

 エリス泣きそう。

 そんなに嫌なヤツなんだぁ。


 ‥‥‥

 やるしかなさそうだね。

 そんな顔見ちゃったらね。


 「分かりました。

 それで、いつですか?」

 僕は、王様を真っ直ぐに見て尋ねる。


『明日にでも。』


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挿し絵募集したいです。 イメージ図ありますので、描いてもらえる人は、ご連絡下さい。 応援していただけると嬉しいです。 まぁまぁ先まで、書き留めあるので毎日更新頑張ってみます。
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