15話 新たなる出会い
遅くなってすいません。今週はもう1、2本はあげるつもりです。
マーサ婆さんと別れてから俺たち3人は、そのまま少し高級な宿を取り、一晩過ごした。まあ俺はSランクでエイダもAランクなので、お金には困らないからだいたい、いつも高級宿そして大きめの部屋を借りている。久しぶりにちゃんとした休息を取れた。移動中はおあずけだったからか、二人はとても積極的だった。とても素晴らしかった。なにがとは言わないが。そして俺たちは次の日、狩人のダンジョンに入るための許可証を取るために冒険者ギルドにきていた。
「はい、これですよジェイクさん。これでジェイクさんのパーティーメンバー全てがダンジョンに入れるみたいです。」
クエスちゃんがさっそく俺の専属受付嬢の仕事をこなして、許可証をもってきてくれた。他の受付嬢も専属受付嬢の制度をあまりみたことないからなのか、不思議そうにしているのがみてわかる。そして許可証は比較的簡単に取れるらしく、冒険者の証であるギルドカードを見せればすぐもらえた。
「ジェイク!新しいダンジョンというのはなかなかわくわくするな!」
「ああ、そうだな。」
俺の隣ではエイダが許可証を見てはしゃいでいる。まあ気持ちはわからないでもない。だが、興奮して動くとエイダのある部分がかなり揺れるので周りの冒険者であろう男どもの視線を釘付けにしている。なんかむかつくな。エイダは俺のだぞ。
「おい、ジェイクなにを怒っているのだ?周りのものが怯えているぞ?」
「…いや、なんでもない。じゃあさっそく行こうか。いってくるよクエスちゃん。」
「はい!いってらっしゃい、ジェイクさん!エイダさん!」
無意識に殺気が漏れていたらしい、周りの男どもが顔を青くしていたり、気絶しているやつらがいた。まあ殺したわけではないんだから問題ないよな。殴ったりしたわけでもないしな。クエスちゃんに見送られながら俺とエイダは狩人のダンジョンに向かった。
「ここが、狩人のダンジョンか」
「おー!ジェイク!すごい人だな!」
朝からずっと元気いっぱいのエイダがいう通り、ダンジョン前の入り口には結構な数のひとがいた。ダンジョンからでてくるひとと入っていく人ですごい人だかりができている。クエスちゃんが聞いた話よると、浅い層は比較的安全なようで、初心者冒険者もよくこのダンジョンにくるらしく、このダンジョンの利用者は非常に多いらしい。このダンジョンは地下にあるのではなく塔のようになっているのだが、上層にいけばいくほど敵が強くなっているのだが、あまりトラップらしきトラップもなく無理に進まなければ比較的安全なダンジョンであるらしい。しかし10階層ごとにあるボスは急激に難易度があがることもあるらしいとのことだった。200階層もあるらしいので少し憂鬱な俺だったが、エイダがとてもやる気なので俺も頑張ろうと思う。
「よしいくか!」
「あ、ジェイク…」
急に歩き出した俺が悪いのであろう。2mは超えている巨大な男にぶつかってしまった。とりあえず俺が悪いのですぐ謝った。
「おっと、すまないな。」
「いえ、気にしないでください。私も不注意でした。」
背中しか見えてなかったのだが、下がってよくみたら、女の子のような格好をしている。女の子の格好? ん?
「……。」
「大丈夫ですか?」
「ジェイク、ちゃんと謝らないとだめだろ?」
「…ああ。」
「いえいえ、彼はもうちゃんと謝ってくれましたよ。」
「そうか? しかし今のはジェイクの不注意だからな。私からも謝ろう。」
「いえいえ気にしないでください。私も不注意でしたので。」
「そういっていただけると助かる。私は〜」
エイダがまだ何か言っているが、俺の思考は少しの間停止していた。格好は明らかに女の子なのだが、その肉体がおかしいのだ。髪型もいたって普通の女の子なのだが、身長、そして筋肉の量が半端ないのである。尋常じゃない筋肉の量なのだ。力の強いオーガとかその上位種とかと素手でやりあえるんじゃないかというくらいすごいのだ。俺は今まで見たことなかったが、男女というものなのだろうか?
「〜ク?〜ェイク? ジェイク!」
「…あ、ああ?」
「ちゃんと挨拶しなきゃだめだろう?エクセラさんというんだ。ほら挨拶。」
「…あ、ああ俺はジェイクだ。よろしく。」
「ふふ。ジェイクさんですね。エクセラと言います。よろしくお願いします。」
そして握手した。手もめっちゃデカかった。そして俺も少し落ち着いてきたのだろう、少し相手の強さがわかった。エクセラさんは確実にエイダと互角それ以上の手練れだった。
「それでは先に失礼しますね。エイダさん、ジェイクさんお二人ともがんばってください!」
「…ああ。」
「うむ!エクセラさんはソロなのだから無理してはいけないぞ!」
「はい、ありがとうございます。」
では。と言って軽く解釈してから、ダンジョンの中に向かっていったエクセラさん。いつのまにかエイダが仲良くなっていたみたいだった。
「よし、私たちもいくぞ!ジェイク!」
「…そうだな。いくか。」
初めてだからなにか手続きかなにかあると思ったのだが、普通に許可証をみて転移盤に触るだけでいいようだった。ちなみに今回のダンジョンも到達した階層までは許可証に記憶され、次回からは許可証を転移盤にかざせば最高到達階層か10の倍数の階層を選んで転移することができるらしい。
「よし!出発だ〜!」
元気にダンジョンの中で先頭を歩くハイテンションなエイダの後ろで、ダンジョンに入る前から少し疲れてしまった後ろを歩く俺だった。
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