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異世界で気ままな研究生活を夢見れるか?  作者: tinalight


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2-24.人員増強(2)

ドワーフさんの代表と夕食だ

どんな話がきけるのかな・・・。

「は~い。本日もお疲れ様。今日の報告と明日の予定どぞ~~。」


「では、私から。メルマにフウマさんとニーニャさんとの3人で人材集めに行って参りました。結果はそこにいらっしゃる船大工のイワノフさんを代表とする12名のドワーフさんたちの雇用に成功しました。金貨20枚。彼らが使用していた道具も1式で金貨10枚。合わせて金貨30枚の支出になります。」


「フウマ、ニーニャ、なにか付け足すことある?」

「俺は、帰ってきてから狩りをしたよ。食料となる肉類は捌ききれないので、そのまま冷蔵庫にいれておいた。すまん。」

「私は、帰ってきてからドワーフの皆と家を建てたぞ。家というか床付きの倉庫みたいなものだ・・・。すまん。」


「二人とも謝らなくていいって。それぞれがベストを尽くして頑張ってるんでしょ。お互いがお互いの力を借りてるんだから、後は残りのメンバーが助ければいい。皆助かった。ありがとうね。」


「イワノフさん、皆のとりまとめよろしくね。お話は他の人の報告が終わってからでいいかな?」

「分りました。ニーニャ殿の主人であるハミルトン卿、今後ともよろしくお願いします。」


「あ。うち、面倒な言葉使い要らないから。あと、ヒカリさんとかでいいから。OK?」

「な、なるべく、改善いたします」


「じゃ、つぎ~~。エイサン」

「俺、長老会った。助けた。皆ここ来る。」

「他の人にとって、意味が判らなさすぎ~。簡潔でいいけどね。明日からもフォローよろしく。特に、彼らへの食料運搬は大事だよ。」


「ユッカちゃん、今日何した?」

「空飛んで、船運んで、クッキー食べた。最後のクッキーおねえちゃんがもってった。あと、帰ってきてからパン作って、お肉集めた。」


「ああ、あのね?クッキーね?私が確かに持って行ったけど、長老さんにあげたんだってば。長老さん喜んでいたよ。何かお礼がしたいって。」

「砂糖?クッキー?」

「いや、もっといい物かもよ。考えておくって言ってた。楽しみだね。」


「ステラ、補足おねがい。」

「はい。エイサンを先頭に、ヒカリ様、ユッカさん、私の4人で難破船を発見しました。その難破船は座礁した程度で大破しておりませんでした。生存者がいたため、船のまま、ある島へ運び、そこで救助を行いました。生存者は30名で長老を中心に纏まっており、この領地への移住を希望しております」

「流石だね。ありがとう」


「ということで、元から居た35人と、ドワーフさんの12人、あと島に残して来た30人が暮らせるように、この関所を改造していく必要があります。ここまで皆さん理解できました?」


「あ、あの、発言してもよろしいでしょうか?」

「なに?イワノフ。なんでも聞いて?」


「皆さま、飛べるのですか?」

「皆は飛べないんじゃないかな。ここにいる8人のうち5人ぐらい。ニーニャは飛べる?」

「浮くまでは行ったが、飛べなくても我慢することにしたぞ。」

「モリスとイワノフは?」

「飛べません」

「なら、5.5人だね」


「そういうものですか・・・。あの、もう一つよろしいでしょうか?」

「いくつでもいいよ。

あと、この関所で一緒に夕食を食べている人の行動や情報は内緒だ。ばれて、他国やほかの組合に目を付けられるのは不味い。戦争になる可能性もあるからね。それは、必ず守ってね。」


「情報が秘密の件、了解しました。それで・・・。

座礁した船の話があったようですが、大きさはどれくらいだったのでしょうか?」

「木で出来た、この辺りでは見かけないぐらい大きな船らしいよ。奴隷とかいろいろ運んでたみたい。3日前ぐらいに座礁して動けなくなったんだって。それを4人で島まで運んだんだけど。」


「度々すみません。4人で運べる船が大きいのですか?」

「うん。おっきかったよ~~。探検したら、人がいっぱい死んでて悲しかったの。」

「そうですね。私が大陸間を移動しようとした船より遥かに大きかったですわ。」

「船大きい。あまり見ない」


「そんな説明なんだけど、答えになってる?」

「ねえさん!わざとやってる?」


「なにが?」

「そういうの、こっちでは<天然>って言うんだけどさ・・・。あのさ?普通は物を浮かせたり出来ないんだよ。だから、重い船を4人で動かせる訳が無いの。凄く大きいらしい船が4人で動かせて、中に生存者が30人もいたとか、話が繋がらないじゃないか。分かってよ。」


「わかんないよ。事実を順番に説明しただけだし。」

「ああ、もういいよ。この人ね、重さを軽くする魔術が使えるの。軽くして運んだだけ。イワノフさんそれでいいですか?」


「いや、あの・・・。分かりません・・・。」


「ほら~~~。フウマの説明だって、わかんないじゃん!フウマも<天然>だ!」

「ねえさん、負けず嫌いなのはいいから、前に進もうよ。」

「イワノフ、私が保証する。大きな船を4人で運んだ。そう思え。」

「ニーニャ殿、わかりました。」


「イワノフさん、何か他に聞きたいことある?無ければ奴隷として売られていた経緯をおしえてくれるかな?」


「はい。少々長くなるので、適当に話を止めてください。

私が船大工として雇用されることになったのは、自由貿易組合メルマの意向でございます。彼らは自分たちの財力を元に、大きな交易ルートを開拓するために、大陸間でも航行が可能な積載量も大きく、速度も出やすい大型船の設計と制作を考えました。

私は仲間や弟子に声をかけて総勢12人で大型船の設計にとりかかりました。当然ながら設計以外の材料の運搬などは別途人数が必要でしたので、それらはメルマに助けてもらいました。

ついに先月、船が完成しまして、進水式や荷物の積み込みが行われました。操舵員や船長には、過去に大陸間航行を経験した人間を選抜したそうで、ぬかりはなかったとのことです。

ところが、出航後、数日も経たずに船が座礁してしまいました。幸いにも大事に至らず、乗組員は生き残り、近場で座礁したことを船長がメルマの組合に報告しました。

メルマの組合と船長および乗組員の間で各種検証と議論が行われたところ、どうも『新型の船が設計どおり操舵できず、座礁する原因になった』とのことで決着がついたそうです。

ただ、組合の審議委員会の中に、船長の兄がいて、『船長に責任があると、兄の立場が危うくなることから、委員会では船長や乗組員に非が無かった方向へ議論が誘導されていった』とのこと。

そして、<我々12人の設計が不味い>ということで、罪人として奴隷の身分に落とされました。幸いにも<設計能力が低い能無し>との評判を得ましたので、腕を切られたり、目を潰されるような技術の漏洩防止処理はされずに済みました。

そこを通りがかったモリス殿、ニーニャ殿、フウマ殿3人に買い上げて頂き、それだけでなく、持参した荷物の類も合わせて買い取ってくださいました。

長くなりましたが、以上になります。」


「ありがとうね。一緒に仕事をしたメンバーが悪かったんだね。その船がどんな性能なのか、船乗りじゃないと分からないけどさ、どうも責任の取らせ方が胡散臭いよね。お疲れ様。」


「それで、イワノフに2つお願いがあるんだけど・・・。」

「なんでしょう?」


「船を拾った場合って、どうなるの?」

「私には判りかねますが・・・。」


「陸上なら、発見者のものになるよ。ただ、それが強盗などによる強奪でない場合に限るね。犯罪行為による強奪が自明で、元の持ち主が死亡していたり、引き取り手が居ない場合には、領主または国王が引き取ることになるんだ。」

「フウマ、流石だね。ありがとう。」


「今回みたいな海上の場合で、持ち主が放棄している場合は?」

「微妙だけど、捨てたものを拾ったらなら、拾った人が自由にして良いんだ。

例えば、あぜ道に嵌った馬車を放棄した場合、後から通りかかった人が使える部品のみを取り外して使用しても罪に問われないし、元の持ち主も文句言えない。」


「積み荷も同じかな?」

「基本的には同じだよ。積み荷ごと放棄したと見なせるし、後日回収する旨の見張りや看板が無ければ、問題ないよ。」

「フウマは賢いね。」


「フウマ、もう一個!」

「なに、ねえさん。」

「海上を領地にするためにさ、陸上と海上の島をマーカーで結ぶとか、ありかな?」

「マーカーだって、無限に距離を伸ばせるわけじゃないから、海の近くの島を囲うためにマーカーを設置することはあるよ。囲まれた海岸とか浜辺はそのマーカーを置いた領主のものになるし。」


「座礁した浅瀬も同じ扱いでいいよね?」

「慣例ではね。」

「よしよし!いいね!丸ごともらっちゃおう。」


「イワノフさん、2個目の質問だけどさ、その船の大きさと積み荷は?」

「多分、先ほどお話にでてきたぐらいの新型の大陸間航行用の船でして、奴隷は50人程度。鉱物資源や食力も大量に載せてあったと聞いています。」


「なるほどね・・・。その資源やらがさ、ここの関所の傍にあったら役に立つかな?」

「あ、いえ・・。大きな船ですので、ここの関所では置き場がないと思います。」


「フウマかニーニャが説明して!」

「私がするよ。イワノフ、船を運んでくるから、それを置ける場所を森の中に作っておけ。船の中の資材や食料も運び出せるように、船に登れる足場も作っておけ。いいな?」


「船を運ぶ方法とか、道幅とか・・。陸に上げると、自重で船が痛んだり・・・。」

「大丈夫だ。気にするな。できれば、街道から見えない奥まった所に作れ。森を開墾するためには、斧を使っていいぞ。許可が出ている。」


「え?斧って、あの神器に触っていいんですか?判りました!明日の夕方までに総がかりで完成させます」


「<こん棒>も使っていいぞ。許可がでている。」

「ニーニャ殿の持ち物ではないので・・・?」


「ヒカリのだ。私が自由に借りてるだけだ。」

「・・・。」


「じゃ、イワノフさん、そういうことでいい?」

「・・・。」


「おい、イワノフ!返事!」

「はい。分かりました!」


大丈夫かな・・・。

上手く馴染んでくれればいいんだけど。

薄幸な人だったりするのかね。

ま、なるようになるさ。

いつも読んでいただきありがとうございます。

頑張って続けたいとおもいます。

9月末までは日々24時更新です。

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