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異世界で気ままな研究生活を夢見れるか?  作者: tinalight


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2-15.初めての領地

結界を設置して、領地を確保するんだって。

リアル陣取りゲームだ。

「おねえちゃん、おにいちゃん、おはよ~」

「ユッカちゃん、おはよ。フウマもおはよ」

「おはようございます。」


「じゃ、みんなでピュアしよっか。」

「「せ~の~!ピュア!」」

「・・・。」


「フウマ?」

「おにいちゃん?」

「ごめん・・・。できない。」


「「なんで」」

「俺が、かわいくないから。」


「じゃモリスさんも入れて、夕食メンバー6人でやろう。

ついでに朝の体操とかも盛り込んで。」

「そ、それなら・・・。」


半分フウマのせいで、6人が毎朝体操をすることになった。

こういうときに時計が無いと不便だよね。

時計?ラジオ?地域防災アナウンス?全部ないね。

まぁ、体内時計でなんとかなるのかな。

私はユッカちゃん時計でいいや。


時計もそうだけど、距離とか長さ、重さも整えたいね。

<10km>とか<1m>を共通の長さにしたい。

この関所から始めようかな。


ーーーー


「じゃ、みなさん今日もよろしくおねがいします。

モリスさんは種々手配と奴隷さん達の面倒。

ステラ、ニーニャ、ユッカチームはイノシシの柵の作成と囲い込み

フウマと私で迂回する街道の下見と領地の結界設置

新しい発見とか必要なことは夕食のときで。」

「「「「「お~~」」」」」


「フウマ、なにから始める?」

「姉さんは、結界を張れる?」

「張れない。教えてくれればできるようになる。」


「今日はまず結界の説明をして、

姉さんも結界張れるようになってもらおう。

人によって、飛行術は会得するのが難しい場合もあるから、

やってみてダメだったら俺が一人で結界を張りに行くよ。」

「はい。フウマ先生お願いします」


「結界の張り方とルールを説明するよ。

結界はその地点にマークを置くイメージなんだ。

マークを置くことを<結界を張る>と言ってるね。

このマークが周囲の2点と連結して領域をつなげる。

直線状にマークを置いていくと面積が広がらない。

だから、三角形を作りながら点を増やすイメージをしてもらえるといいね。

なんとなく分かってもらえました?」


「結界は領地のマークを置く魔術で設置できる。

三角形を作るようにして領地のマーカーを設置する。

二人でマーカーを設置しても、相手のマーカーと連結する。

連結されたマーカーで囲まれた面積が領域になる。

これであってる?」

「いいよ。」


「設置したマーカーがエスティア王国のものとか、ハミルトン家のものとかの区別はどうなるの?」

「マークとして、そこに形とか紋章とか文字を刻む。ちょっとやって見せるね」


フウマが地面に円を書く。そのあと何やら呪文を唱えて、印を結ぶ。円の中に文様とハミルトンの文字が浮かび上がって定着した。


<<ぴろろ~~ん>>

<<ハミルトン領の初めての領地マーカーが設置されました>>

<<ナビ、ありがとう。このアナウンスは毎回でる?>>

<<ON/OFF可能。設置個数や破壊された個数を確認できるので常時ONがお勧めです>>

<<ありがとう。常時ONでお願い。不都合があったら切り替え指示する>>

<<了解>>


「フウマ、私もやってみていい?」

「わかる?」


フウマの描いた円のそばに私も円を書いてみる。

ナビのサポートの感じからして、これは物質の具現化ではなくて、情報操作によるものなんだろうね。自動でマーカー同士が通信してたり、位置情報を読み取ってる辺りは、ナビの得意とする範囲だもんね。情報操作による魔術だったら、ナビを経由して実現できるはずで、私も習わなくても使えるはず。


<<ナビ、私の書いた円に、フウマの領地マーカーの情報をダウンロード>>

<<ランク7権限ヒカリの名において、領地マーカーを設置完了>>


「フウマ、これでいい?」

「姉さんは、なんでもかんでも無詠唱だね。驚きすぎて慣れ始めたよ。じゃ、俺がもう一個設置するから、結界が繋がって領地が完成するのを見てて。」


フウマが3個目のマーカーを設置する。


<<ぴろろ~~ん>>

<<ハミルトン領に3個目の領地マーカーが設置されました。これで初めてハミルトン領の領地が確保されました。広さはおよそ1m^2です。>>


「どう、これで3点で囲まれた領域が領地になったのが判る?」

「わかる。なんか、初めて自分の領地ができたみたいでうれしいね。」


「ところでさ、前の男爵が使ってた関所のところって、領地じゃなかったの?」

「周囲が男爵の領地として認めていたのだろうけれど、領地用のマーカーは設置されていなかったみたいだね。レナードさんもメルマも問題ないとして相手にしてなかったのかもしれない。」


「そっか。じゃ、本来の領地を開け渡したり、別の貴族が受け継ぐ場合はどうなるの?」

「基本的に全部書き直し。

一括で書き直しとかできないから、一個ずつ書き換えのできる魔術師と一緒に領地を周ることをするみたいだね。魔術師も領主も普通は体力に自信があるとは限らないから、馬に乗ったり、馬車使ったり、人手のついてない山中だとその領域を放棄して、設置しやすい場所にマーカーを新しく設置したりするみたいだね。」


「ふーん。じゃあさ、関所の周囲も領地マーカーを設置し直しってこと?」

「今後はそうしておいた方が揉め事はなくなるね。ただ、レナードさんと接してる部分が多いから、設置したマーカー位置によって、領地同士の境界が重なっちゃうと、元の領地の人は<領地を侵略された>って認識するから、上手く行ってるところには無理してマーカーを設置しないのも外交の一つだね。

うちらの場合だと、街道のちょっと内側に沿って、関所周辺だけを丁寧に囲って置くといいかな。万が一、メルマとかロメリアがいきなり関所を封鎖してきても領地になってないと文句を言えないからね。大雑把に囲うと今度は道の曲がった部分でレナードさんの所を侵害しちゃう恐れがあるよ。」


「なるほどね。フウマは物知りだね」

「リチャード王子と一緒に習っただけです。領主の基本なので・・・。」


「じゃぁ、これから実際に領地マーカーを設置しにいけばいいね。」

「そうだね。」


よし、どんどん領地を広げるぞ~


いつも読んでいただきありがとうございます。

頑張って続けたいとおもいます。

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