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異世界で気ままな研究生活を夢見れるか?  作者: tinalight


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4-46.パーティー試験(2)

手ぶらで船に戻るっていいのかね。

最初から<ダンゴ>だけ買って帰ればこんなことになって無いよね。

いつものことだけど、なんで、こう、まわり道が多いんだろうね。

「ニーニャ、ステラ~、ただいま~。」

「あら、ヒカリさんお帰りなさい。ルシャナ様はどうされましたか?」


「お留守番して貰ってる。ちょっと装備を取りに来たんだけど。

で、できればステラか誰かの杖を借りたいの。」


「ヒカリ、いろいろあるから持って行っていいんだぞ。

だけど、ルシャナ様の分はないから、私も付いていくんだぞ。」

「あ、はい。大丈夫だと思います。」


「ヒカリさん、私も当然付いて行ってもいいですよね?私の杖を貸すのですから。」

「あ、はい。大丈夫だと思います。今から参戦できるかは、聞いてみないと判りませんが。」


「ヒカリ様、私も行きたいです!ニーニャ様とステラ様ばかりずるいです。」

「ええと、<飛竜>が居なくても二人までなら運べるから大丈夫かな。

っていうか、船内の制圧とフウマの支援は大丈夫なの?」


「ヒカリさん、見ての通り全て片付いていますわ。

そのまま人質を連れて、フウマさんの所へラナちゃんとクロ先生が向かいましたわ。

船底の確認なんかは航海士の人達が異常がないことを確認してくれて、

船体の浮遊はシルフがしてくれていますわ。」


「そ、そう・・・。

だったら絶対に醤油を持って帰らないとエライことになるね。

ここは、本気で戦わないとね。」

「ハイ(ALL)」


私はクワトロさん達と模擬戦で使った鎧一式と剣を装備した。

ユッカちゃんはニーニャが作ってくれていたオリハルコンのショートソードだって。

鎧はミスリル銀製の軽い胸当てと兜の簡易装備。

ルシャナ様の杖は錫杖がいいってことになったのだけど、

向こうに到着してから作ってくれるって。


みんなで光学迷彩を使って、飛行術で移動。

冒険者ギルドの裏手で、人気ひとけの無い所に着陸してから光学迷彩解除っと。

で、そこからニーニャ、ステラ、アリア、ユッカちゃんと私の5人で歩いて移動。

時間はそれほど掛かってないと思うんだけどね。


ーーーー


「すみませ~ん。ただいま、もどりました。」と、私がエスティア王国の言葉で挨拶をする。


すると、相手チームがこちらを見てギョッとする。

なんか、ぼそぼそ喋ってるのが聞こえてくるね。

というか、私が言葉理解できないと思って、普通に喋ってるんだろうね。

一応は、ルシャナ様に配慮してるってことかな?



「(おいおい。ハイエルフじゃないか?あんなのが居たら、こっちが負けるんじゃないか?)」

「(それだけじゃない。あの黒髪の女性が着てる鎧一式は動きを阻害しないように、防御と両立させて無駄が無いように作られているぜ。」

「小さな子の剣は、ひょっとしたらオリハルコンのショートソードかもしれないね。あんな色の金属は噂でしか聞いたことが無いよ。」

「それに、あの子の胸当てだって、きっちりとミスリル銀で作られているわ。あんな小さな子のサイズは完全にオーダーメイドのはす。使いまわしが利くようなもんじゃないわ。)」


なんだか、不安なのかね?

私は確かに仲間に恵まれすぎてるけど、

これって、ニーニャの特別製じゃなくて、外観重視の品じゃないんだっけ?

さっき使ってたナイフの方がよっぽど凄いんだけどねぇ。

ユッカちゃんの鎧姿も初披露だから、火山の島を出てから2日間程度で作ったんじゃないの?

ま、いっか。


「ルシャナ様、お待たせしました。ルシャナ様の錫杖はニーニャがこれから作ってくれることになりました。お茶屋さんのお菓子とか届きましたか?」

「あら~。それは、ありがと~。お茶屋さんのお兄さんが店に戻っていったけど、もう少し時間が掛かるのかもしれないわ~。ヒカリさんの移動と準備が速いのよ~。」


相手のパーティー同様に、こちらの姿や人数が気になるのか、受付嬢はチラチラと此方を見ながら話しかけてくる。


「ええと、装備は整ったのかしら。それと、パーティーの人数変更があるなら、相手のパーティーとの調整が必要よ。どうされますか?」と、ルシャナ様に話しかける。


「あの~。お茶とお茶菓子が届くまで、少し時間があると~思うのです~。

その間に~私の~杖を~一本作らせて~貰っても~良いかしら~?」なんか、ルシャナ様は、この受付嬢に高圧的な態度をとられると、ゆったりとした喋り方になるのかな。

ま、いっか。


こちらのパーティーのメンバー変更は無しで、お茶が届くまでの時間を利用して、杖を一本作ることを相手のパーティーにも了承して貰った。


さてと、今度は殴り合いしたり、魔術を使って攻撃し合うんだけど、どうやって相手に参ったって言わせればいいんだろうね?

ひたすら防御し続けて、『ニーニャの武器と防具が凄いんだ』ってことにしちゃうか。

それなら、こっちが戦闘行為が下手でも相手が疲れて引き分けみたいな。

その作戦でいってみることにしょう。そうしよう。


ニーニャが自分の鞄の中から金床かなどこと、ハンマーそして材料の鉱石を取り出すと、火の妖精の力を借りて、いきなり金属の棒を打ち始めたよ。

あっという間に、細くてしっかりした金属製の錫杖を完成させた。別にシャラシャラと音がする必要はないんだけど、パーティーのリーダーが指揮を執ってる風でいいねってことで、そうして貰った。不要になったらニーニャが打ち直してくれるってことだから、無駄にならい。ところで、こういう小物もニーニャが作ると非常に高価な品物なのかな?


「ニーニャ、ユッカちゃんの鎧とかルシャナ様の杖とか作ってくれたでしょ。これも特殊な専用装備の機能になってるの?ほら、エスティア王国のお妃様とかに作ってくれたみたいな、ああいう感じなの?」

「ユッカちゃんの鎧は専用に作ってあるんだぞ。材料はルシャナ様から貰ったものだし、鍛冶用の熱源もルシャナ様から授かった妖精に手伝って貰ったから気にする必要は無いんだぞ。

ショートソードは誰でも使える汎用品に仕立ててあるから気にする必要はないんだぞ。だけど、素材がオリハルコンでできているから、お金を積んで手に入る物ではないんだぞ。素材も熱源もルシャナ様のおかげだから、ルシャナ様にお礼を言うんだぞ。」


「そ、そう。いろいろありがとうね。それでルシャナ様の杖は?」

「飾りでいいって、ヒカリが言ったんだぞ。適当な鉱石を混ぜ合わせて棒状にしただけなんだぞ。売り物になるか判らないんだぞ。」


「そっか。いろいろありがとうね。

もう直ぐお茶屋さんが差し入れを持って来てくれるから、それを食べながら観戦しててくれるかな?」

「いいぞ。ヒカリの着ている鎧とインナーにはステラのコーティングが施してあるから、ほとんどの魔術ダメージは無効化できるんだぞ。物理防御は、大概の剣なら受けても切り裂けないけれど、衝撃はインナーで吸収しきれないと、体にダメージが残るから気を付けるんだぞ。」


「あ、ありがとう。がんばってくるよ。」


なんていうか、相手に気を遣うばっかりの試験って何なんだろ?

ま、いっか。


ーーーー


「それでは、3回目の開始になるが、両陣営とも用意はいいかな?」

「ハイ(ALL)」


「では、始め!」と、受付嬢の合図で3度目の試合が開始された。


一応、私とユッカちゃんは身体強化して攻撃に備える。

ルシャナ様は杖を立てて、魔法防御に備える。

ちゃんと、剣とか構えてるからね?


相手は距離をとったまま、身体強化と防御魔法を詠唱する。

そこの状態を維持して、魔法使いの詠唱が終わるのを待つ。


私達は攻撃する気が無いから、相手の魔法使いの詠唱が終わるのをひたすら待つ。

するとね?魔法が発動したんですよ。

火の鳥の形をした炎が飛んでくるわけ!


ああ、これが魔法だ。ファンタジーだって思えた瞬間だね。

でもね?こっちに来る途中で誰も何もしないのに途中で消滅しちゃうわけ。

訳が分からないから<念話>でルシャナ様に確認してみたよ。


<<ルシャナ様、何か結界を張ったり、魔術のカウンター攻撃で相殺したりしましたか?>><<ヒカリさん、何もしてないですわ。というか、あの火の鳥の形は周囲の火の妖精にアクセスして、あの形状になるように周辺にある物質を燃やして貰っているだけですわ。妖精がその支援を行わなくなれば、当然火の鳥も消えてしまいますし、魔法の効果もそこで消えてしまいます。>>


<<ええと、火の妖精が自然消滅したということでしょうか?>>

<<いいえ。召喚された火の妖精達が、進行方向に私の姿を確認して、飛散したといったところでしょうか。>>


<<ルシャナ様、妖精魔術は全て無効化できるということでしょうか?>>

<<無効化というか、勝手に配慮して姿を消す感じかしら。自然界で魔術師が詠唱して召喚できるような妖精達でしたら、ほとんどの妖精は<妖精の長>に危害を加えることより、自分の消滅を選択するでしょうね。>>


<<例えば、私のように無詠唱で妖精召喚を伴わい魔術の場合はどうなりますか?>>

<<ちゃんと魔術は発動して、私の所迄届くと思いますわ。けれど、それが私にダメージを与えられるかは、実際にその攻撃を受けてみないと判りませんわ>>


<<ルシャナ様、ありがとう。なら、魔法は相手の魔術師の魔力が切れるのを待つだけですね。>>

<<ヒカリさん、あの魔術師さんは、今のレベルの魔術だとあと4-5回で魔力切れになってしまいますわ。ですから、他の方が攻撃に参加してくるのでは無いでしょうか?>>


<<そうですか。分かりました。気を付けます>>


確かにルシャナ様の予想通り、次の詠唱を始めた魔法使いを置いて、剣士2人が私達3人に向かって突っ込んでくる。何故か回復師と弓師はその場を動かず、サポート体制に入っただけ。


「ユッカちゃん、あの人たちの攻撃受け切れるよね?」

「大丈夫だよ。武器や防具を破壊しても良い?」


「うん~。なるべく壊さないであげよっか。

上手く角度変えて受け流してあげればできるよね?」

「どういうこと?」

「うん、じゃ、私がやるから見ててね。」


一人目のリーダーで無い方の剣士を相手に、打ち込まれる剣を当たる角度が鈍角になるように受けて、滑らせることで、相手の剣が此方を切り割るのを防ぎつつ、こっちが相手の剣を断ち切ってしまうことを防ぐ。

そんな感じで何合か受け流してから、ユッカちゃんに話しかける。

念話じゃなくて、普通にエスティア王国の言葉で。


「ユッカちゃん、こうやって、相手の剣が当たる角度を平らな面で浅く受けるようにすると、敵の剣を受け止めずに、受け流すことができるんだよ。

これって、力も受け流せるし、武器や防具もダメージを受けにくくなるよ。」

「おねえちゃん、分かった!私にもやらせて!」


何て言うもんだから、仕方なく前衛の剣士さんと位置を入れ替わった。

相手の剣士は、突然組み合う相手が変わってマゴマゴしているけれど、

こっちはそんなの気にしない。ユッカちゃんが滑らかに相手の剣を受け流しつつ、

私の方へ切り込もうとするのを上手く邪魔してユッカちゃんが継続して盾になる。


「ユッカちゃん、上手いね~」

「えへへ~」


「あ、弓の人から矢が飛んでくる。あと、魔術師さんの詠唱が終わって、多分氷が降って来るけど、大丈夫かな?」

「おねえちゃん、私は大丈夫だよ。でも、味方の人に当たるよね?」

「うん。そう思う。ま、いっか。」


「ヒカリさん、回復師の人が味方の氷魔術の防御壁を詠唱していますわ。

ですから、このエリア全体への攻撃でも、味方の人達はダメージを受けないでしょう。」「ふ~ん。そっか。じゃ、このまま継続してればいいね。」


鋭い槍の先のような氷が多数降って来たけど全く意に介さない。

ルシャナ様は魔法防御で防いで、ユッカちゃんは剣を振りながら返す刀で当たりそうな氷の刃を切り裂く。私はぼ~っと、ゆらゆらと揺れながら、降ってくる氷の刃を交わし続ける。

弓師の人はこのタイミングで矢を放とうとしていたみたいなんだけど、誰もダメージを受けずに戦闘を継続しているもんだから、タイミングを逸した感じ。


って、あっ、この魔術師さん、2重詠唱できるんだ!

空が鉛色になって氷だけ警戒してたけど、雷を雲に蓄積してるよ!

物質で無いから切り裂くことも出来ないし、狙われると簡単に当たっちゃうよね。

こっちがダメージを受けるかどうかは置いておいてね。


「ルシャナ様、ユッカちゃん、雷を相手陣営に誘導しちゃうけど良いかな?結構、雲に溜まっちゃってる。」

「いいよ~」って、軽くユッカちゃん。

「いいですわ」と、ルシャナ様。


じゃ、了解貰ったから、後衛にどんどこ誘導して降らそうっと。


<<エーテルさん、雲に溜まってる電荷を小分けにして、向こうの3人の人にバラバラに誘導して落としてくださいな。感電死しない程度の威力でお願いします>>


<<ビリビリ~~ン>>


ぴかぴか~とか、某モンスターボールから出て来そうな音ではなくて、感電しそうな音で返事がきた。

うん、剣で指して一人ずつ順番に落としていこう。


先ず、弓の人~。


<ちゅど~ん!>


おおっ。ちゃんとレジストされてるよ。

だけど、相当びっくりしてるね。

まさか味方の魔法使いが誤射してるんじゃないかって、視線がそっち動いたよ。

で、魔法使いさんはブルブル首を振ってる。


次に、回復師の人~。


<ちゅどど~~ん!>


おお~。二発目のせいか、さっきよりビリビリと衝撃が走ったよ。

回復師の人の髪の毛が静電気で逆立っちゃってる。

ちょっと、レジストしきれなかったのかな。


もう、魔法使いの人が必死に顔の前で手を横に振って、

「私じゃないんです!」アピールしてる。

まぁ、そりゃそうだよね。

落とすための詠唱とかしてないで集めてるだけだもん。


最後に、魔法使いの人に向かって剣を振り下ろす。


<ちゅどどどどど~~~ん!>


あ、本気モード?

レジスト破れて、直撃してるよ。

でも、魔法使いの人の防具が、魔力である程度コーティングされているみたいで、表面をビカビカと稲光が取り巻きながら飛散していく。

当の魔法使いさんは、横倒しになって詠唱も出来てない。


ここで審判をしている受付嬢から

「待て!」の声が掛かった。


魔法使いさんは即死してないし、自分の集めた魔法が制御不能って感じだよね。

相手のリーダーが負けを認めてくれれば勝利だね。


「リーダーの剣士さん、魔法使いさんが気絶して戦闘不能だけど、まだ続けるかい?」

「あ、いや。運が悪かった。雷の制御ができなくなるぐらい雲が密集してたみたいだね。今回は勝ちを譲るよ。」


へぇ~そういうこと言っちゃう?

雷落としちゃうよ?

なんか、ちょっとイラっとするね。


「ヒカリさん、我慢ですよ~」って、ステラから声がかかる。


仕方ないから、ステラの方を振り向いて、にっこり笑って手を振る。

しゃぁ無い。我慢我慢。

余計な揉め事を起こすとフウマにも怒られるし、

<醤油>持って帰らないとラナちゃんにも酷く怒られるからね。


「あの、お母さん。不慮の事故ですが、貴方パーティーは運よく勝ちました。これで上級の迷宮への入場が認められます。ただし、運で開かれた扉のようなものですので、迷宮内での活動は全て自己責任でお願いします。」

「ハイ!(3人)」


この後、受付嬢から上級迷宮の入場許可証を貰った。

お茶屋のお兄さんにお礼を言って、

迷宮から帰ってきたらダンゴとか大量に買いたい事を伝えておいた。

さ、ステラ達と合流して、6人で迷宮へ向かうことにしたよ。

いつも読んで頂きありがとうございます。

時間の許す範囲で継続していきたいと思います。

暫くは、週に1回の更新で続けさせて頂きます。

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