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異世界で気ままな研究生活を夢見れるか?  作者: tinalight


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4-19.ホットケーキを作ろう

航海しながら自由に研究してみる。

まぁ、ユッカちゃんを暇にさせずに、

いろいろ勉強する機会を設けたいんだけどね。

<<ナビ、重曹=炭酸水素ナトリウムの作り方って判る?>>

<<原始的な化学合成方法ということで宜しいでしょうか?>>

<<うんうん。化学工場とかの方法ではなくて、実験室レベルで良いです。

組成の元となる物質もできれば、空気、海水、鉱物なんかからできるレベルが良いです。>>

<<少々お待ちください>>


さて~。

何がでるかな?

重曹があれば、いろいろ料理の世界が変わるはずなんだよね。

ホットケーキ、カルメ焼きとか。

あと、ソーダ水とかも作れるね。

もし、合成する方法が見つかったら、ユッカちゃんも喜ぶと思うんだよ。


<<ぴろろ~ん>>

<<ヒカリ、見つかりました>>

<<どんなかんじ?>>

<<一番簡単なの物は、塩化ナトリウム水溶液を電気分解して、水酸化ナトリウム水溶液を得ます。

この水酸化ナトリウム水溶液に二酸化炭素を溶かすことで、炭酸水素ナトリウムが生成し、可溶度が低いため、沈殿ができます。ただし、熱を加えて回収しようとすると、二酸化炭素と炭酸ナトリウムが出来上がります。>>


<<電気かぁ。電気ねぇ・・・。他にはあるのかな?>>

<<ソルベー法とか、アンモニアソーダ法と呼ばれる方法で、副生成物を上手く利用して、その途中の生成過程で炭酸水素ナトリウムが出来ることを利用します。>>


<<あ、ソルベー法ってなんだっけ?>>

<<簡単に言うと、食塩、アンモニア、水、二酸化炭素を混ぜると、

炭酸水素ナトリウムと塩化アンモンニウムができます。

これらの原料の出発点が、水、石灰石、食塩で済むという特徴があります>>

<<そっか~!石灰石は陸地だったらいっぱいあったのに。あとは、サンゴとかか・・・。ありがとうね。ちょっと考えてみるよ。>>

<<ご検討を祈ります>>


さて、どうすっかねぇ・・・。

結局加熱したり、なんや考えるなら、電気分解した方が早そうだね。

直流電源を作る魔法とかあれば、さくさくと出来そうだ。


あれ?

初めての洞窟探検をしたときに、人体の細胞を直列接続して、発電させて灯りにしてたよね。あれを使えば、電気とか作れるんじゃないかな?塩素ガスの話はこの際置いておくことにするけどね。

二酸化炭素はクロ先生にドライアイス作って貰って、それを溶かすことでいいや。

上手く行かなくても泣かない。


「ユッカちゃん、おまたせ~~!」


「おねえちゃん、なに?」

「美味しいお菓子を作りたいの、協力してくれる?」


「クッキーより美味しい?」

「クッキーとは違うけど、いろいろな使い道がある素材かな。簡単にケーキみたいのも作れるようになる。」


「おやつに食べるお菓子の種類が増えるってこと?」

「そういうこと。」


「じゃ、手伝う!」

「ありがとね。その前に、魔法の粉を作らないといけないんだよ。」


「作ろう!」

「化学と電気の勉強が必要なんだよ。」


「勉強するから教えて!」

「うん。電気って知ってるかな?」


「雷は電気だって聞いたよ。感電すると死んじゃうんだって。」

「うん。あの雷を感電しないぐらいの力で、ゆっくり、長く出したいんだよね。」


「どうするの?」

「ユッカちゃんは別の方法があるかもしれないけど、私のやり方を説明するね?」

「うん。」


「人間の細胞には、凄く小さい電気が溜まっているんだって。この細胞の電気を同じ方向に繋げていくと、電気が取り出せる。例えば、右手を低い電気側、左手を高い電気側にすると、左手と右手の間に電気が流れるよ。

ビリビリするから、いきなりやらないでね?」


「試練?」

「細胞の直列数とか並列数を間違えると、相当な試練になるよ。

エーテルさんには<水が電気分解できる電圧まで細胞を繋げて電気を出して>ってお願いすれば、体の中のエーテルさんたちが調整してくれる。これくらいなら感電しないよ。」

「それでどうするの?」

「海水に電気を通して、電気分解させて、ガスを発生させるの。残った水に二酸化炭素を溶かすと、<重曹じゅうそう>っていう、目的の魔法の粉が沈殿するの。これを回収すればいいよ。」


「ガスは捨てるの?」

「今回は回収しない。回収すると良いことあるかもだけど、溜めておく器がないよ。水素とか軽い反面とても小さな分子だから、皮の袋とか簡単に透過しちゃう。ガラス容器ならいいけど、今度はそんな大きな器が無いしね。」


「分かった。海水をおけんでくる」

「あ、お願いします。二酸化炭素の方を準備しておくね」

「うん!」


じゃ、クロ先生にドライアイスを作って貰おう。


「クロ先生、二酸化炭素を凍らせてドライアイスを作って欲しいの。」

「ヒカリ殿、すみませんが、二酸化炭素とは何でしょうか。」

「空気中に確か0.3%ぐらい含まれている気体。あとは、物が燃えたときに出る気体」

「凍らせるのは構いませんが、その二酸化炭素はどなたが集めるのでしょうか。」

「え?」


「空気を液化させても、0.3%しか含まれていないのですよね。如何様に取り出しますか?」


「あ、ああ・・・。考えて無かったです!」

「物を燃やして発生する気体でしたら、ライトに、あ、ラナちゃんに頼めば良いと思いますが、何か不味いことを申してますか?」


「申してません。申してませんが、船の上だと無駄に燃やす物が少ないかな・・・。」

「まだ出航して日が浅いので、調理場に生ごみが残っているかと。」

「よし! その線で行こう!燃やして回収する気体を冷却すれば、結構二酸化炭素の濃度は高いと思います。」


「つまりは、余計な水分などを蒸発させて、炭化したあとで、それを燃焼させるということで宜しいでしょうか?」

「それです!」


「でしたら、もう一工夫しないと、効率よく二酸化炭素が集まりませんね。窯で燃やすと、どこかへ逃げてしまい、回収できなくなる恐れがあります。」

「そしたら、発生した気体を一度冷却して、そのあと二酸化炭素を溶かす溶液に直接入れます。」

「なるほど。とすると私はジャガイモの皮を剥いて、大量の生ごみを生成するのが宜しいでしょうか?」


「コロッケをたくさん作って、冷凍しておいてくれると皆が喜ぶかも。」

「昨日の夕食は堪能させて頂きました。ヒカリ殿との生活はいろいろ楽しいですね。」

「あ、いや、あの・・・。ありがとうございます。時間ができれば、他にもいろいろ試してみますね。」

「是非とも!それでは、私はジャガイモの皮剥きとコロッケの元の作成に入ります。」

「あ、ありがと!」


ということで、ガス収集と冷却管と桶への誘導管があれば良いことになった。

漏斗ろうとをひっくり返したような形で、途中を水で冷やせばいいんだよね。

アイスコーヒーを作るみたいな。リービッヒ冷却管っていうんだっけ?あんなやつね。

でも、アリアもクロ先生も忙しそうだから、冷蔵庫で冷やそう、そうしよう。


ーーーー


「ラナちゃん、ゴミを燃やしてほしいんだけど・・・。」

「捨てる物をいちいち燃やす意味がないわ。」


「燃やして出来た気体が欲しいの。」

「竈を使えばいいじゃない。」


「竈の煙突から気体が逃げてしまうので・・・。」

「ハッキリ言うわね。面白くないことはしたくないの。」


「あ!すみません!説明不足でした!」

「何がよ。」


「ユッカちゃんと一緒に新しいお菓子を作るための<魔法の粉>を作ろうとしています。そのために知恵と手を貸して頂けないでしょうか?」

「ヒカリはバカねぇ。最初からそういえばいいのよ。何を燃やして、どこに気体を集めるのか、準備は出来てるのかしら?」


「燃やすの生ゴミで、水分は不要なので、炭化させてから、その炭のみを燃やして、二酸化炭素を得ます。これを冷やして、ユッカちゃんが作ってくれようとしている水酸化ナトリウム水溶液に溶かします。」

「分かったわ。冷蔵庫の入り口で燃やして、集めた気体を冷蔵庫の中で冷やしましょう。いいかしら?」

「ハイ!」


てなもんで、ユッカちゃんは汲んできた海水をどんどん電気分解する。塩素がでるから、船上のデッキでやってもらった。わたしもどれくらいやればいいか判らないから、とりあえず、水が半分減るぐらいまで頑張って貰った。分子量の計算が分かんないけど、結構濃いと思うんだよね。

その桶を持って来て、炭が完成したラナちゃんと合流。


「ヒカリ、炭素の燃焼温度は大体600℃よ。その気体を下手に触ると火傷するわ。金属容器で受けて大丈夫なら、その外側をお父様に冷やして貰うのがいいわ。」

「は、はい。」


ニーニャに吸い込み口を漏斗状に加工した金属のパイプを貰ってきて、準備は万端だ。

二酸化炭素が発生してるであろう状態から、クロ先生がパイプを直接冷やして、気体をユッカちゃんの電気分解した桶に通す。


あ~。何とかなるもんだね。うっすらと底に沈殿物が現れる。

実際には、塩素や高濃度水酸化ナトリウムとかあるから非常に危険なんだけど、まぁドンマイだよ。


「ユッカちゃん、ラナちゃん、クロ先生、この桶の下の方に沈んでいる白い粉が作りたかった<魔法の粉>になります。」


「おねえちゃん、成功なの?」

「多分。いきなり、炭酸ナトリウムになってたらゴメン。」


「この桶の水を捨てればいい?」

「その水は電気分解したので、相当危険な液体になっていて、体が溶けちゃったりするから注意してね。」


「海水の試練?」

「試練でもロマンでもギャグでもなく、本当に危険だから注意してね。」


「捨てないで、魔法の粉をもっとたくさん作っておく?」

「ユッカちゃんとラナちゃんの分だけなら問題無いけど、瓶1本分ぐらいあると、後あと便利かもね。」

「おねえちゃん、そしたら、ラナちゃんが燃やす物が無くなる迄続けてもいい?」

「ハイ(ALL)」


そんなこんなで、かなりインチキな方法を使って重曹の生成に成功っと。

陸地での化学合成は、アリアと一緒に考えて行こう。

きっと、ガラスの生成も楽になるはずだしね。


ーーーー


じゃ、ホットケーキを作ろう。

小麦粉、卵、砂糖、重曹。

手早く混ぜて、フライパンにバターを塗って焼く。

ハイ出来上がり!

簡単すぎてなんだか申し訳ない・・・。


「ユッカちゃん、ラナちゃん出来たよ!」

「「ハイ!」」


私は味見をしてないけど、この匂いはずるいよね。バターの融ける香りも食欲をそそるし。バニラエッセンスとかの香料がなくても十分素敵だよ。


「ヒカリ殿、私も味見しても構わないでしょうか?」

「うんうん。どんどん焼くから食べてみて。」

「それでは、お言葉に甘えて・・・。」


クロ先生も嬉しそうだ。

やったね!


でさ?

いつものごとく、ユッカちゃんが皆に配りまくる訳ですよ。

今日作った重曹が全部なくなっちゃったわけ。

また、時間作って重曹の生成をしておかないとね。


それより、船内の倉庫の小麦は足りるのかね?

後半常に魚だけとか、結構飽きてきそうで嫌なんだけど・・・。

いつも読んで頂きありがとうございます。

時間の許す範囲で継続していきたいと思います。

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