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異世界で気ままな研究生活を夢見れるか?  作者: tinalight


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3-99.後片付け(2)

さて、パーティーをするんだけど、

ここだと大した料理ないんだよね。

ま、いっか。

パーティーの準備があるからって、

トレモロさんとの話を一旦打ち切ったよ。

航海の話はパーティーの最中にでも続けようってことにした。


でさ、ニーニャがいない訳よ。

ラナちゃんもシルフもクロ先生も居ないからどうしたかと思えば、

3人で船の改造しに行っちゃったんだって。

クロ先生は戦争の終結を見届けたから、大丈夫ってことになったらしいよ。

『訓練は航海中にいくらでもしましょう。』って伝言が在ったらしい。

私は、航海中にいろいろ勉強したかったんだよね。

印による冷凍魔術の仕組みとか、LASERとかさ。


それでニーニャは模擬戦で回収した鎧とか大砲とか金属いっぱい持って行ったらしいんだよね。普通に武装の改造ならともかく、高速スクリューで運行したりしないよね?

まだ、エネルギーを動力に変換する技術は教えてないしさ。

例えば蒸気機関とか作れないしね。

精々、風車と空気搬送システムぐらいだよ。


って、あれ?

なんか、想像しちゃいけないこと想像したけど・・・。

私が想像できてるってことは、ニーニャが想像しない訳ないよね?

あ~~~。

トレモロさんに何て説明するんだ・・・。


ーーーー


いつの間にやら、大量に買い込まれていたお酒とお肉で乾杯だよ。

模擬戦の参加者も支援職の人も、娼館の人も全員集合。

ちょっと寒いけど、人が入りきらないので屋外でパーティーした。


やっぱり、橋の凄さと模擬戦の成果が話題の中心だったね。

私は模擬戦では指揮とってるだけだし、橋を架けるのも皆が見えるところで働いていた訳じゃないから、イワノフとかステラが人気者だったね。

形ばかりの挨拶は受けたけど、リーダー達が部下から慕われている様で、チラチラ私の方を気にしてくれてるんだけど、手を振って<大丈夫だよ>って仕草をして、自分たちの部下を労って貰うことに注力して貰った。

こういうのって、遣り甲斐とかにも繋がっているんだろうね。

自分たちがやり遂げた成果を認められているってことだもんね。

ってことは、何らかの労いの挨拶でもした方が良いのかな?

昨日は会議終わって直ぐに寝ちゃったもんね・・・。

でも、みんなで盛り上がってるなら、偉ぶって余計ない事言わない方が良いかな?

一応、トレモロさんレイさん、レミさん、各リーダーにはお酒をいで周ったよ。


「ありがとう。助かりました」って言いながらね。


私としては当たり前に思っていることだけど、改めて口にだしてお礼を言うと、言われた側はやっぱり嬉しいのかな。なんか、みんな嬉しそうで、照れ臭そうだった。


飛竜さん達の様子を見に行ったら、既にフウマとユッカちゃんが居た。

二人はこんなところに居たのか。


「フウマ、ユッカちゃん、お疲れ様。」

「あ、姉さん。」

「おねえちゃんも、おつかれさま。」


「二人して、こんなところでどうしたの?」

「うん。関所のメンバーと違って、ここはイワノフさんやリーダーを中心に活動して成果を出してるところだからね。僕が居てもちょっと居づらい。」


「フウマはよくやったよ。いろいろな交渉、手配、偵察とかさ。

奴隷を集めるときなんかフウマが居なかったら何も進まなかったよ。

偵察だってござるさんのチームを上手く活用してくれたからこそでしょ?」

「姉さん、ありがとう。姉さんにそういわれると、ちょっとは役に立てたのかな。」

「フウマ、この世の全員が表舞台で脚光を浴びる必要は無いよ。逆に、普段日の目を見れない人が、こういう場で主人公になって、楽しんでくれているならそれでいいじゃない。」


「ハハハ、常に皆の注目の的の姉さんが良く言うよ。」

「え~?それは関所のメンバーの中ででしょ。ここは全然違うよ。ステラとかトレモロさんのネームバリューは凄いと思った。」

「あの二人は別格だよ。あの二人を引っ張り出してきちゃう姉さんもやっぱり凄いよ。」

「そんな私を支えてくれるフウマとユッカちゃんは、私にとって、とても大切な家族なんだからね!」


「ところで、おねえちゃん。次は何するの?」

「ユッカちゃん、まだ後片付けが終わって無いんだよ。ここの今後の方針を皆に伝えるのと、関所に戻ってから王様や王子様にお礼を言って、今後の進め方を打ち合わせしないとね。」

「関所でゴードンさんにデザート作って貰っても良い?」

「もちろん!タコ丸も食べ放題だよ!」

「じゃ、早く帰ろ!」

「みんなのパーティーが終わって、事務連絡が終わってからね。明日には帰ろっか。」

「うん!」


ーーーー


パーティーも段々と収束に向かったところで、

イワノフさん、レイさん、リーダー達を集めて、今後の方針を説明した。

治水工事が終わるまでこの架橋地点は解体しないし、工事が終わった後でも、みんなで村を経営していく方向で考えている。ミラニア川の治水工事が終わったら、水路を整備して干拓、開拓をして農業収率を上げていく。

山側の扇状地でブドウなんかも育てられたらワインを作れるし、羊毛を元に毛織物の工業を発展させることができる。そんな拠点になればいいかなって、夢を伝えておく。

ミラニア川の西岸に関しては、支援を請け負うけど、有償で材料費から全て請求する考えであることも伝えておく。


「大体の方向性はそんな感じだけど、何か質問あるかな?」

「ヒカリ、獣人族の村はどこにするんだ?」

「レミさん、どこでもいいよ。レイさんと相談して決めて。ロメリア王宮から持ち出した資材は全部レミにあげるから、あそこを拠点にしてもいいかもね。」

「ヒカリ、ここまで、街道を繋げても良いのか?」

「治水工事と並行して作業できそうなら任せるよ。獣人族を集める旅にでてもいいし、そこから先はレミさんが好きに決めていいよ。」

「暫くは勉強しようと思う。王位の意味が私にはまだ理解出来ていない。」

「う~ん。ま、任せるよ。


他に質問ある人はいるかな?」


「ヒカリ様、どこかに出かけるのでしょうか?」

「クワトロさん、勘が良いね。一応、ここでの方向性を共有できたら関所に帰るよ。王族の人達にお礼を言わないといけないからね。あと、いろいろ放置しっぱなしだから、領主の仕事もしに行かないとね。」


「もう、ここには戻られないのでしょうか?」

「う~ん。2-3ヶ月は空けても良いかな?関所もそうだし、ちょっと旅に出たいのもある。治水工事が終わる頃には、お土産持って帰って来るよ。

私が帰ってきたときに、それぞれのリーダーには何をしたいか尋ねるから、ちゃんと心して準備しておいてね。」

「ハイ(ALL)」

「じゃ、イワノフさん、何かあったらレイさん経由で飛竜を使えば良いから。ニーニャを暫く借りるけど、辛抱してね。」

「ごゆっくり旅を楽しんできてください。ニーニャ様が置き去りにした武具や兵器は私が勝手に改造させてもらいます。」

「うんうん。好きに使ってね。


他に何かあるかな?」


「橋は使っても良いですか?」

「あ、アイン、いろいろお疲れさまでした。渡し船の店長と相談だね。関所としての通行料金を取らない不味いだろうからさ。南北方向への船の移動は残るはずだし、材料や収穫物の輸送にも船は欠かせないと思う。そういった方向で利権の譲渡。その代わりに領主である私に納税してもらおう。そうしよう。アイン、やっておいてね。」

「わ、私がですか?」

「嫌なの?」

「あ、く・・・。い、やらせてもらいます。」

「え?なんか、嫌がってるのを我慢してる?」

「そ、そんな、滅相も無いです。」

「そう、じゃアインには治水工事に注力してもらって、支援職の人に頼もう。ランドルさんの所へお使いに言って貰えば、その辺りは段取りしてくれると思うんだよね。


他に何かあるかな?」


「馬とか、飛竜の世話はどなたがしましょう?」

「ドゥエ、できる?」

「出来なくは無いですが、治水工事の遅れが気になります。人を雇うことは可能でしょうか?」

「必要な分以外は誰かに売っちゃってもいいよ。必要になったら、改めて調達する方向で。良い馬とかで手放したくないなら、我慢して面倒みてね。売り先もランドルさんに相談すればいいよ。


他には?」


「ステラ様も、ヒカリ殿に同行するでござるか?」

「するよ。フウマもユッカちゃんも一緒に行くよ。なんで?」

「拙者は同行できないでござるか?」

「船って、乗れる人数が限られてるんだよ。私は様々な人にお世話になってるから、その人たちに優先して乗船してもらう。最悪、私が乗れなくなることも覚悟してるんだよ。分かって貰えるかな?」

「そうでござったか。」

「魔術の訓練ならレミさんも教えてくれるよ。もう、飛竜と会話できるし。」

「飛竜と会話できるでござるか?」


「レミさん、できるよね。」

「ヒカリもできるだろ。」

「私は航海に出るから、レミさんしか凄腕魔術師がいなくなっちゃうんだもん。」

「ござるの人、私は訓練を積むしかないと教わった。魔力使って石板3000枚ぐらい作れば、いずれは出来るようになるだろう。」

「レミさん、そういうことでよろしくね。

ござるの人は、水を出したり、火をだしたり、凍結させる魔術も使えるからお互い交流しながら切磋琢磨して頑張って。


他に何かあるかな?」


「あ、あの~。ヒカリ様には初めてお目にかかります。」

「ええと・・・。」

「服飾店を経営していたエドワードと申します。アルバートさんやステラ様にはいつもお世話になっております。」

「そっか。エドワードさん初めまして。帆布とかみんなの衣服とかいろいろ世話してくれてありがとうね。」

「いえいえ。それでご相談があるのですが、宜しいでしょうか?」

「うん。なに?」

「イワノフさん達にお願いして、半自動織機を作りたいのですけど、宜しいでしょうか?」

「いいよ。何が必要?」

「ドワーフ族の方達の設計支援、試作材料費、設置する小屋、毛織物を作成するための羊毛の調達が必要です。ざっと、金貨200枚ほどかかります。」

「いいよ。イワノフよろしくね。」

「ヒカリ様、分かりました。精度次第では、木製では無くて金属部品も使うことになりそうです。ここには生木しかございませんので。」

「うん。任せる。細かな仕様はエドワード夫妻と相談してね。資金繰りに困ったらサイナスのランドルさんか関所のモリスさんに頼み込んで。


他に何かあるかな?」


「・・・。(ALL)」


「なら、私の留守をみんなで協力して支え合ってくれるかな?」

「ハイ!(ALL)」


「うん。ありがとうね。飛竜さん経由でいつでも話できるから。レイさんやレミさんに相談してね。じゃ、またね!」



よし、架橋地点はこれでお終い。

ロメオ王子のこととか、王宮の石の話は放置しておこう。

出航迄はまだ時間があるはずだしね。

さ、関所に戻ろう。


いつも読んでいただいている皆様には感謝しています。

今後とも頑張って続けたいとおもいます。

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