花見 作者: りったん 掲載日:2018/03/25 「もしもし、母さん」 「何だい、お前かい?」 「今度の日曜日に花見に行くんだけど、お金がなくて困っているんだ。振り込んでくれないかな?」 「そこまで無理して会社のために参加するなんて、お前も立派な社畜だね」 「いや、俺、まだ大学生だから」 「ああ、ごめんよ。兄さんと間違えていたよ」 「何度も言うけど、俺には兄貴はいないよ! とにかく、振り込んでよ」 「ない袖は振れない」 母はきっぱりとした口調で言うと電話を切った。