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神に愛されている俺が一番不幸な訳 〜愛を知らない最強ボッチの伝説〜  作者: 鷹宮 真
異世界生活の始まり ~大いなる歴史~
4/19

口に広がる不幸の味

主人公が喋るとき、ぎこちなくてすみません。

誤字・脱字あればすみません。


よろしくお願いします

「はぁはぁ、酷い目にあったぜ。おっと」


(あまりの興奮でつい口に出していたか)


ここは転生した森の近くにあった街の入り口だ。急いでたから何処をどう走ったかは覚えていないが無事に辿り着くことが出来た。どうやら文字は読めるらしく入り口にあった門のようなところに名前が書いてあった。


(ダハテコシティっていうのか。腹が減ってたしちょうど良い)


先ほどの一件でかなり体力を消耗した俺はこの街で飯を食べることにした。

入ってすぐ市場みたいなところに出たが、賑やかな雰囲気が苦手だった俺はとりあえずベンチが一つ置いてある公園みたいなところに避難した。


(そういえばここの世界のお金持ってないな。一応財布にお金は入っているけど使えるかどうか分からないな)


俺は財布の中身を確認することにした。


(確か2000円くらい入ってたと思うんだが……アレ、見慣れない札が入っている?)


財布の中にはお札が6枚とコインが9つ入っていた。コインは金色、銀色、銅色の三種類があって仮に金貨とするが1つ、銀貨が3つ、銅貨が5つ入っていた。


またいつの間にか持っていた棺桶に入ってそうな袋には3枚のお札が入ってた。


(転生した時にお金も両替されていたのだろうか。準備の良い女神様だな。では早速手頃に売れてない店探すか)





――こうして飲食店探しを始めた俺だったが1時間街の至る所を探しても店がなく、また最初の公園に戻ってしまった。


(もしかして店って市場のところに固まってるのかな。だとしたら行きたくないのだが、そろそろお腹の限界だし背に腹は変えられないか)


覚悟を決めて市場に行くこととなった俺。

右を見ても左を見ても人しかいない空間はアットホームこの上なかったのだが、やっと適当な店を発見した。市場の隅のほうにあった寂れた煉瓦造りの店だったが中に入ってみると、やはり人はほとんどいなく俺と同じくらいの若い女のマスターのような人が一人グラスを磨いていた。


「いらっしゃいませ」


綺麗な声に思わずドキッとしながらも、とりあえずカウンターに座った俺は改めて店内を見回した。濃い茶色を基調とした落ち着いた色合いで統一された家具たちがカフェのような雰囲気を醸し出している。よく見れば掲示板のようなところに数枚の貼り紙があるのも見える。


「こ、ここってギ、ギルドです……か?」

「はい、一応ギルドです。最近はもう一つ出来た新しいギルドにみんな行ってしまってご覧の通り誰もいませんが……」

「そ、そう……ですか」


(どうしよう、飯が食べれないじゃん。あ、でも漫画とかで見る異世界ならギルドって酒場とかと併用しているの見るし、飯もあるだろうか)


「お客様はギルドに用がある……って訳では無さそうですね」

「す、すみません、ご、ご飯って作って……も、貰えたり、し、しますか?」

「はい、ここはご覧の通りカフェも併用しているので作れますよ。何を食べますか?」

「あ、あの、美味しいものをく、下さい……」

「かしこまりました。少しお待ちください」


そう言いマスターは料理を作り始めた。

注文するという一大イベントを終えた俺は大きく息をはき、もう一度店内を見渡した。

テーブルはピカピカに磨かれていて、床もホコリ一つ見つからない。


(いい店だ。ここならまた来ても良いな)


などと思っていたら、たちまち良い匂いがしてきた。


(これは料理も期待出来そうだ。しかも空腹は最高のスパイスと言うし、さっき不幸にあったかいがあるな)


「お待たせしました。シンジャオリースです」


出てきたのは肉と野菜のようなものの炒めものだった。というか青椒肉絲だった。


(こっちの世界にも似たような食べ物があるんだな。まさか異世界で中華料理を食べれるとは思わなかった)


「い、頂き……ます」


一口シンジャオリースを含むと口の中に肉の嫌な脂っぽさと野菜のエグみが広がって凄く――



(ま、不味い。これは空腹スパイスではどうにもならないほど強烈だ。ギルドから人がいなくなったの料理が原因なんじゃ……し、死ぬ)







――俺は気を失った。









読んでくれてありがとうございます

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