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神に愛されている俺が一番不幸な訳 〜愛を知らない最強ボッチの伝説〜  作者: 鷹宮 真
異世界生活の始まり ~大いなる歴史~
3/19

燃える森の不幸

主人公のキャラが少しブレていてすみません。内弁慶なのかなと思っていただければ幸いです。

あと( )内は実際に翠が喋ってはいません。心の中の呟きです。


誤字・脱字があればすみません



――まず、異世界に着いてやるべきことは何か。




正解は状況確認である。所持品のチェックや周囲に何があるかを調べることが大事だ。

初めての異世界。興奮状態になるのも分かるが冷静に判断しないと死んでしまう危険性もある。

例えば、異世界転生すると特殊なスキルだったり魔法を使えるようになると思い、モンスターに攻撃したとしよう。だが、勉強もしないでテストで100点を取れるはずが無いのと同じで、魔法なども練習・勉強しなかったら使えないとしたら当然死んでしまうだろう。つまり何が言いたいかと言うと――



(この状況。誰かどうにかしてくれぇぇっ!!)



俺は今変な狼3匹に囲まれている。全身が赤っぽくて片目に傷がついていて、体もかなり大きい。大人の男性が四つん這いになった時と同じくらいだ。家で母さんに怒られて土下座していた父と同じくらいだから間違いない。多分異世界転生した時にこの狼の内の1匹の尻尾を踏んでしまったのだろう。荒い息をはき、こちらを睨みつけている。


しかし、一向に近づこうとはしない。否、出来ないのだ。


(見ろ。このガスバーナーの威力を!)


俺はキャンプ用に持っていたガスバーナーの火を狼たちに向けて放っていた。正確に言うと虫除けスプレーも同時噴射してプチ火炎放射器にしている。


火が怖いのか狼3匹は威嚇してはくるが攻撃はしてこなかった。また俺も両手が塞がっていて何も出来なかった。


(このままガスバーナーの火が消えるまで粘るつもりだろうか。それまでに早く何とかしないと)


しかし色々脱出方法を考えていた俺は足元の伸びた蔦に気づかず足を引っ掛けて尻餅をついてしまった。


(しまった!早く逃げないと――)


「グァルゥッ」


「ぐはっ」


逃げようとした時にはもう遅く、狼の1匹に肩を押さえつけられてしまった。その時に体を地面に強く叩きつけられ呼吸もままならない。残りの2匹も俺を囲み、まさに絶対絶命のピンチだ。そして俺を押さえつけていた狼は大きく口を開けーー


(……あれ、痛くない)


咄嗟に目を瞑った俺だったがしばらく経っても噛まれることはなく、目の前にいた狼たちは一目散に逃げ出していった。


「どうして……っつ!?」


狼たちが逃げて行った理由を俺はすぐに理解した。手に持っていたガスバーナーの火が近くの木に引火していたのだった。気づけば火はどんどんと大きくなり他の木へ移りだした。俺は為す術もなくただ呆然と眺めている。火の回りが早くそれは広域にわたった。


(これって山火事だ……よな)



しばらく眺めていたが、火が俺の周りを取り囲みつつあることに気づいて一目散に荷物を持って逃げ出した。またこのままだと俺が犯人にされるのが怖かったという気持ちもあり――


(違う。わざとじゃないんだぁぁぁぁっ!!)


心の中で無実を叫んでいた。






これにより森が一つ消滅したことは誰も知らない。



読んでくれてありがとうございます

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