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前と後ろの境界線

こんにちは!または初めまして (*゜∇゜*)ノ゛



今回は珍しく甘酸っぱい(かは微妙の)青春ラブストーリーを書かせていただきました!


ギャグは多分入ってないので、その……


きゅんきゅんしてほしいです((



春、一学期。桜の舞う季節。


4階、西階段付近、2ーAの教室窓側、後ろから2番目の、私の前の席の人。


授業中はいつも肩肘ついて、眠たげな眼を窓の外に向けている、前の席の彼。


いったい何を見てるんだろ……その彼の行動が、私は気になって気になって仕方なかった。





ベシッ


「澤木!何ぼんやりしてる!!」


「ぶぎゃあ!!ってうわー、先生暴力はんたいですよ!」


私の頭を容赦なく教科書で叩いてきたのは担任の佐藤。この人は国語の熱血教師と名の知れてる有名人だ。


いくら愛のある教えといえど、暴力は暴力だぞ!私の頭をこれ以上バカにしないでよねっ


「うるさい、お前がちゃんと授業聞かないから悪いんだろ」


ちぇっ……、でも前の席のあいつも授業聞いてないじゃーん


ま、そんなことを先生に言っても、どーせ相手されないんだろうけど。


どうやら前の席の彼は、この学校一……いや、日本一(?)天才で先生よりも頭が偉く授業にさえ出ればなんでも免除されるらしい。そんなんなら学校来ずにその頭使って働けって話だけど、なんだか理由があるらしい。

……え?その理由は何かって?

知らない。だって2年になって初めて一緒のクラスだし、てか前と後ろって近いけど案外話さないもんだよ?だから私に聞かないで♡


まあそんなミステリアスなとこと、おまけに顔はイケメン、スポーツ万能……からの人を寄せ付けないようなオーラ。


だからだろう。まだ2年の一学期だってのに、女子があいつの周りにわんさか来るわけさ。


「ねえ……くーん♡」


…ほら来た。


「何」


「一緒にご飯食べよっ」


「ごめん、俺違う人と食べるから」


素っ気なくて女子嫌いが印象のモテモテ野郎。男子とは普通に話すのに、女子だけあーいう態度とかモテる奴ってこれだから嫌い。

てか名前、今日も聞き取れなかった。。いっつも何かしら聞けないんだよな。んー、あんなに有名なんだから本人に聞かなくても、誰かに聞いたらわかるんだろうけど……。


まあ、いっか。


そう思い私は席を立つ。私にも一応友達というものがいますからね?ぼっちじゃないですからね!?


……その時は、例え前と後ろという近い空間でも、かかわり合うことは絶対にないと思ってた。









あの日から数日。桜は少し散ってしまった。


相も変わらず彼は窓の外を見ている。……ここからじゃ桜は見れないし、結局何見てんのかな。いい加減彼を見るのも飽きてきたなー。



キーンコーンカーンコーン♪



次の時間は数学。この先生はいつもちょっとどこか抜けてて、丸眼鏡が特徴的なあまり怒らない人。


……言い方が良すぎたな。うん、授業中に寝てもセーフな先生である。



「はい、では今日は小テストをしようと思います。配りますから後ろに回してください。カンニングはダメですよー」


『ええええ!?!?』


予想外の出来事にクラス中がざわつく。だってそんなの聞いてないし!


しかし先生は待ってくれない。プリントを配られ始めるとみんな静まっていった。




ただ一人を除いて




前の席の彼だ。何かを必死に探して顔を青くしている。

……珍しい、そんな表情見たことないな。




ゴソゴソ


ゴソゴソ


……。


チーン




そんな効果音が聞こえてくるように表情をコロコロ変える彼。本当に珍しい。一体何があったんだろu……


「あっ……」




トントン




そっと彼の背中を叩く


彼が振り向く前に、さっと私の前の席の彼の机にシャーペンと消しゴムを置いた。

多分だけど、小テストは授業と違い、受けなければならないのだろう。いつも授業だけだから筆箱を持ってき忘れたのかな。



……その時ちょっとだけ近づいた距離に、少し恥ずかしさを覚えた。


シャーペンと消しゴムに気づくと、彼は振り向かず、小テストを解き始めた。




その後、授業終わりのチャイムと同時に私は席を立った。親友のリツコとトイレに行く約束をしていたのだ。


リツコには他校に年上の彼氏がいるらしい。

いいな、彼氏か……。

え?私ですか?年齢=彼氏いない歴な地味系女子にリア充とか無理だし、てかまず不可能っしょ。



そんな感じでつい話し込んでしまい、チャイムギリギリでクラスに駆け込みセーフ!まあ国語教師、佐藤は苦笑いだったけど。


自分の席について気づく。さっき貸したシャーペンと消しゴム……それと、「ありがと」って書かれたメモ。


つい前の席の彼を見る。彼はまた窓の外に顔を向けていた。






「……き、…わき、澤木!」


「えっ、あ、はい!」


「次、読め」


急に言われて驚く。あれさっき授業始まったばっかりじゃなかったっけ……ってもう20分経ってる!?ええ!?



突然のことにパニックに陥る。

当然ながら読むところどころか、今やってるページ数すらわからない。だって聞いてなかったから。


……やばい、やばいぞ…。




グイッ



ふいに肘を掴まれ強い力に前に引っ張られる。あっ、いい香り……


「……P,29の3行目から……」


「……っ!!」


っていい香りとか言ってる場合じゃないって!


ボソッとだけど耳元で囁かれた声に過剰に反応しそうになる。ち、近い近い……!


けれど、ありがたいヒントだ。ちゃんと使わせてもらおう。


「え、えーと、『彼女は言った「ありがとう」と……』」



その授業は無事乗り切れた。






その後も彼とは一切話してない。数日前と同じく、言葉は全く交わさない。




薄い桃色の花びらが、視界の端でひらり舞う。


今日も窓の外に目を向けている彼を見る。

ただ、前とは違う『気になる』の心で……。

ど、どうでしょうか。きゅんきゅんしていただけましたでしょうか:(´◦ω◦`):


このお話、実は続きを書きたかったんですけどね……時間と文字数がなくて……。


でも時間作ってちょこちょこ書いていこうかなって思うので、たまに読んであげてくださi((殴


読んでくださって、ありがとうございました!


※2/8修正しました。

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