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現れた炎の魔法使い

「豪炎球(ブレイズボール)」

突然大量の火の球がが秋人と冬夜の間を通り過ぎていった。冬夜の放ったナイフを全て焼き尽くして・・・・

「・・・・ふっ・・・・邪魔が入ったか・・・いいだろう・・・出てこい邪魔者よ」

冬夜は火の球の放たれた方向を見てそんなことを言った。

「いいわよ、あなたのお望み通り相手してあげようじゃないの」

「「その声は・・・・・」」

冬夜の言葉に反応した声は秋人と冬夜のよく知る少女の声だった。そして、その声の主がすぐに姿を現す。

「み、宮野茜・・・・だと・・・これは驚いたな・・・・しかし・・・・これもまた運命か・・・・・」

「あ、茜・・・・・」

声の主の正体に冬夜も秋人も驚いていた。赤いツインテールと黒いリボン・・・・・それはそう・・・秋人の幼馴染の宮野茜だった。

「情けないわね、アキ。それでも私の幼馴染なわけ?」

瀕死寸前の秋人に声をかけた茜。

「しょうがないだろ・・・・俺はあいつと違って能力が使えないし・・・」

「・・・・・能力が使えない?能力者である以上そんなことはないはずよ・・・おかしいわね・・・」

秋人の言葉に茜は首をかしげつつ、秋人を守るように秋人の前に立ち、冬夜の前に立ちはだかる。

「山吹・・・・あんたさっきアキの誘いを断ったわね・・・・」

「誘い?・・・・・ああ、一緒に生きようという提案か・・・・ああ、断ったとも。馬鹿げているからな」

茜の質問に冬夜は冷たい口調で答えた。

「じゃあ、私たちは敵どうしってわけね、山吹。私はあなたもアキも殺さずにこの戦いを乗り越えようと思ってたんだけどそれはどうやら無理そうね」

「ああ、そうだな。この戦いにおいては戦って他人を殺す他に生き残る道はない。故に貴様とて例外ではない」

冬夜は茜との会話をやめて、200のナイフを召喚した。

「さらばだ、俺の宮野茜てんし

冬夜は召喚したナイフを茜に向かって飛ばす。

「さらばなのはあんたよ、山吹冬夜。豪炎球ブレイズボール

茜はナイフの数を上回る火の球を召喚し、冬夜に向かって放つ。ナイフは全て焼き尽くされ、火の球の一部は冬夜に直撃した。

「うおっ・・・ちっ・・・やるな」

火の球が直撃した冬夜は少し肩を火傷したらしく、肩を抑えていた。

「山吹、最後にあなたにいいことを教えてあげるわ。この戦いで二人以上生き残る方法について」

「ば、馬鹿な、そんなことは不可能なはずだ」

冬夜は茜の言葉に強く反論する。そんな冬夜の言葉に茜は口元を緩ませてから言葉を続けた。

「ひとつだけが例外があるのよ」

「例外・・・・だと・・・」

冬夜は例外という言葉に反応する。

「それはね、この戦いが中止されることよ」

「戦いの中止だと・・・・そんなことが起こるはずが・・・」

冬夜は茜の言葉に再度驚く。茜はそれを気にすることなく話を進めた。

「確かにないわ・・・・普通わね。でもひとつだけラグナロクを中止する方法があるわ」

「なんだそれは」

「それはラグナロクの主催者・・・・オーディンを倒すことよ」

茜は冬夜の質問に臆することなく答えた。

「オーディンを倒すだと・・・・確かにそれができれば俺たちは戦わなくて済むかもしれない。しかしだな、宮野茜。オーディンはどこにいるのかもわからないうえに魔法結界ヴァルハラなんていう空間すらつくるほどの力をもつ奴だ。俺たちが協力したところで勝てる相手ではない。オーディンを倒すなんていう方法は無謀だ、宮野茜」

冬夜は茜を諭すようにそんなことを言う。しかし、茜は反論する。

「無謀かどうかなんて、やってみなきゃわからないわ。試しもしないうちに無理だって言うなんてとんだチキンね、山吹って」

「チキンか・・・・どうせ死んでいく奴になんと言われようと構わんさ・・」

冬夜は茜の反論と侮辱を軽く受け流す。そして、臨戦態勢に入る。

「そろそろ、話はおしまいだ。今度こそ確実に死んでもらう、宮野茜」

「それはこっちのセリフよ、山吹。さあ、、始めましょ。私の対局たたかいを」

冬夜と茜は互いににらみ合う。

「はっはっは、見せてやろう、俺の能力・・・・無限の貯蔵庫インフィニット・バンカーの真の力をな」

冬夜はナイフの他に斧や剣、槍などの武器を400近く召喚し、それらを茜に飛ばす。

「数が多いわね・・・・豪炎球ブレイズボール

茜も冬夜に対抗して400の火の球を召喚し、それらを冬夜に飛ばす。

武器の大群と火の球の大群がぶつかる。

「うっ・・・・あああああああああああああ・・・・・」

ぶつかり合いを制したのは武器の大群のほうだった。火の球では斧や剣を焼ききれなかった。結果、茜の体中に武器が刺さり、大量出血を起こした。

「はっはっはっはっは、どうだ、俺の力は。そして諦めろ、宮野茜。時期に仕留めてやるぞ」

冬夜は再びナイフや剣、斧や槍の武器の大群を召喚し茜に飛ばす。

「ま、まだよ。私は絶対に諦めないんだから。神をも防ぐ炎の盾アイギス

茜の手から巨大な炎の盾が召喚される。そして、その盾は盾に触れたすべての武器を焼き尽くした。

「な、なに・・・まだ、そんな力が残っていたとはな・・・なかなか楽しませてくれる」

冬夜は自分の攻撃が防がれたことを驚きながらも楽しんでいた。

「ええ、私は負けるわけにはいかないわ。こんなところで死ぬのは納得いかないし・・・」

バタッ

茜は倒れる。茜は体力と神経を消費する「神をも防ぐ炎の盾アイギス」の使用と冬夜に与えられた肉体へのダメージが蓄積していたことにより茜の体力は限界だったのだ。

「訂正しよう。あまり面白くなかったな、貴様との戦いは。だからこれで最後だ、俺の宮野茜てんし

冬夜は再度武器の大群を召喚し、茜にそれらを飛ばした。

「うああああああああああああああああ」

武器の大群が直撃した。ただ、直撃したのは茜ではなく秋人だった。茜の前に秋人が立っていたのだ。


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