第二十二話 本格反撃
夜が都市を包む中、聖堂はついに直接介入を開始した。
屋上、街路、塔――黒衣たちの魔力が網の目のように広がる。
今回は監視ではなく、制御のための反撃だ。
成立条件を変えられなければ、力は無力化される――だが、油断はできない。
ミリアが手を握り、光を放つ。
「一緒にやろう」
私は微笑む。
「もちろん。変えればいい」
街全体の魔力循環が揺れる。
結界、信仰組織の干渉、経済の歪み――巨大な網の目のように絡み合う。
ミリアと私は意識を合わせ、微細な循環を調整する。
黒衣たちは直接攻撃を仕掛けるが、成立条件は変えられ、魔力は無効化される。
攻撃ではなく、状況を変える。
静かな無双。
住民は混乱するが安全。
都市の秩序は崩れたままだが、生活は守られる。
聖堂の圧力は増すが、私たちの連携は揺るがない。
光が安定し、都市全体の歪みが縮小する。
ミリアが小さく息をつき、私を見上げる。
「できた…」
「うん、できた」
都市規模の変化の中で、私たちは初めて、二人で歪みを完全に制御した。
戦わず、叫ばず、ただ変える――それが私たちのやり方だ.




