episode22
翌朝、オレは息苦しさで目を覚ました。上体を上げようとすると、オレの腹に腕を回して抱き着いて眠っている叶弥の姿がそこにあった。オレはため息をつきながら叶弥の頭を思いっきりひっぱたいた。
「いっ...てぇ...」
「起きろバカ」
叶弥は頭をおさえながら身体を起こしたかと思うと、寝ぼけているのかオレの顔にキスをしまくってきた。
「ちょ...フフッ...くすぐったい」
「ハヨォー、京...」
「フフッ、おはよう叶弥」
オレはベッドを下りると制服に着替えてキッチンへ。叶弥は自室へと戻って行った。キッチンへと入ると、朝飯の仕度を始めようとしている若衆数人がいた。
「あ!おはようございます京司さん!」
「おはよう。悪い遅くなって。」
「いえ!これからのところっスよ!」
そんなやり取りをしながら、オレは若衆の軽口を笑い聞きながら朝飯と弁当の仕度を始めた。すると、珍しく叶弥がキッチンへ姿を現した。かと思うと、オレの腰を抱きながら味見を要求してきた。仕方ないので、弁当に詰めようとしていた玉子焼きを一切れ食べさせた。すると満足したのか、オレの首筋にキスを落とし、「ごっそーさん」と言ってキッチンを後にした。一連の流れを見てしまっていた若衆共は口をあんぐりと開け、プルプルと震え始めた。
「け...京司さんが拒絶しない...だと?!」
「い、一体どういう事ッスか!京司さん!」
「...ウルセェ...」
コイツ等がいることを頭から離してしまっていたため、オレは赤面するしかなかった。理由を話さなかったせいか、無言は肯定と捉えられたようで、キッチンは阿鼻叫喚となった。
「いつ?!いつからッスか?!」
「...一体なんの事だかサッパリデス。」
「京司さぁん...!」
キッチンだけだったのが、気がつけば屋敷中に騒ぎが広がり、果てには凛太朗さんにまで話しが行ってしまった。凛太朗さんは「やっとくっついたのかぁ」と笑いながら居間の席に腰を下ろした。そして当の本人である叶弥はというと、デカいあくびをしながらメシが運ばれてくるのを待っている。高校に上がってから、コイツのせいで騒がれる事が増えた気がするとオレは頭を抱えた。そうして本日の朝飯が始まるのであった。
騒がしい朝飯が終わり、オレと叶弥は学校へと登校をし始めた。
「お前なぁ、アイツ等の前でくっつくのはやめろよ?」
「あ?別にいいじゃねぇか。オレのなんだし。」
「...ハァ...」
オレは本日何度目になるか分からないため息をつく。...叶弥には死んでも言わないが満更でもない自分がいるのは内緒の話しだ。




