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その番犬、狂暴につきまして。  作者: 朱音小夏


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16/21

episode16

帰宅をし、オレは制服から部屋着に着替え、ベッドに座りながら雑誌を読んでいた。すると部屋のドアがノックされたため、オレは「はい」と返事をした。次の瞬間「京ー」と言いながら叶弥が入ってきた。


「叶弥か。どーした?」

「いや...何か大丈夫かなぁって。」

「なんだそれ。」


どうやら叶弥は、湊 友樹の事でオレの事を心配しているのが見て伺えた。


「あんま心配すんなよ。」

「でも、中学の時のアイツの京に対する執着ヤバかったからさ...。もうオレはこの間みたいな目に京をあわせたくねぇんだよ...」


叶弥はオレの隣に座り、オレの頬を撫でてきた。...そして叶弥はそのままオレにキスをしてきた。


「きょう...んぅ...」

「...京...」


「ハァッ」とオレが息を漏らすと、叶弥は口を離した。


「...叶弥...」

「京...次は守るから。絶対に。」


そう言うと叶弥はオレを抱きしめた。オレはそれに対し、喜びで胸を踊らせてしまっていた。


翌朝、オレは早く起きて自分と叶弥の分の弁当を作っていた。時たま若衆が入ってきてつまみ食いをしようとしたが、オレはその手をつまみ上げ阻止した。


「痛いッス!京司さん!」

「お前らが食うと、オレと叶弥の昼飯が無くなるんだよ。...これ終わったら朝飯作ってやっからそれ待ってろ。」

「...!!京司さん!!」

「流石、オレ達の女神...」


朝飯ごときで...。女神って言うな、女神って。

そんなこんなで二人分の弁当を完成させ、朝飯の仕度に取りかかる。量が多いため、つまみ食いをしようとしたヤツらに手伝いをさせる。そうして朝飯が出来上がろうとした時、廊下からドタバタと複数の足音が聞こえてきた。


「京司さん!」

「スンマセン!今日の当番オレらなのに...」


そう言いながら入ってきた若衆は、台所に広がる匂いにか、「ゴクッ」と喉を鳴らしていた。...目線はエプロン姿のオレに向けられていたので、オレに対してではないと思いたいと思うのであった。


「...大丈夫だ。もう終わるし。」

「はよーッス。」

「叶弥。」

「はよー、京。」


叶弥はあいさつをしながら、オレの頬にキスを落としてきた。


「若!ズルいっす!」

「オレ達の女神に何するんすか!」

「...お前らウルセェ...」

「叶弥が原因だろ。何すんだ。」

「良いじゃねーか。愛情表現だよ、愛情表現。」


そうして騒がしい朝が終わるのであった。

...叶弥は弁当を"愛妻弁当"と言って持っていくのであった。

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