episode16
帰宅をし、オレは制服から部屋着に着替え、ベッドに座りながら雑誌を読んでいた。すると部屋のドアがノックされたため、オレは「はい」と返事をした。次の瞬間「京ー」と言いながら叶弥が入ってきた。
「叶弥か。どーした?」
「いや...何か大丈夫かなぁって。」
「なんだそれ。」
どうやら叶弥は、湊 友樹の事でオレの事を心配しているのが見て伺えた。
「あんま心配すんなよ。」
「でも、中学の時のアイツの京に対する執着ヤバかったからさ...。もうオレはこの間みたいな目に京をあわせたくねぇんだよ...」
叶弥はオレの隣に座り、オレの頬を撫でてきた。...そして叶弥はそのままオレにキスをしてきた。
「きょう...んぅ...」
「...京...」
「ハァッ」とオレが息を漏らすと、叶弥は口を離した。
「...叶弥...」
「京...次は守るから。絶対に。」
そう言うと叶弥はオレを抱きしめた。オレはそれに対し、喜びで胸を踊らせてしまっていた。
翌朝、オレは早く起きて自分と叶弥の分の弁当を作っていた。時たま若衆が入ってきてつまみ食いをしようとしたが、オレはその手をつまみ上げ阻止した。
「痛いッス!京司さん!」
「お前らが食うと、オレと叶弥の昼飯が無くなるんだよ。...これ終わったら朝飯作ってやっからそれ待ってろ。」
「...!!京司さん!!」
「流石、オレ達の女神...」
朝飯ごときで...。女神って言うな、女神って。
そんなこんなで二人分の弁当を完成させ、朝飯の仕度に取りかかる。量が多いため、つまみ食いをしようとしたヤツらに手伝いをさせる。そうして朝飯が出来上がろうとした時、廊下からドタバタと複数の足音が聞こえてきた。
「京司さん!」
「スンマセン!今日の当番オレらなのに...」
そう言いながら入ってきた若衆は、台所に広がる匂いにか、「ゴクッ」と喉を鳴らしていた。...目線はエプロン姿のオレに向けられていたので、オレに対してではないと思いたいと思うのであった。
「...大丈夫だ。もう終わるし。」
「はよーッス。」
「叶弥。」
「はよー、京。」
叶弥はあいさつをしながら、オレの頬にキスを落としてきた。
「若!ズルいっす!」
「オレ達の女神に何するんすか!」
「...お前らウルセェ...」
「叶弥が原因だろ。何すんだ。」
「良いじゃねーか。愛情表現だよ、愛情表現。」
そうして騒がしい朝が終わるのであった。
...叶弥は弁当を"愛妻弁当"と言って持っていくのであった。




