episode14
昼休み、京司と叶弥は大森に呼ばれ生徒指導室へと来ていた。
「田河、お前もう大丈夫なんか?」
「はい。クラスの皆のお陰もあってなんとか。それに叶弥もいてくれるので...」
そう言うと大森はホッと息を漏らし、頭を下げてきた。
「今回はオレ達教師の監督不行届でもある。...本当にすまなかった。」
「いえ...元はと言えばオレが殴り飛ばしたのが原因なので...」
「アイツらもそう言ってたが...絡んできたのは向こうなんだろ?」
「...それは...」
「そもそも、目をつけられたのは京だけじゃなくてオレもなんスよ。だから京に目が向けられるようにしちまったオレも悪かったッス。」
大森は叶弥の言葉に驚いていた。
「...五十嵐、お前も悪いと思う事あるんだな...」
「ちょ、先生ヒデェ(笑)」
叶弥はケラケラと笑い出した。そのお陰で、その場の空気が少し柔らかくなったのを感じた。
「まぁ...なんだ。田河も五十嵐もクラスに馴染んだようで良かったよ。」
「先生...ありがとうございます。」
「でも、これからは何かあったらオレ達教師を頼れよ?...できるだけ暴力で解決しないようにな。オレの仕事が増える。」
「先生、それはちょーっと約束出来ねぇッスわ。こう見えて京は"五十嵐組の番犬"って呼ばれてるんスよ?それに沸点低いから、スグ手と足がでる。」
叶弥はそう言ってクツクツ笑う。オレはそれを見て叶弥を睨むのだった。
「ケンカっ早さだったらお前の方が...」
「それは、どっこいどっこいじゃね?」
「お前ら...まるで夫婦漫才だな...」
「?!先生!!」
オレは思わず抗議の声を上げる。すると大森は教師らしい優しい笑みを向け、どこかぎこちなくオレの頭を撫でた。
「そんだけの元気があれば、オレは安心だ。」
「...先生...」
「...おっと悪いな。昼飯食う時間無くなるな。ま、そう言う事だ。オレ達も目を光らせておくから、安心して学校生活送ってくれ。」
「...ありがとうございます。」
「んじゃ、オレからは以上だ。教室戻っていいぞ。」
「はい。失礼します。」
そう言いオレと叶弥は生徒指導室を後にした。
「ハラ減ったな。」
「まぁな。...購買行くか?」
「朝騒いでたから弁当忘れたしなァ。購買行っか。」
そうして、オレと叶弥は購買へと足を向けた。




