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その番犬、狂暴につきまして。  作者: 朱音小夏


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14/21

episode14

昼休み、京司と叶弥は大森に呼ばれ生徒指導室へと来ていた。


「田河、お前もう大丈夫なんか?」

「はい。クラスの皆のお陰もあってなんとか。それに叶弥もいてくれるので...」


そう言うと大森はホッと息を漏らし、頭を下げてきた。


「今回はオレ達教師の監督不行届でもある。...本当にすまなかった。」

「いえ...元はと言えばオレが殴り飛ばしたのが原因なので...」

「アイツらもそう言ってたが...絡んできたのは向こうなんだろ?」

「...それは...」

「そもそも、目をつけられたのは京だけじゃなくてオレもなんスよ。だから京に目が向けられるようにしちまったオレも悪かったッス。」


大森は叶弥の言葉に驚いていた。


「...五十嵐、お前も悪いと思う事あるんだな...」

「ちょ、先生ヒデェ(笑)」


叶弥はケラケラと笑い出した。そのお陰で、その場の空気が少し柔らかくなったのを感じた。


「まぁ...なんだ。田河も五十嵐もクラスに馴染んだようで良かったよ。」

「先生...ありがとうございます。」

「でも、これからは何かあったらオレ達教師を頼れよ?...できるだけ暴力で解決しないようにな。オレの仕事が増える。」

「先生、それはちょーっと約束出来ねぇッスわ。こう見えて京は"五十嵐組の番犬"って呼ばれてるんスよ?それに沸点低いから、スグ手と足がでる。」


叶弥はそう言ってクツクツ笑う。オレはそれを見て叶弥を睨むのだった。


「ケンカっ早さだったらお前の方が...」

「それは、どっこいどっこいじゃね?」

「お前ら...まるで夫婦漫才だな...」

「?!先生!!」


オレは思わず抗議の声を上げる。すると大森は教師らしい優しい笑みを向け、どこかぎこちなくオレの頭を撫でた。


「そんだけの元気があれば、オレは安心だ。」

「...先生...」

「...おっと悪いな。昼飯食う時間無くなるな。ま、そう言う事だ。オレ達も目を光らせておくから、安心して学校生活送ってくれ。」

「...ありがとうございます。」

「んじゃ、オレからは以上だ。教室戻っていいぞ。」

「はい。失礼します。」


そう言いオレと叶弥は生徒指導室を後にした。


「ハラ減ったな。」

「まぁな。...購買行くか?」

「朝騒いでたから弁当忘れたしなァ。購買行っか。」


そうして、オレと叶弥は購買へと足を向けた。

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