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第9回路 戦いの火蓋

丘を越えてさらに東に行くと森につながっている

キキキ

「ん、どうしたミズキ」

木の影からガサガサと音が

と気づいたのも束の間

スライムが現れた!

「お出ましか」

腰袋から魔導ナイフを手に取り魔物に向けた

「さぁ来い!」

ヒョコヒョコ跳ねながら向かってくる

上手くタイミングを合わせて

向かってくるであろうその場所を予測してナイフを突き立てた


ブチャ


魔物は消えていく

どうやら魔素となり空気中に消えて行くようだ

銅貨が一枚落ちていた

(ドロップしたのか?)

拾い上げて財布に入れた

この1連の行動を繰り返し

数匹のスライムを倒した

「なかなかいいぞ、だいぶ慣れて来た

今度は魔法を使ってみよう」

スライムが現れた

「初級魔法と言えば火だろ」

腰袋の横にかけていた水筒を開けて中から

円筒状に丸めた魔導書を1枚

右手でスライムに向けて広げた

左手のヒラを魔法陣の中心に向けて

目を閉じた

魔力を送り込むイメージ

体の奥の方から1本魔力線が流れるそのガイドに促されるように

周りを螺旋状の波動が湧き上がる

それが魔導書にたどり着き中心から一筆書きに魔導書全体赤くに行き渡っていく

今だ!目を開き

「いっけーファイヤー!」

ピンポン玉くらいの火の玉が

スライム目がけてピューっと向かって行く

・・・

(えーーーイメージと違う!

火の玉ちっちゃくない?

スピード遅くない??)

ミズキは口元を押さえて笑っているようだ

ただ火球は命中し敵は燃え上がり消えた

(これは練習が必要だな

魔力が効率的に送れてないんだろう)

次は水

「いっけーウォーター!」

ピンポン水玉が飛んで行き

当たった瞬間弾けて消えた

(うーーん、今はこんなもんか)

またミズキは笑っている

めげないめげない

次は土だ

「アーススピアー!」

同じよう魔力を注ぐ

ゴゴゴ

スライムの下から大地が盛り上がり

中心を鋭く突き刺す

おぉコレはそれっぽいな

ミズキは拍手している

最後に風

「カマイタチ!」

リードさんの受け売りだ

空気の刃がスライムを真っ二つに!

1番使えそうだ

俺は風属性なのかな

ただすごい疲れた、帰ろう



【定食ドマンド】

気になっていた定食屋で夕飯を取ることにした

オムライスとスープを頼んだ

こっちでも米が食べられるのは良い!

「はい、お待たせ!」

マスターが運んでくれた

「うーん、うまい!ケチャップの代わりに特製デミグラスソースがかかっていてかなりの美味!」


今日のバトルを振り返って…

(課題としてはMPの消費がわからないこと

自分で限界を掴んでいないと引き際がわからない。

今のところ疲れ具合によって帰れればいいけど

帰ってる途中で敵に遭遇したらひとたまりもないな)


キキ

(そうか、お前も腹減ってるよな)

スプーンにオムライスをすくいテーブルに置いた

「美味そうに食うじゃないか」

キキー

喜んでいるようだ

「ナッツじゃなくてなんでも食えるんだな」

もう一つのスプーンには水をすくって置いた

食事を終えて宿に戻った


疲れたなー

風呂に入ろうとシャツを脱ぎだすと

ミズキは後ろを振り返り

両手?両前足で顔を覆う

「風呂入るぞ。なに?お前恥ずかしいとかあんの?」

ケラケラ笑いながら無理やり風呂に連れて行く

湯船に浸かり明日の対策を練った


(今のところ初級魔法5回くらいが限界だろう

魔法の2枚重ねも試してみたい

魔導書を揃えて道具屋でMP回復薬みたいなのがあるか

探してみよう。)


「お前も体洗うぞ」

抗うミズキに頭からぶっかけて石鹸で体を洗い

また頭からぶっかけた

キキュー

もっと丁寧に扱いなさいよと言っているようだ

「ごめん、ごめん」

ケラケラ笑いながら謝った

風呂から出てベットに少し横たわったらそのまま朝まで寝てしまった.



次の日も森に向かった

2枚重ねだとピンポン玉は野球ボールくらいに大きくなった

魔法陣は赤のままだ

水と火の2枚重と回復も使った。その後風の魔法をかけようとしたが魔法は発動しなかった。

残りは肉弾戦だ

「はー、疲れた」

木の下まで戻って根元で大の字に横になった

予想通り初級5回で打ち止めだ。

(冒険なんて程遠いなー

魔力量と魔力を両方上げるには

定番のレベルあげか?

しかも魔法陣

全然覚えられる気がしない…トホホ)



【リード・アトリエ】

リードさんに呼ばれてアトリエに行くことになった

「こんにちはー」

「おぉ、デンリュウ!試作2号ができたぞ!名付けて魔線銃、ガントリック。MPバックも装着できるから魔力が少ないお前でも家一件くらいは充魔力なして配線できるぞ

ん?肩に乗っかってんのは白いネズミか?」

キーキキー

怒っているようだ

ネズミとリスの区別はつかないのか

興味もなくてつける気もないのか

齧歯類で小動物ってとこはあっている

「なんか懐いていて…

そうだ!試作2号ができたばかりでなんなんですが

コレ…」

「お前が肌身離さず持っているから気にはなっていたんだが

何に使うんだ?」

「コレ、インパクトドライバーと言って

トリガーを引くと回転してネジを力なしで早く打ち込めるんです

この世界だと大工さんとかには重宝されると思うんですが

あいにく魔力の代わりのものが切れてしまっていて…」

と言って手渡した

色々な角度から覗き込んだり、コレは何に使うとか質問した後で

「コレ、分解してもいいか?戻せないかもしれないんだが」

「全然構いません、今は動かせる手段も見つからないので」

「コレと同じようなものを作りたいんだな?」

「はい!後、この先端部分なんですが…」

ひとしきり自分の願望を伝えた

「そりゃぁ、いいじゃねぇか!

早速取り掛かってみよう!あと、先端のビット?だっけ?

そこはゴメルさんに自分から伝えてくれ。あと空魔石の調達もよろしくな!」

「わかりました!」

「話は変わるんだが、サキュバスの店に飲みに行かねぇか?

目の保養と未来の結婚相手を探しに行くんだ。心配すんな、俺の奢りさ!」

「行きます!行きたいです!」

イッテー

ミズキは右耳を噛んだ

(怒っているのか?このタイミングで!ジェラシー?)

右手で押さえながら

「調達したらまた来ます」

と言ってアトリエを出た。

噛まれたところを指で触って見てみると

赤い液体が

「ミズキー!血が出てんじゃねーか!!

このネズミズキ!!

ったくなんなんだ…ブツブツ」

ミズキはフンッと横を向いている

R7.820 加筆

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