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第2回路 存在というもの

描きたいものはあるんですが

表現力、語彙力の乏しさを実感しながら

マイペースに上げていきます。。変更もちょくちょくあるかも?!

【イベント会場】

様々な職人たちとスーツを着たブースの担当者

タブレットを持って作業着でウロウロしている監督っぽい人

職人たちの声、ガラガラ重量物を運ぶ台車の音

高所作業車の警告音

「デンリュウ!インシュロック切れたから持ってきてくんね?」

「はい!」

9尺の脚立の上で照明とコンセント用のVVFを束ねている先輩

材料置き場に戻り、スチールラックの2段目に300mmの黒いインシュロックがあった。2袋手にして先輩の元に走って戻った

「持ってきました!」

「おぉ、ありがとう」

その様子を2ブース向こうから脚立を抱えて見ている幼馴染

「デンク…」


高校は別々に進学した

それほど学力に差があったわけではなかったが

親の意思を尊重して彼女は女子校に通い、俺は共学に。

時々電車で会うこともあったが、

お互い友達といたりで喋る機会はなく挨拶する程度だった

それぞれ大学に進学して卒業までほとんど会うことはなかったが

同窓会で久々に会ってから、4、5人で飲みに行くようになった。

「結婚?結婚はまだかなー。まだまだやりたいことあるし。

推し活とか結婚したら規制ができちゃうでしょー」

「デンリュウ、お前はこの先の事どう考えてんの?

普通に結婚して、普通に退職まで働いて…」

「俺、電気工事やろうと思うんだ」

あまり有言実行なタイプではなかったが

変えたい、変わりたいという時期だったからか

他人に公言することで自分を触発した

「ふーん、なに急に。なんかあった?」

「職人ってなんか…どうなの?稼げるの?

大学の専門分野活かした方が楽に稼げるんじゃないの?」

「インフラ系仕事は立派だと思うよ、尊敬もする。

でも3K的なイメージかな?彼氏にはしたくないな」

口々にみんなは言ったが彼女は黙って聞いていた


〈試験申し込み期限の日〉

携帯にメッセージが入った

(私も受けるよ!

資格は持っていても無駄にはなんないし!がんばろー)

何か思うところがあったのかなんなのか動機、意図はわからなかったが返信した。

(そうなの?お互い頑張ろうな)


【自分の持ち場ブース】

脚立に登ってLED照明をビスで固定していると

「あっ」

手元が狂ってビスが1本落ちた

近くにいた彼女に

「おーい、ごめーん」

なんだろ、幼馴染で小さい頃はミータンって呼んでいたのに

いつの頃からか、歳を重ねていくと人の目が気になってか名前で呼べなくなっている

彼氏でもないのに呼び捨てとか、まして、子供っぽいあだ名とか…

苗字は妙によそよそしい。だから、おーいとかになってしまう

「ちょっと待って…はーい」

手を伸ばして届くか届かないかその瞬間

目が眩むような光が辺りを包み込んだ

「デンクーー!」

「ミズキ…」

ゴゴゴゴ…


此方と彼方

光と闇

善と悪

全てはあるがままに表裏一体

融合せしめんとするは

全てのことわりなり

汝、サダメとして受け入れよ


【荒れ果てた荒野】

雑音

聴覚を刺激する自分が必要とする情報以外の鼓膜を振動させるものをそう呼ぶのなら、それがそれらが全て消えた

風が起こす廃墟を抜ける音くらいしか鼓膜を震わせない

高く聳え立っていたビルや建物はなく

視線を越える建造物は皆無

ただ灰色の風景は色覚を麻痺させている

焦げたようなニオイもなくただ近くの海の香りだけが時折嗅覚を刺激する

なんだ、この状況は


「戸惑うのも無理ないわね」

声というよりは直接脳に語りかけてくる感じだ。

「誰だ!」

360度周りを確認するが何もない

75度くらい、斜め上空に光が刺した

眩しくて目を開けてられない

光が落ち着き、ようやく目を開いた

目の前にはあられもない姿の女性がトキ色のシルクっぽい布を羽衣のように身に纏い浮かんでいる

「貴方が認知しやすい言葉で表すとしたら女神とでも言っておこうかしら」


在るものは在る

無いものは無い

ただここで言う在るは人間として視覚で認識できるものということ

とすると今目の当たりにしているこの光景は

歴史で習った文明の足跡

あぁなるほど

この後生まれてくる人類というべきか

そう言ったモノが掘り起こしてこの文明を

好き勝手に名前をつけて推測する

なぜこの文明人は自分よりも遥かに大きなものを

創造し、どうやって作り上げたのか

データも紙も残らない

石碑や石像だけが残っている

電気の文明

あれだけ発展し、便利な世の中になっていったのは

電気による成果と言って良いだろう

夜を照らし、活動時間を伸ばし

移動距離を拡げ

医学の発展により寿命が伸び

機械による作業効率を求めて


俺は今実態が無いのか?

無いものなのに在るのか?

死?魂?霊魂?

「無いと言えば無いし、在るといえば在るか

人は死ぬ。死んだのか?死んだらこんな状態なのか」

独り言を呟いた

「そこ、そんなに重要??」


五感で認識出来ないものを否定してきた自分にとっては

受け入れ難い事実

恐怖、畏敬

怖れる、畏れる

「まぁあなたも今やカミとなったのよ」

???

「お化け、霊というのはなんらかの形で起きてしまった事故や事件により、受け入れ難い事実を消化できていない状態のこと。

あなたはおそらくこの状況を把握しようとはしているけど

受け入れようとしている。そしてこのあとあなたは創造する。

創造して創作する、そういう意味ではカミとなったのよ」

「まぁその準備段階としてあなたには異世界に転生してもらうわ」

そんな馬鹿な…意識が遠のいていく…

お読みいただきありがとうございます!


文明ってこんな感じで終わるのかなと

そんなことより今日の飯ですが。


今後とも宜しくお願いいたします。

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