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第18回路 いよいよCランク

通常の会話は「」魔法での会話は〈〉

みんなで声を合わせる時は〈「」〉となっております。

【冒険者ギルド】

今日は朝からギルドに来た

オオトカゲの討伐

キラービーの退治

の依頼を受けた


この辺りはまだ遭遇していない

もっと奥地だろう

森に行こう



【エドガル東の森】

手前で出会う相手には魔導ナイフで撃退した

魔力を温存しておかなければ…

奥に湖が見えてきた

その方角から大きいものが勢いよく走って来た

ドシッドシッドシッ

オオトカゲだ

見るからに頑丈そうなウロコで覆われている

長い舌を時折大きな口元からのぞかせる

風属系魔法ビットをセット

「よし、やってやるぜ!」

銃頭のレバーを引き、トリガーに指をかけた瞬間

左腕の紋章が紫色に輝き

黄色い魔法陣があらわれた

「エアーインパクト!」

風の渦が放たれ、足止めに成功した。ただ一撃とは行かないか

〈フレイムインパクト!〉

ミズキが生み出した魔法陣はオレンジ色に。

また、成長しやがって。

悔しさ反面、心強いパートナーだ

「ご安全に!」


オオトカゲのウロコを何枚か獲って腰袋に入れた

戦闘中確実に魔流紋は光った

もう一度と左手に魔力をこめる

今度は青色だ

「ミズキ、やったぞ、これは思惑通りだ!」

〈どういうこと?〉

「俺は自分の魔力残量がわからない。

だから自分が空魔石になれば残量が色でわかるんじゃないかと。

それで空魔石の粉と一緒に魔流紋をいれたんだ

そしたらほら…」

青く光る紋章。

「でも最初は紫色だったんだ、今の戦闘で少し魔力消費して青に変わった」

これで心配しながら戦闘しなくてすむ

興奮冷めやらぬうちに

先程見えた湖に向かった


透き通った青

水面に映る対岸の木々

波もない風もない

自分の鼓動が響くくらいの静寂


しばらくその景色の虜になった

ミズキも同じような感情なのか、そんな表情だった

「キレイだね…」

なんというか言葉が見つからない

〈水着とかあるのかな?〉

「えっ?」

〈もう少しあったかくなったら、みんなで来たいね〉

リアクさん、アリーさん、ミポポ…ミズキ

それぞれの水着姿を想像して…

《ピーボーピーポー》

やばい、股間が…

〈なんか良からぬ想像してる…〉

「一旦引き上げよう」

ここまではほぼ一直線だから迷うことはないだろう

そう思いながら歩みを進めていると

〈何か聞こえる、羽音?〉

「来たな」

キラービーだ!5体!

「毒針に気をつけろ、ミズキ」

ミズキは両手を敵めがけてかざした。

赤い魔法陣が2つ現れた

〈ファイアーボール!〉

羽を損傷した2体はその場に落ちた

(よし、ここは!)

魔導ナイフで一気に切りつけた

次にミズキは両手を重ねてかざし

右手を右に動かしながらかざした

ひとつ、ふたつ何かを置いていくように

赤い魔法陣が3つ現れ

〈ファイアーボール!〉

向かってくる3体のキラービーめがけて放った

先程と同じく落ちた3体を仕留めた

「ご安全に!」


〈リアクさんに教えてもらったんだけど

上手くいったみたい〉

と言った後、少しよろめいた

「大丈夫か?ほら」

両手で小動物をすくう

〈ちょっと魔力切れかな…〉

「無理させたな」

〈大丈夫、試してみたかったから〉

キラービーの針を注意深く拾って

俺たちはギルドに向かった



【冒険者ギルド】

「おっかえりーデンちゃん!

ごめんねーわたし謝んなきゃいけないことが…」

「はい、これ」

戦利品を手渡した

「えーーっ、オオトカゲも倒したの??」

「実は、私としたことがCランクのオオトカゲの依頼をDに貼っちゃっててさーギルドマスターから大目玉よ

何かあったらどうすんだってね。

でも、その依頼受けてしかもこなしてくるんだから

さすがだね、私の目に狂いはなかったよ

しかも、これでCランク昇格だねー

ダンジョンにもいけちゃうよー

この調子でAまで行っちゃうねー」

完全に楽観主義、そして限りなく他人事だ


ミポポがギルドに入ってきた

「ゲストハウスの現場おわったよ!

しばらく仕事うすいっていうから忙しくなったら

また声かけてって言ってきた!」

ミポポ合流で3人になった

Cランクのダンジョンも問題ないだろう

装備も用意しないと

「ミポポなんか武器は持ってる?」

「持ってないけど昔剣道やってたからなんとかなるんじゃないかな。」

戦士不足とエリア魔法問題を解決できるなんて!

もはや天下をとったも同然じゃないか!

「じゃやっぱり日本刀?竹刀ってわけにもいかないもんね

ゴメルさんにどう伝えれば…」

「片刃だからナイフとか包丁の長いヤツって言えば伝わる?」

「細身の剣なら使えると思うけど」

「それならありそうだね」


おてんばがこっちに走り寄ってくる!

「デンちゃん!ちょっとちょっと緊急!」

バンッ

いつものことだが、止まらずに壁に激突!

何もなかったかのようにこっちに歩み寄る

呆れて声をかけた

「っていうかデンちゃんって友達呼ばわりだけど

あなたの名前も知らないよ、勝手におてんばって読んでるけど」

「えー、そうだっけ?おてんばは困るなー

私はエレーナ。ギルドの看板娘よ」

爆弾娘の間違いじゃないか

「それより緊急なのよ、西のはずれにあるデスロックダンジョン知ってる?」

「聞いたことはあるよ、中は調べ尽くされて宝物もでないって」

「そこでアンデッドとか魔物が溢れて出てきてるって」

「Cになりたての俺たちに言わないでもっとランク上の人に頼みなよ。しかもアンデッドって気持ち悪い」

「あそこは地下5階までなんだけど、何か変化してるかもしれない。

そこで調査の依頼を…。他のCランク冒険者には断られちゃったのよ。当然Bランク以上は今更下のランクなんて受けたくないって。

ほんとひどいと思わない??こっちは困ってるっていうのに」

ミポポが割って入る

「ちょうどいいじゃない?この後私は時間あるよ。仕事忙しくて魔法なんて使ってなかったからワクワクするわ」

「ほんとかよ。アンデッドって骸骨やらゾンビやら出てくるんでしょ?」

〈デンク、怖いの?〉

「え、怖いとかじゃなくて、めんどくさいなぁって」

「怖いんだぁ」

ミポポが茶化す。

「わかったよ、行くよ!その代わり報酬はハズんでよ」

「かしこまりました、ご主人様!」

調子いいなぁ

取り急ぎゴメルさんとこでミポポの武器を見繕ってもらおう

R7.8.20 加筆

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