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第12回路 2人の旅立ち

通常の会話は「」魔法での会話は〈〉

みんなで声を合わせる時は〈「」〉となっております。

次の日から2人で木の下に行った

【始まりの木】

自分ともう1人は俺の肩にいるコイツ

「なんだろう、やっぱ俺ここが落ち着くな」

〈私も〉

「リアクさんが言ってたけどお前魔力あるんだな

確かに魔物とかでも魔法使えるやついるしな」

〈魔物と一緒にすんなーー〉

「ははは、そうだな。ミズキは多分魔物じゃないな

昨日はほんとびっくりした、嬉しかった、こんなに近くにいるなんて」

〈私も。ミズキって名前つけてくれた時ちょっと驚いたよ〉

「だってあんなにカシューナッツ美味そうに食べんの、瑞稀しかいないもん、ハハハ」

〈何それ!バカにしてんの?〉

「してない、してない。満月の夜だけ人の姿に戻れんのかな?

よく見ておけばよかったなー」

月光に浮かび上がる裸体を思い起こした

《ピーポーピーポー》

(やっべーどうしよう、久々サイレン…

痛ってーっ!)

左耳を噛まれた

〈変なこと考えてたでしょ!この前とは逆の耳よ。一応気にかけてあげてるの!〉

「それはどうも」

〈満月って言えばさ、魔力が強くなるっていうじゃない?それが関係してる?〉

「ってかオオカミ男の逆バージョン?オオカミ男も実は元々オオカミでなんかの拍子で人間にされたんだとしたら可哀想な気がしてきたよ」

〈えーっ、それって私が可哀想ってこと??

私は…今すごく幸せだよ…いっつも一緒にいられるし…〉

「え?なんか言った?」

〈別になんでもなーい!

昨日ふと思い出したんだよね

私が生まれた日ってすごく綺麗な満月だったらしいの

で名前は美しい月の美月にしようってパパとママが。

でも画数が悪いってことで瑞稀になったって〉

「へーそうなんだ、なんか関係あるかもね」

〈あっそうだ、ちょっとやってみたいことがあるんだけど〉

「あ…あぁどうぞ」

リスは両手を前に出して

〈ファイヤーボール!〉

赤い魔法陣が浮かびあがり

バレーボールくらいの火の玉が勢いよく飛んで行った

〈やったー出た出た!〉

「お前、なんだよそれ!」

〈実はこっそり覚えてみたんだ、火の魔導書の魔法陣〉

なんだ、コイツ俺より魔法のセンス…

アレを見せられたら認めざるを得ない

〈これでちょっとはデンクの助けになるかな?〉

「いやいや、助けどころか俺が足を引っ張らないように頑張らないと。お前は魔力残量とかわかるのか?」

〈うん、なんか雰囲気というかなんというか〉

(なんて羨ましい。変わらず俺は枯渇してクタクタになるまでわからない)

〈私、デンクの魔法見ててわかったことがあるだけど言っていい?〉

「なになに、教えて!」

〈属性魔法って火、水、風、土ってあって並列に考えられているけど、そうじゃない気がするの〉

「差があるってこと?」

〈たぶん…目の前にあるものをどうこうする魔法、風、土は魔力消費が低い。火と水は魔素を凝縮して作り出すからその分魔力が必要。

たぶん

風<土<火<水<炎<氷<雷

かな。

家電製品の消費電力を考えるとわかりやすいかも

扇風機は消費電力少ないけどハロゲンヒーターはすごく電気を使う、こんなイメージ〉

「ほうほう、1人で考えているより2人で考える方が色んな気づきや発見があるね、ありがと」

〈どういたしまして〉


「さぁ、魔物討伐にいこう!

いつもの森、レベルアップも兼ねて」



【エドガル東の森】

スライムを数匹倒したあと、少し奥に入った

角が生えたうさぎ、アルミラージが2匹現れた

「ミズキ、右行けるか?」

〈まかせて!〉

肩から降り倒木の中央あたりから両手をかざす

〈ファイヤーボール!〉

アルミラージは消し飛んだ

「やるなー!」

俺は魔導ナイフで立ち向かう

正面からだと攻撃を受ける可能性がある

直前で左に交わし

2度きりかかった

アルミラージは果てた

ミズキの方を見て

左手の親指を立てる

「ご安全に!」

魔法も駆使して数匹倒した後、帰路に着いた。



ーー翌朝ーー

「今日はエマさんとこに行く予定だったな。

おー忘れるとこだったリアクさんとこで魔石の粉

もらいに行かないと」

〈ほんとに魔流紋入れるの?〉

「うん、ちょっとやってみたいことがあって」


【リアク・バイタン魔石店】

カランカラン♫

「できてるぞ」

小袋をカウンターの下から取り出した

空魔石が3つ並んだその横に置いた

「全部で銀貨4枚だ」

「ありがとうございます」

忘れないうちにと腰袋に入れた

「ところでそのネズミ…」

キキーッ

「あーあのーリスですけどね」

「そのリス、こないだより魔力が増えてるな」

「実は…」

話そうとした、その時

〈コモオカミズキと言います〉

「な…なんじゃぁ??魔法で語りかけてきたぞ!」

目をキラキラさせている

ちょうどいい、ミズキを預かってもらおう

「これから魔流紋入れに行くので

その間このネズ…ミズキ、ココにお邪魔していてもいいですか?」

「かまわん、かまわん!私も話し相手ができてちょうど良いぞ」

〈私もリアクさんにいっぱい聞きたいことがある!〉

「そうか、お嬢さん!聞きたいことっていうのは魔石商リアクに向けてか、それとも…」

白いローブから右手を横にいつものポーズ

「大魔導士リアク・バイタン様にか?」

「じゃあ、あとで迎えにくるよ、ミズキ」

そう言い残して店を出た。

R7.8.20 加筆

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