22.到着
―フォルス視点
「あ、ルシュさんに連絡しないと。ちょっと待ってて」
さっきの遺跡のことを町に入る前に報告しないと。
「もしもし、フォルスです」
『フォルスか。何かいい情報でも手に入れた?』
「はい、実は…」
オエンキスの話は軽く、遺跡のことをメインに話した。
というのも、僕が知っているオエンキスの情報は少ししかないし、言ってしまったらだめな気がしたからだ。また、反重力装置というものが完成していることも伝えた。僕は先生からはそういうものが開発中だが、上手くは言っていないと聞いており、まさか完成しているとは思っても見なかった。
『森にそんなものが…。遺跡があるなんて話聞いたことなかったわ。…いや、隠されてたのかしら…。そして、オエンキスという女性に反重力装置…ね。まぁ、とにかくありがとう。ひとまず後でウィリスに調べてもらうから、何かわかったら連絡するわ』
「お願いします」
『あ、そういえば、あなたを探している人がいたわ』
「え、誰ですか?」
『名前は確か…えーっと、リフィキって言ってたかな」
「リ、リフィキ?!」
『知ってる人?』
「僕の昔の友人です。それで、彼はどこに?なぜ僕を探しているんですか?」
『待て待て。フォルスの友人なら危険はないと思うけど、ちょっと調べさせて。探している理由は知らないけど、どこにいるかはまだ言えないわ』
「…わかりました」
『また連絡しるわ』
…リフィキ。あの日から会っていないし、会いたい気持ちもある。でも、あまり危険なことには巻き込みたくない気持ちが強い。リックのようになってほしくない。でも…、いや、今はギルとオリヴィアを守ることに集中しないと。
「おい、フォルス。町が見えてきたぞ」
ギルが指さした方には、遠くに町らしきものが見えた。
「よく見えたな」
「へへ。おれ、目がいいんだ」
ギルは誇らしげにそう言った。
そして、1時間ほど歩き、夕方くらいに町に到着した。
「フォルスフォルス!何かやってる!」
「おぉ~!お祭りだね」
「お祭り!!こんな感じなんだ!」
「遊んでく?ギルもそわそわしてるし」
「は?!別にそわそわなんてしてねぇよ!!」
僕がそう言うとギルは顔を真っ赤にして、大きな声でそう言った。
僕は昔、グリディ先生とイーグリーの3人で旅をしたことがあるが、こっちの方には来たことがないから、どんなお祭りなのか少し楽しみである。
それに、あの頃は何かを楽しむ余裕なんてなかったしな。
どうやら収穫祭のようだ。様々な出店があり、町の中央の広場では人々が歌ったり、踊ったりしている。
「おやぁ?お兄さんたち見ない顔だね。他所からしたんか?」
広場の端で、出店で買った料理を食べながら祭りの雰囲気を楽しんでいると、突然酔っぱらったおじさんに声をかけられた。
「えぇ。今日この町に着いたんです」
「ほぉ。じゃあ、この町の守り神様への挨拶はまだかね?」
「守り神…?まだですね」
「そーかそーか。この町では新しく来た者、生まれた赤ん坊は守り神様に挨拶せねばならん。明日にでも教会へ行くといい」
「わかりました。ありがとうございます」
守り神か。僕は別に神様とかを信じているわけではないが、郷に入っては郷に従え。明日の朝にでも3人で教会にでも行くか。
「ねぇ、まもりがみさまって何?」
「なんだ嬢ちゃん、知らねぇのか。守り神様ってのは、この土地と人を守ってくれる神様だ。この辺の地域じゃ、各町・村に神様がおってなぁ、初めて行くときはきちーんと挨拶せにゃ、災いが起きるって言われてんだ」
「へ~。そうなんだ。ありがとう」
「おう。じゃあな」
おじさんはそう言って、去っていった。それにしても、
「オリヴィアが何かに興味持ってるとこ初めて見た」
「え?そう?」
「フォルスは昼間いなくて知らないだろうけど、結構色んな事に興味持つよ、オリヴィアは」
「ギルと一緒に色々勉強していくうちにね」
え、なにそれ。なんか寂しさを感じるな…。2人が仲良くなってるのか嬉しいけどさ。
読んでくださりありがとうございます。
まだまだ文章を上手く書くことができていませんが、誰かの暇つぶしになってくれたら嬉しいです。




