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古代人の君と旅をする  作者: ラクト
18/23

17.フォルスの過去③

目を覚ますと知らない場所にいた。

なにがあったんだっけ…。えーっと確か森の中で…。はっ!!か、カレンは?!

急いで周りを見渡すと、僕の隣で気を失っているカレンがいた。

僕らは柱に縄で縛りつけられており、身動きは一切取れなかった。

どうにかカレンだけでも助けないと…。

 「あら~?目が覚めたのねぇ」

 さっき森の中で男たちに指示していた女だ。こいつがボスだろうか。

 「あ!オエンキスさん!!また人を攫ってきたんですか!?しかも、今度は子ども…。この前のはどうしたんです?」

 「あ~、あれね。死んじゃったから捨ててきたのよぉ、山に」

 「はぁ??ちょ、また所長に怒られますよ?」

 「別にバレなきゃ大丈夫よぉ。ちなみに、このこと所長に言ったりしたら、あんたがやってることもバラすからね」

 「うっ…。わ、わかりましたよ。それで?今度は子ども使って何するんですか」

 「ん~。どーしようかなぁ。…所長はいつまで出張でいないんだっけ」

 「来月末までです」

 「あと1ヶ月半くらいかぁ。短いわね。急いで実験計画立てて取り掛からないと。あんたらこの子らを地下室の301に運んどいて!」

 「「「はい」」」

 オエンキスという女は部屋の隅にいた、山の中で僕らを追ってきたあの3人に、そう命令した。

あのオエンキスの部下かだろうか。

 僕らは手首を縛られたまま、柱と括り付けていた縄を外された。

 「おら、行くぞ」

 「うわっ」

 男は僕らを担ぎ地下へと向かった。

 

 ここはかなり複雑な構造をしているようだった。

 地下に行くはずなのに、途中で階段を上ったりしたし、何度も廊下を曲がった。

 簡単には逃げ出せなさそうだ。

 「ここだ。中で大人しくしてろよ」

 そう言って、男たちは僕らを301の部屋と入れた。

 部屋に入れると僕らの手首を縛っていた縄をほどいた。

 そして、ほどき終わると同時に

 「わりぃな」

 「え」

 男の1人が小さな声でそう言ったような気がした。

 「…」

 彼なら僕らを助けてくれるかもしれない…。

 僕はそう思った。


 男たちが部屋の鍵をしめ、去っていったあと、僕は部屋を見渡した。

 ベッドは1つ、奥の扉の向こうにはトイレが1つ。電気はつくが暗い。入口の扉横の下の方には小さな扉。なんどろう。

 他には何もなさそうだった。最低限のものしかない殺風景な部屋だ。

 「んー…。おにぃちゃん…?」

 「あ、カレン!!目が覚めたか。どこか痛いところとかないか?」

 「だいじょーぶ。ここ、どこ?」

 「ここは…。その…、保護施設だよ」

 カレンを怖がらせたくないと思い、咄嗟に嘘をついた。

 「ほごしせつ?」

 「そう、えっと、悪い人から守ってもらっているんだ」

 「へ~!!」

 「それで、その、しばらくお家には帰れそうにないけど、絶対帰れるから、それまでは大人しく待っていような」

 「えー。おうちにかれないの?やだーーー」

 「絶対に帰れるから。今は大人しくしていないと危ないから。ね?」

 「むーーー。わかった」

 「よしよし。いい子いい子」

 さっきのオエンキスと呼ばれていた女たちの会話を聞く限り、何をされるかは全くわからないが、殺される可能性が高い。こんなことになるなら、カレンを連れてくるんじゃなかった。カレンだけは絶対に守らないと。

 そう決意した。

読んでくださりありがとうございます。

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