11.情報整理とルシュの仮説
全体的に話のズレ解消のため、修正を行いました。
特に第10話は割と加筆しました。
気にしない方はこのまま読んで頂いても大丈夫ですが、気になる方は先に第10話だけでも読むことをおすすめします。
ールシュ視点
ふぅ。やはり彼がキーになりそうね。ただ、おそらくだけど、フォルスは被害者。研究員ならもっと有益な情報を持っていそうだけど…。彼の親友から聞いたりしてないだろうか。というか、その親友に会えれば最高なんだが、行方不明のようだし、もう死んでる可能性もある。
なかなか一気には進まないわねぇ。
ま、とりあえず、得た情報の整理でもしよう。
まず、オリヴィア。フォルス曰く、古代人である彼女はグリア研究所でひどい扱いを受けていた。詳しいことは聞いてないが、何をされたかはなんとなく予想できる。
次にフォルス。グリア研究所と何かしら関係がある。彼は自分のことは今のところ一切話していないが、たぶん人体改造されている。話せないのか話したくないのかわからないが、どうにか聞けないだろうか。また、彼の親友はそこの元研究員。今は行方不明らしい。
そして、ギル。何度か人体改造されている。そのため、嗅覚や視力などの感覚は人よりも鋭い。また、身体能力も高いらしい。
この3人とこれまでの調査で得られたグリア研究所の情報は5つ。
1つ目はグリア研究所はエレミック帝国にある研究所であること。これはこれまでに被害者の友人や家族から得た情報である。一昔前までは、研究所名は隠さずに『研究協力』という名目でエレミック帝国の人々を集めていたらしく、被害者の友人や家族は「研究協力に行ったっきり帰ってこなくなった」と言っていた。今ではあまり表には出なくなったようだけど。
2つ目はグリア研究所は特有の文字を使うこと。たまたま『研究協力』の紙を持っていた人がおり、『グリア研究所』の下にその文字が書かれていた。色々調べたが、その文字を使う国や地域は見当たらなかった。また、ギルに埋め込まれていた機械にもその文字が書かれていたため、今でも使われているのだろう。どうにか解読したいが、情報がなさすぎて無理だねぇ。
3つ目は、非人道的な実験が行われていること。人体改造の話は被害者と接触した協力者から「そういうことが行われている」と聞いた。ちなみに、その被害者も協力者ももうこの世にはいない。そして、オリヴィア、ギルはまさにその対象だったようね。
4つ目は表では病院を経営していること。おそらくそこから人と金を得ているのだろう。
5つ目は本部がどこにあるか不明だが、研究所はいくつもあり、問題が起きれば消えるということ。もしかしたら、消えたらまたどこかに作るんじゃないかしら。
さて、これらの情報とフォルスの様子から、エレミック帝国もしくはその周辺国もが関係している可能性が考えられる。いくつも研究所があるのよ。国が把握してないわけないわ。もし、この仮説があっていたら踏み込みすぎるのは危ないかもしれないわね。でも、諦めるわけにはいかない。私の大切な人を見つけるまでは。
カフェに戻るとウィリスとウィリスの妹のリリアが店じまいをしていた。
「あ、ルシュさん。おかえりなさい」
「おかえりなさ~い!」
「ただいま。店の方は大丈夫だった?」
「えぇ。いつもどおりでしたよ」
「そう、それならよかったわ。私、しばらく部屋で作業したいから、あまり店に出れなくなるんだけど、いいかしら」
「大丈夫ですよ。リリアもいますし」
「あたし頑張って働くよ!!!暇だし!!!」
リリアが元気いっぱいにそう言った瞬間、ウィリスがものすごく怖い顔でリリアを見ていた。これはあとで怒られるだろうなぁ。
「ありがとう。でも、リリアは勉強優先してね」
「うぅ…。はぁい」
私はウィリスたちに店の方を任せ、部屋で黙々と情報整理と伝達などを始めた。
少しずつコミュニティが大きくなってきており、結構しんどくなってきている。ギルに埋め込まれていた機械も調べたいけど、今は無理そうね…。あーもー、私がもう5人くらい欲しい…!過労で死にそうよ!!
読んでくださりありがとうございます。




