006話 魔女の館
006話です。
早速レアなクエストを引いたミキちゃん♪
早速魔女のお使いをしよう。
006話
おじさんの手を引いてお店に入った。
「お、見えた。ヤッパリ住人に聞かないとダメなタイプの店だな、ここ 」
「そうなの、おじさん? 」
「そうじゃよ。よく来たな、旅人さん 」
うわぁ、ザ、魔女って人が居たよ!
「なんだい、お嬢さん。アタシの顔に何か付いておるのかい? 」
「あ、いえ、お婆さんの様な方を見たのが初めてでして。失礼しました! 」
「おや、今時珍しく礼儀が良いのう。それだから神父が紹介したんだろうに。ようこそスキルショップ魔女の舘へ。私はこの舘の主人、魔女のサリーじゃ。よろしくのう 」
「サリーさんよろしくお願いします。私はミキ、この子はライムちゃんです 」
「パオ♪ 」
「私は龍と申します。この子はスノウちゃんです。よろしくお願いします 」
「キュイ♪ 」
「おや、珍しい。リヴァイアサンとフォレストエレファントなんて久し振りに見たよ。それで今日はどんなスキルをご所望かな? まぁその妖精との会話用の[念話]かのう 」
「え、妖精さんが見えるんですか? 」
(サリー様、私はシルフィです。よろしくお願いいたします )
「え~と、サリーさん、それでスキル[念話]が欲しいのですけど……… 」
「ホ・ホ・ホ、慌てるでない。[念話]は10,000Gじゃが払えるのか? 」
「すみません、支払いは私がしますのでお願いします 」
「ほう、そっちがのう………だがダメじゃな。自分で稼がないと旅人ならこの先旅は無理じゃろうに。よし、私の頼みを聞いてくれたらスキル[念話]をやろう。どうする? 」
"ピコン♪ "
【クエスト、魔女のお使いが発生しました。報酬はスキル[念話]です。クエストを受けますか? Yes/No 】
「そのクエスト受けます! 」
「それでは頼もうかのう。簡単な薬草の採取じゃ。そうじゃのう、元気草を15束程頼もうかのう。後は魔力草も10束かのう。何せ今、薬草不足でな。では頼むぞ。あぁ、その都度持ってきなさい。一度に15束は無理だろうからのう。規定品質と指定量を納めたら約束通り、スキル[念話]を渡そうかのう 」
「わかりました! 薬草を取ってきます。それでその元気草と魔力草ってどの様な薬草なんですか? 」
「おや、そうだったね。これを見なさい 」
カウンターに2枚の薬草の葉っぱを出して見せてくれた。
「これが元気草、こっちが魔力草じゃ。これを1束5枚づつお願いするよ 」
「わかりました! ってライムちゃんどうしたの? 」
「パオ♪ (クンクン? ) パオパオ♪ 」
ライムちゃんが薬草の匂いを嗅いでいた?
「おや、この子は[匂い探知]を持ってるのかのう。それなら探しやすいじゃろうに。よく探しなさいな 」
「パオ~ン♪」
魔女のサリーさんはライムちゃんを撫でた。
うん、ライムちゃんと探しに行こう。
「それでお前さんはどうするんじゃ? 」
「私も[念話]買えますか? 」
「そうじゃな、その子が薬草を納めてからなら売ってやるわ。龍とやら、お主プレリーの弟子だろう? 」
「はい、先生にはお世話になりました 」
「ほう、先生とはな。なら良いだろう、手伝っても。薬草は森の奥の方が生えているだろうが危険も有るからのう。この子の護衛でもしなさい 」
「わかりました 」
「それじゃサリーお婆さん、行ってきます! 」
「パオ~ン♪ 」
「行ってらっしゃい 」
こうして初めてのクエストを受けて冒険に向かった!
「しかし良かったのかな、このクエストで? 」
「え、何が? 」
「まぁ良いかな。薬草って言ってもいろんな種類が有るんだが、実は似ているけど効能が違う薬草が有るんだよ 」
「え、そうなの。でもそれがどうして? 」
「今回の依頼の薬草なんだけど、元気草はHPポーションの材料なんだけど、そっくりな傷生草って薬草が有るんだが、傷生草だけ又は元気草と混ぜた状態でHPポーションを作ると効能が低いし味が濃い青汁味になるんだよ。魔力草もそうでMPポーションの原料なんだけど、そっくりな魔素草って薬草が有るんだが、魔素草だけ又は魔力草と混ぜた状態でMPポーションを作ると効能は低いわ味が濃い青汁味になるんだよね。まぁ、βの時はせんぶり茶味だったんだけどね(笑) 」
エェ~、それはそれで嫌だなぁ!
「普通の人は調べずにそのまま取りに向かうけど、今回、ミキちゃんはちゃんと聞いていたから魔女サリーさんは見本を見せてくれたからね。ほんと、ヤバかったよ。知らずに行ったら多分見つからないと思うよ 」
え、あぶなかったんだ!
「そうなんだ。あれ、それじゃ何でおじさんは知ってたの? 」
「そうだね、偶々βの時に教わってね。さて、これから外に行くけど準備は大丈夫か? 」
「え~と、多分? 」
「そう言えば武器は何にしたの? 」
「杖とナイフだけど? 」
おじさんは私を見て………
あれ、[鑑定]してるのかな?
「ウ~ン、種族的には魔法特化系なのかな? 物理系は低いけど魔法系は凄いのかな。防御も一緒かぁ……… まぁ序盤は何とかなるかな? 」
「え、おじさんわかるの? 」
「おじさんも[鑑定]持ちだからね。お、もうすぐ外だからパーティー組むか。………はい、送ったから許可してね 」
"ピコ♪ "
【プレーヤー龍さんからパーティー申請が来ています。パーティーに入りますか? yea/no 】
「え~と、Yesっと 」
【パーティーを組みました。なお、獣魔はパーティー枠に入れられますがどうしますか? ライムを入れますか? yea/no 】
「おじさん、入れた方が良いのよね? 」
「そうだね。ライムちゃんを育てるならパーティーに入れとかないとな。まぁ、うちのスノウちゃんも入ってるから一緒だよ 」
「わかった♪ ライムちゃんを入れるっと! 」
【ライムがパーティーに入った。残りパーティー枠は2人です 】
「後2人って? 」
「パーティーは最大6人編成なんだよ。基本は6人で冒険をするって形かな? だから後2人なんだよ 」
「そっか~! それじゃ早速冒険に行こう! 」
「パオ~ン♪ 」
「キュイ~ン♪ 」
「行こうか! 」
こうして門から外にでた。
「ワァァァ、沢山の人だね? 」
「………まぁ初日だからか? 」
東の門を出ると道が3方向に向かっていてその道の間の草原? にて現在、沢山の人達が争うようにスライムとホーンラビットを追いかけていた。
中には大きな牛達に追いかけられて………あ、跳ねられた! 巻き込まれた?
〔何か凄いもの見た様な? 〕
「ヤッパリこうなったかぁ~ 」
「どうするの、おじさん? 」
「どうせ薬草はちょっと奥に行かないと無いだろうね。さぁ、歩くぞ! 」
「パオ? 」
「キュイ~ン♪ 」
背中に背負われたスノウちゃんは楽しそうだけど、おじさんは何処に向かうのかな?
後ろを私とライムちゃんが付いていく。
〔回りを見ながら歩くけど確かに草原に薬草らしき草は無かった 〕
「多分、草原に生えてる僅かな薬草は既に無いだろうね。先に来た連中が採り尽くしただろうね 」
「え~と、それだと少し待てば生えてくるのかな? 」
「昔のゲームならそうだけどね。所がここの運営は妙にリアル思考な所があって、採り尽くすと二度と同じ場所には這えなくなる様にしてるんだよ。多分今回もそうだろうね。取るときは少し残せばまた生えるのにね 」
「じゃ、もう生えないの? 」
「ウ~ン、どうだろうね。夜中にコッソリ運営の妖精が種をランダムで撒いてるかもね(笑) 」
「もう、おじさんは冗談言わないの! 」
途中、スライムやホーンラビットに襲われたけどおじさんが1撃で倒すかスノウちゃんが氷をぶつけるかライムちゃんが踏んで私が倒していた。
暫く歩くと森が見えてきた。
「ここから先は出てくるモンスターが代わるから注意しながら進むよ。覚悟は良いかな? 」
「うん、おじさん行こう! 」
「パオ~ン♪ 」
「キュイ♪ 」
慎重に森に入っていく。
以外に歩きやすい森だった。
〔あまり草も所々しか無いし、結構見通せるけど木が多いな? 〕
「(クンクン) パオ♪ 」
「お、早速有ったかな? 」
「ライムちゃんこれなの? 」
「パオパオ♪ 」
私が摘んでみた。
「ミキちゃん[鑑定]してみようか 」
「え、わかった。[鑑定]………え、何これ? 」
私が[鑑定]したら………アレ?
[薬草]
品質:B
解説:何かの薬草?
期限:残り24:00
「何で薬草としか出ないの? 」
「βの時もそうだったんだけど、基本は教えて貰わないと分からないんだよ! 」
「エェ~、それじゃ分からないでしょう? 」
「だから見本を見た時に教えてもらうか、取ってきてから聞くかしないと無理だろうね、普通は? 」
「そうなんだ。それじゃこの薬草は何だろう? 」
「まぁ良いかな。え~と、有ったあった。この薬草とこの薬草、何処が違うと思う? 」
「え、どっちも同じだよね? 」
「(クンクン?) パオパオ? 」
ライムちゃんが最初の薬草を鼻でつつく?
え、そっちなの?
「匂いが違うのは知らなかったが、ライムちゃんが見つけたこっちが元気草、それでこっちがソックリな傷生草だね。ほら、ここが……………… 」
おじさんがよく説明してくれた。
そう言われれば違う薬草に見えるね。
〔本当に微妙な違いね? 〕
「さて、もう大丈夫かな? [鑑定]してみようか? 」
「え、わかった。それじゃ[鑑定]………ってエェ~! 」
[鑑定]したら表記が代わってた!
[元気草]
HP5%回復
品質:B
解説:草原等に生えている薬草の1種
HPポーションの材料でもある
食べればHP5%回復はするけどマズイ!
採取に失敗してるので若干品質が落ちてる
期限:残り23:45
価格:100G(1束5枚)
[傷生草]
HP0.1%回復
品質:A
解説:草原等に生えている薬草の1種
傷薬や湿布(軟膏系)の材料でもある
食べればHP0.1%回復するが激マズイ!
これでHPポーションを作ると効能が弱く、
味が濃い青汁味になるので注意
期限:残り47:50
価格:5G(1束5枚)
え、エェェェ? 識別できるようになった?
あ、[鑑定]のレベルも上がってる?
〔ピコピコ音が鳴ってるよ? 〕
「そうだね。βの時は薬草を[鑑定]する場合はNPC薬師に指導してもらうか、図書館でじっくりと調べるか、知っているプレーヤーに教えてもらうかなんだよね。まぁ、他に薬草をかじって調べる方法も有ったらしいが………まぁやめた方が良いかな? あれ、薬草の設定が若干変わったのかな? 」
おじさんは何か言ってるけど薬草って結構めんどくさいんだなぁ。
それじゃ魔力草もなんだよね。
〔あとで聴かないとね 〕
「あれ、私が取った元気草、品質がBだ。おじさんが取った傷生草は品質がAだね。何で? 」
何故か品質が落ちていた?
「それは取り方かな? ここ、手で千切って取ったから痛んだんだね。僕はこの採取用のナイフで切って採取してるからね。まぁ何事にも丁寧にだね 」
おじさんはそう言って採取用のナイフをくれた。
「え、いいの? 」
「採取用のナイフは100Gから有るからね。後で雑貨屋を覗いて見てみるのも良いかもね。さぁ、薬草を取って行こうか! 」
「パオ~ン♪ 」
「キュイ♪ 」
「は~い! 」
おじさんに色々と聴きながら薬草を集めて行く。
途中、元気草以外の薬草も教えてもらった。
〔色々と有るんだなぁ。え、毒草も有るんだ! 〕
ライムちゃんが探して私が採取する流れになった。
おじさんは採取しながら時々襲ってくる[フォレストウルフ]を退治していた。
〔剣1本で次々と倒すって凄いな 〕
スノウちゃんはライムちゃんの背中に張り付いて近づく[フォレストウルフ]に氷の塊をぶつけておじさんの援護をしてるね。
「ウ~ン、ソロソロ日が暮れるから戻ろうか 」
「まだ元気草が5束と魔力草が3束しか集まってないよ? 」
「まぁ初日にしては上出来だよ。一応、サリーさんに持っていこう。薬草は採取した当日にはすぐに加工しないと痛んでダメになるからね 」
「だからすぐに持ってきなさいって言ったんだ! それじゃ戻ろうおじさん。ライムちゃんスノウちゃん行くよ! 」
「パオ~ン♪ 」
「キュイ♪ 」
こうして街まで無事に戻った。
薬草トラップについて
正規版でも健在の薬草トラップ!
βテスト時にも有った似た者薬草以外では味と匂いも実装していた。
〔味の違いとかなり微妙な匂いの違いが有ります 〕
しかも品質により消費期限が短くなってしまう。
例として
品質:A以上は48時間
品質:Bで24時間
品質:Cで10時間
品質:D以下で2時間
としている。
なので初日に総合ギルドに納品された物のほとんどが品質:C以下の物が多く、D以下のほとんどが期限切れだった。
〔なので暴れたバカはギルド職員に押さえられて総合ギルドの説教部屋に行ってからの採取講習会に叩き込まれていた 〕
一応、ギルド職員に聞けば薬草採取講習会に参加出きるのに一部の人しか利用してなかった。
ただ、あくまでも薬草の採取方法のみの講習会なので、別に薬草の種類の講習会に参加しないと結局は識別できないと言う2重の罠でも有った。
〔ちなみに薬草採取講習会は毎日昼過ぎより、薬草の種類識別講習会は週に2回不定期で大体10時頃からだけです! 〕
他の修得方法としてはNPC薬師に弟子入りするか、βテスト参加者で詳しい人に聞くか、図書館で調べるしか無いでしょうね。
あい変わらずの対応の運営だった。
お陰で草原の薬草は、ほぼ全滅してたけどね(笑)
006
魔女サリー→早速お願いね。
ミキ→任せてください!
ライムちゃん→パオ♪
龍さん→さて、採取に行くか。
こうして薬草採取に向かった。
相変わらずの薬草トラップですね。
〔更に強化してみました。by運営 〕