第6話 魔道具とモンスターハウス
「ひゃっはぁー」
只今絶賛ひゃっはぁー中である。
《スキルブレイカー》でアンデット無双が出来る事が分かった俺は各種スケルトン、レイス、ゾンビなんかを相手に無双している。 お陰でレベルも20を超えて22になった。
『暇だ』
俺がスキルで倒してるからグボナは暇そうだ。いいじゃないか、いいじゃないか楽しんだ俺は。異世界満喫中なのだ。
『お?宝箱じゃね?』
グボナが宝箱を見つけた。ダンジョン二個目である。
「まず、鑑定よろしく」
罠とかあったら嫌だからな
『罠無し、鍵もついてねぇな』
「それじゃ開けてみるか。」
宝箱を開け中身を確認した
「ガントレット?」
外郭が鉄のような物でできた籠手だった。
「鑑定よろ」
『あぁ、大地の籠手だってよ。地魔法が付与されて魔力を流す事で大地を自由操作出来るみたいだぞ?《地魔法8》《無詠唱》がついてるな。」
魔道具か⁉︎あるんだな魔道具!《インテリジェンスウェポン》なんかあるんだから、そらあるか。
「試してみよう」
さて、どうなるか…
俺は籠手をはめる。少し大きかったが、はめてみるとピッタリサイズに収縮した。魔道具だからそんな魔法がかかっているのだろうか?
俺は壁に手を当てイメージし、《スキルブレイカー》の範囲拡大の容量で籠手に力を流す。
結果問題なく使えた。ダンジョンの壁や地面から円錐の突起が複数突き出た。コレいいな。俺にも魔法が使える。
どうやらこの世界の魔道具は道具にスキルが付与された物みたいだ。だから、俺の《スキルブレイカー》で、グボナの鑑定を弾ける。しかし、俺自身は魔道具を使える。俺の魔力を使うからなのか分からないけど、グボナが火魔法や槍技を使えたのは俺の装備だからだったって事なのだろうか?グボナに魔力吸われてたのかな?それとも俺に対してってのがキーなのかな?
「良いものが手に入った。」
『魔道具は使えるんだな。このご都合主義が!』
「他にスキル覚えられないんだからこれくらいいいだろ?」
『相手はお前にスキルや魔道具は使えないのにお前は魔道具で一方的に攻撃できる。どんだけのアドバンテージがあるんだよ』
「まだまだ安全には程遠いな。単純な身体能力や純粋な武芸の達人に俺は無力だよ。他にも弓でも傷を負うし銃火器なんかあったら死ねる。」
『あぁ成る程。銃はヤバいな。』
剣と魔法のファンタジーって遊戯の神さんは言ってたけど、他の転移者達が作らないとは限らない。意図的に広めたら戦争のあり方が変わる品物だ。
「だから俺はもっと実力をつける。この世界の回復薬が死にかけからでも全開できる確信を得るまでは」
『今までも無傷の癖に死にかける事前提なのな。』
言うな。死にかけたくもないけど、加護みると一回は死にかける気がするんだ。あれフラグだろ?どう見ても。
「もういいから行こう。」
『あい分かった。』
少し歩くと拓けた場所に出た、20m四方の広い部屋の様な空間だ。
ガシャん!
大きな音を立てて閉まった!
「なんだ!?」
反対の入り口から魔物が入って来た。スケルトン、レイス、ゾンビ。鎧を着たスケルトンもいる。スケルトンソルジャー?ナイト?アンデットばかり10体、20体まだ増える。
「モンスターハウスってやつか」
まだまだ増える。今は50体ほどかな?普通なら絶体絶命だ。だが俺はアンデット無双できる。これは…
「レベル上げし放題だ!」
『……わらわら気持ち悪い。』
グボナがなんか言ってるが無視でいい。俺はスキルブレイカーの範囲を広げる。レベル22で11mまで広がる。まず8体ほど霧になった。
《レベルが大幅に上がりました。》
更に範囲が広がり、数体霧になる。
《レベルが大幅に上がりました。》
また広がる。向かってくる奴等も霧になっていく。
《レベルが大幅に上がりました。》
更に広がる。広がり続ける。最終的には部屋を覆う程まで広がった。魔力は続くのか?流石に疲れた。疲れたけどレベル上がるにつれて魔力も上がってるんだろう。上がった分が余力になって広げられた。部屋には無数の魔石とドロップアイテムがある。魔石はビー玉くらいの大きさなのでリュックにつめられるけど、アイテムは放置だ。持ちきれない。何体倒したかも分からない。レベルは…48まで上がった。
「今から魔石拾うぞ。」
『俺は置いておいてくれ。どうせ手伝えないからいいだろ?両手使える様になるぞ。』
「チッ!」
なんか納得出来ないが、その通りなので仕方ない。頑張るか…何個あるんだろう?
《条件を満たしました。称号が付与されます。》
!?
脳内に新しいメッセージが流れる。