第56話 平穏の終わり
あれから一年が過ぎた。俺たちがこの世界に来て17ヶ月だ。途中忘れてたけど、この世界って一年が13ヶ月あったんだっけ。どうでもいいけど。
俺たちがこの世界に来た日を仮の誕生日にして、俺は17歳になった。
誕生日にはサプライズで集落全体が祝ってくれた。アメや戦士の集いの皆んながご馳走を用意して、その日1日集落はお祭り騒ぎだ。
なんか俺がメインにされてたけど、グボナなユリカ、ホノカも同じ日に来てるんだよな。お祭りかと思ってじぃさんとレンも来てたっけ。勇者はいなかったな。これる訳ないか。
グボナ達が
『俺たちの誕生日でもあるよ?』
「まぁそうじゃが、ワシは気にならんな」
「あたいもアメちゃんのご飯が食べれれば満足だよ」
「ユウマさんがこの集落一番の功労者ですし」
『俺だって初期からユウマと一緒に頑張ったぜ?』
「小さい男ね!ウジウジしてんじゃないわよ!あら?槍だから男でもないのかしら?」
『ひでぇ!』
なんてやりとりをしていた。しかし、転移者が殆ど集まるのは珍しいな。一人いないけど。以前遊戯の神さんが言ってた追加の奴らっているのかな?いても別の大陸かもな〜
そんな誕生日からも四ヶ月過ぎている。
ダンジョンに潜って資金集めしたり、ヨルムと遊んだり、ハクアを拡張したり、戦士の集いで大勝ちしたりボロ負けしたり。ポーカーとか俺がかける時も八百長はしないよう言ってある。そんなんで怒る俺ではない。あっ!戦士の集いに麻雀を作った!ルールを教えるのに手間取ったけど今は結構な人数が出来る厄介な点、符計算は簡略化させてもらった。だってこの世界の計算能力高くないんだもん。商人は兎も角、冒険者達は基本脳筋だし。
ホントに平和だった。ハクア襲撃とか南の集落半壊とか、そんな事件はなかったし、起こさなかった。起こす必要もなかった。
願わくば、ずっと平和でありますように……
そんな期待は直ぐに打ち砕かれる。
一人の獣人が俺の所に駆け込んで来た!
「ゆ、ユウマ様!大変です!」
「どうした!まず落ち着け、水飲むか?」
「いえ、大丈夫です……皇帝が殺害されました……」
「マジか?」
皇帝って言うとハルラースの皇帝だよな?誰が…
「首謀者は王子です!」
王子?息子か?って事はあの時最後に斬りかかって来た奴か?父親想いに見えたんだけどな……皇帝の地位しか見えてなかったのか……
皇帝が死んでしまったら厄介な事になる…俺の脅しが効かない。王子を脅せばと考えるが無駄だろう。頭をすり替えてまた同じ事になる。
「勇者はどうした?」
あんな奴でも同郷者だ。ちょっと気になる。
「申し訳ありませんが、分かりません」
「そうか…」
仕方ない。安否の確認に向かうべきだろうか……イヤ、仮にも勇者だ。俺の恐怖を跳ね除けて飛躍的に成長してる可能性もある。もしそうなら実行犯は勇者かも知れないな。目的は俺への復讐。皇帝の座を狙う皇太子と手を組んで……ありえる。
「まだ、それだけじゃ動けないか…警戒だけしててくれないか?」
「了解しました!」
もし、挙兵するなら以前よりもはるかに多い人数だろう。だとするとまだ時間がかかるばずだ。推測通り、勇者が飛躍的に強くなっているなら俺も鍛えなくては……
ダンジョンに向かい、ヨルムに協力を頼む。
「ヨルム、20階層のボス戦を際限なくやりたい。協力してくれ」
ダンジョンの魔物はダンジョン内の魔素で勝手に出現するが、ボスだけはダンジョンマスターが生み出すそうだ。ヨルム曰くなんとなく階層の魔物と種族を合わせなきゃいけない気がしたって言ってた。
「…訳ありなんだろうけど僕にメリットは?ボス再生って結構栄養使うんだよ?」
「アメの料理食べ放題!」
「乗った!」
食いしん坊キャラ此処に誕生。
それから俺は20階層のボスをひたすらスキルブレイカーで倒しレベル上げをした。サラやリルもつられて別のフロアボスでレベル上げをしてるらしい。20階層のアンデットは俺じゃなきゃキツイからな。
それから二ヶ月はレベル上げに勤しんだ。しかし、既に高レベルだったのでそこまで伸びた訳じゃ無い。他の冒険者にボス戦を譲らなきゃいけない場面もあったし……モンスターハウスが際限なく作れるならそっちでもよかったな。ボス以外は魔素だよりだから無理だけど
そんな訳で今のレベルは
名前 ユウマ-サトウ
性別 男
種族 人族
年齢 17歳
Lv202
名前 サラ-ドラクニル
性別 女
種族 竜人族
年齢 19歳
Lv171
名前 リルフェン
性別 女
種族 ハーフ(エルフ×獣人)
年齢 16歳
Lv169
スキルは増えていないので割愛させてもらう。あまり伸びてないって言った割に上がってるように思うのは一年が過ぎてるからだ。一年間何もしてない訳ないだろ?
俺のレベルも200を超えた。最大値ってどれくらいなんだろう?
そして俺に連絡が入る。
帝国が挙兵した。




