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今日も神々の遊戯に付き合います  作者: クロアリ
第3章 ハルラース帝国
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第49話 大地を揺らす者


「ユウマ!リルちゃんが!」



ユリカが家に駆け込んで来た。

リルがどうしたって?



「妖刀に魅入られちまったんだよ!」



妖刀?妖刀なんてあったのか?



「森の方に走っていっちまったよ!」


「それを先に言え!」



俺は家を飛び出して森へと駆け出した!



「ウォォォーン」



遠吠えが聞こえて来た。遠くに巨大な狼が見える…魔獣化か…サラの竜化もそうだけど規格外だろフェンリル…

リルの意識はなさそうだな。サラと同じく近づいてスキルブレイカーで無効化するしかないだろう。リルに攻撃するとかあり得ないし…



「ウォォォーン」



リル…いやフェンリルがまた吠えると周りの木々や大地が氷ついた。結構まだ距離あるんだけどな…


うぉっ⁉︎地面が滑る!


俺が凍った地面に四苦八苦していると頭上に氷柱の様な物が複数出現した。

スキルブレイカーで無効化…消えない!

空気中の水分で作ってるのか?スキルってか魔力で作られた物より自然にある物を使って魔法を使った方が魔力の消費が少なくて済む。こんな所で俺の弱点がわかるなんて…


氷柱が頭上から俺を襲う。正面から飛んでくるならスキルブレイカーで勢いが落ちるけど上から来ると自然落下で勢いが落ちない。


リルさん意識ないんだよね?フェンリルの野生の勘か?


頭上の氷柱を蜻蛉切で砕きながらリルに向かって走る。


凍った地面と氷柱でなかなか距離が縮まらない。スキルブレイカーの最大範囲はレベル割る2。今のレベルだと74m。まだフェンリルまでは200m以上ある。

肉弾戦突っ込んで来て貰った方が楽なのに…サラの時同様、称号も発動しない。俺、身内に弱いな…強くもなりたくないけど。


少しづつだけどフェンリルに近づいていく、あと100mくらいか⁉︎



「ウォォォーン!」



再度フェンリルが咆哮する。今度はなんだ⁉︎目の前の氷が盛り上がり高い壁になる!


ちっ!氷の壁はヤッパリ自然にある水分を利用してるのかスキルブレイカーでは無効化できなかった。壁は低く見積もっても5m以上、滑る足場じゃ踏ん張りも効かないし飛び越えるのは無理だ。

では、破壊するしかない。蜻蛉切に魔力を込め突き刺す。


ガキン!


氷の壁は少し削れただけだ…そりゃ刃物で叩いただけじゃそうだよな。力任せに砕けるかと淡い希望を抱いた俺が馬鹿だったよ。

大地の籠手は…ダメだ…地面が凍ってて反応しない…


その時頭上からまた氷柱のが降り注ぐ!


うぉ!


俺はかわしたり、砕いたりでなんとか凌ぐ。



「ウォォォーン」



また氷柱が降り注ごうとしていた。


チクショウ!もうなんにも出来ないのか!

その時



『主人殿!』



太めの声が聞こえた…でも、サラか?


背後から竜化したサラが飛んで来た!

サラはブレスで氷柱と氷の壁を溶かす。



「サラ!助かった!」



サラに礼を言うとフェンリルに向かって走る!地面もサラのブレスで溶けている。今なら一気に近づける!


一気に近づき、スキルブレイカーの範囲を広げるとフェンリルが淡く輝き中央に向かって小さくなっていく。


って、おい!空中かよ!


リルはフェンリルの腹あたりだった所から落下していく!


間に合うか!


全速力で駆け出した!ダイビングキャチ!なんてしない。んな事しても勢いを殺しきれずにリルが大怪我しちまう。

滑り込みながらリルをお姫様抱っこね形でキャチできた。

リルの呼吸と脈を確かめる。どうやら気絶しているようだ。



「主人殿!リルは⁉︎」



人型に戻ったサラが近づいて来る。

昨日初竜化したばかりなのに使いこなすのは本能の為せる技だろうか?



「気絶しているだけのようだ」


「…良かった」



サラも心配だったようだ。グボナとギルドで訓練している所にユリカが走って来たそうだ。話を聞いて竜化して飛んで来たって訳だ。ちなみにグボナは竜状態では持てないらしく、置き去りにされた様だ。憐れなグボナ。



「主人殿…あれ」



サラが言った先には怪しく光る刀があった。あれが妖刀だろう…



「どんな効果かは分からないが俺が持とう」


「主人殿いけません。主人殿は自分の魔力は無効化できないのでしょう?主人殿が魅入られてしまったら誰も止めれませんよ?私が持ち、帰るまで主人殿に無効化してもらうのが良いかと思います」



おぉそうだった。魔道具はスキルだから俺が持てばって単純に考えてた。無理やり俺の魔力を吸収してなんらかのスキルが発動するなら俺に無効化は無理だな。ってか魔道具なんだから持ち手の魔力を使うのが当たり前だよな。リルが持ってみただけで魅入られたなら、後者が正しいだろうな。



「分かった。サラが持ってくれ」


「畏まりました」



俺たちはユリカの店に急いだ。


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