第17話 焼肉?BBQ?
冒険者ギルドで依頼達成報告をする。
「お帰りなさい。」
受付嬢さんが迎えてくれる。
「戻りました。完了報告と素材買取をお願いします。ただ肉を一部引き取りたいのですが。」
「畏まりました。では、此方で受付いたしますね。」
「コレに入っています。18頭ほどはいってますので広い場所で出した方がよいと思います。」
リュックを手渡す。
「18頭…やっぱり凄いですね。バトルヌー1体だとDランクの魔物ですが、群れはCランク以上のパーティーが推奨されてるんですよ。」
「そうなんですか?」
レベル10〜15はDランクか。じゃぁ1〜5がF。5〜10がEかな?15〜20はCかな?アンデット達がそのくらいだったし、今更だよな?
「そうですよ!少なくともBランクの実力はあるんじゃないですか?」
「さぁ比べたら事がないので分からないですね。」
「そうですか…今度Cランクの昇級試験受けてみませんか?間違いなく合格しますよ?」
「暇が合えば考えておきますよ。」
「約束ですよ!では、素材の査定をして参りますのでそちらで少々お待ちください。」
テーブルに座り査定が終わるのを待つ。
「…ユウマ様は女っタラシですね。」
リルさんや急に何をいいだすんだい?
「どうした急に?」
「なんでもありません!」
ヤキモチ?可愛い奴め。
リルを抱き寄せ頭を撫でる。
「ゆ、ユウマ様⁉︎」
「なに?」
「人前ですよ⁉︎」
「可愛い子を愛でるのに場所などかまわない」
「私が恥ずかしいんですよ!」
『はいはい。いい加減にしなさいよ。』
「全くですね。私も構って欲しいです。」
「ほぇ?サラさん?」
『サラには俺がいるじゃないか⁉︎』
「グボナ様は槍じゃないですか。私も主人殿の寵愛を受けてみたいと思いますよ。毛じゃないくて鱗だからいけないのでしょうか?」
サラさん?また、冗談ですよね?
「ゆ、ユウマ様はあげませんよ!」
おぉ〜リルが言ったー嬉しいぞこれ。
「リル。主人殿は私達の主人殿ですよ。独り占めは良くないです。」
「んー…」
『…人化スキル持ってる奴いないかな…瞬殺してやる』
リルは言い負かされ、グボナは黒くなってる。サラさんやそろそろやめたげて。
「リル、グボナ様。半分冗談ですか安心して下さい。」
「は、半分は本気なのですね⁉︎」
「そうですね。その様に人に好かれた事がないので羨ましい気持ちがあります。」
俺はそっとサラを抱き寄せた。右手にリル。左手にサラ。
「俺はサラも好きだよ。ただ嫌がるかなぁ〜って思ったのと、グボナに嫉妬されるからな。」
『既にしてるわ!』
「グボナはサラに夢中だぞ?大丈夫。サラは愛されてるよ。」
「な、なるほど。コレは恥ずかしいですねリル。」
「はい…でも嬉しいです。独り占めしたいですが…我慢します。皆んな一緒がいいです。」
リルはええ子や。
「公衆の面前でイチャイチャするのは、その辺にしといて下さいね。」
受付嬢さんの笑顔が怖い。イチャイチャしてたのは認めるけど、そんな顔にさせる様な事した覚えないんだけど?
「査定が終わりました。此方にどうぞ。」
カウンターに向かう
「まず肉はどれ位必要でしょうか?」
「二頭分を引き取りと思います。」
「畏まりました。では、精算に入ります。
まず、依頼報酬が1頭大銅貨3枚で18頭
で銀貨5枚に大銅貨4枚。
魔石が一つ銅貨7枚で銀貨1枚、大銅貨2枚、銅貨6枚。
皮や牙が1頭大銅貨8枚で銀貨3枚、大銅貨6枚。
肉は一頭で銀貨5枚。16頭で大銀貨1枚、銀貨6枚。
ただ、解体料金が一頭大銅貨1枚かかりました。銀貨1枚、大銅貨8枚引かせていただきます。
合計が、大銀貨2枚、銀貨4枚、大銅貨4枚、銅貨6枚です。
」
「では、大銀貨だけギルドカードに。残りは手持ちで下さい。」
「畏まりました。カードお預かりします。」
ギルドカードを手渡し、レジ魔道具で入金する。
受付嬢さんがカードを返す時にまたも手を握ってくる。リルからの視線がいたい。
「では、お渡しする。お金とお肉をリュックに入れてきますね。」
そういって受付嬢さんは離れる。そういや名前まだ知らないな。まぁいいか。
今の金額はギルドカードに金貨2枚、大銀貨2枚、銀貨1枚、大銅貨5枚、銅貨5枚。
手持ち大銀貨5枚、銀貨4枚、大銅貨4枚、銅貨6枚だ。
あれ?お仕事したのに減ってないか?
まぁ必要経費って事で。
「お待たせしました。此方がお金とお肉になります。」
そう言って受付嬢さんからお金とお肉入りリュックを受け取る。
「それでは、またよろしくお願いします。」
ギルドを出て向かうはユリカの店だ。何故かって?焼肉する道具がないからだ。
「ユリカいるか?」
「なんだい!ダジャレみたいに呼ぶんじゃないよ!」
年増喋りの幼女が出てくる。
「焼肉したいんだが道具がない。貸してくれ。」
「あら?あたいも食べさせてくれるんならいいよ。どうせならウチの庭でやらないかい?」
「場所も提供してくれるなら願っても無い。」
店の奥から庭?にでる。
「いつもは武器の素振りように使ってる場所さ。今道具を作ってくるよ。網でいいかい?」
「今から作るのか⁉︎」
「こっち来てから焼肉なんてしなかったからね。あたいのスキルならすぐ出来るさ。炭も作れるよ。」
成る程便利だ。
「分かった。炭も頼む。」
「あいよ。ちょっとかかるから下ごしらえでもしといておくれ。」
そういってユリカは店に戻る。下ごしらえか、俺料理出来なかったな…
「サラ、リル。料理は出来るか?」
「はい、商館で習っていたので出来ます。」
「申し訳ございません。私はやった事がありません。」
リルは大丈夫。サラは申し訳なさそうに出来ない事を告げた。
「大丈夫だサラ。俺も出来ない。サラはリルに習って肉を適度に切ってくれ。リルはそれ以外の調理など全般を頼む。俺は野菜などを買ってくる。リル必要な物はあるか?」
サラに買い物を頼もうかと思ったけど、多分入店拒否されるだろう。ホントにこの差別はムカつく。
「では調味料をお願いします。塩と油、高いですが胡椒もあると良いかと思います。」
「分かった。行ってくる。」
俺は近くの店で焼肉に合いそうな野菜を探し調味料を買う。タマネギ、人参、ジャガイモ、キャベツ。あるもんだな似たような野菜って。胡椒が1瓶大銀貨1枚したのには驚いた。馬鹿じゃないの⁉︎金と同じ価値まではいかないもののクソ高い!1瓶10万円だぜ!
買い物をして戻るとリル、サラ、ユリカが準備を進めていた。グボナは暇そうだ。
『ユウマ…構ってくれ。』
「男に言われても気持ち悪いな。」
『男じゃないし!性別?だし!性別なしじゃないし!あと、それも差別だからな!』
「フェニミストかケモナーっと言ってくれ。」
『開き直った⁉︎』
認めよう。俺も差別主義者のようだ。しかし、それを押し付けるような事はしないし、趣味じゃないからって拒絶したりはしないぞ俺は!
「おかえりなさいませユウマ様」
「只今。これ野菜と調味料な。」
「ありがとうございます。ユウマ様はお休みなってお待ちください。私達であと仕上げますので」
「なんか悪いな。」
「いえ、もう直ぐ終わりますから。」
リルが笑顔で答える。愛でてぇ〜!でも今したら邪魔になるから我慢しよう。
そう言ってグボナの隣に座る。
『なんだかんだ言ってもユウマ優しいな。このツンデレが⁉︎』
「気持ち悪い事言うなよ…」
俺の周りの男って、コイツしかいないんだよな?まぁ性別?だから厳密には男じゃないんだろうけど…あっ!クーリン教官がいた!唯一男で名前知ってる人!奴隷商の紳士もいるか。名前知らないなけど、受付嬢さんも名前知らないな〜グボナは、鑑定してるから知ってるんだろうな。長く居そうなら聞くか。今更な気もするけど。
「ユウマ様できました!」
「じゃ焼いて頂こうか。」
「「はい」」「あいよ」
肉と野菜を焼いて各自食べ始める。バルトヌーの肉はやはり牛肉のようだ。赤みが多いが、柔らかくすぐ嚙み切れる。と言うか舌で溶ける高級和牛のようだ。
野菜も元の世界より味がしっかりしている。しっかりしてるが嫌な臭みなんかはない。美味い。異世界飯ウマし!でもコレって焼肉じゃなくて…
「BBQじゃね?」




