第13話 忌み子
奥の部屋へと進む途中俺は檻の中の少女に目を奪われる。
エルフの様な耳に白い毛が生えている。
銀髪に金色の瞳、手足にも少し白い毛が生えている。
この世界のエルフは一般的には金髪碧眼でスレンダーな体型をした美男美女とされている。しかしこの娘は胸もおありになる。
なにこの娘!むっちゃ可愛い!
「気になりますか?」
紳士が話しかけてくる。
「はい。なんと言う種族ですか?」
「忌み子です。」
「忌み子?」
「エルフと白狼族と言う獣人のハーフなのですよ」
「⁉︎異種族間で子供は出来ないのでは⁉︎」
「一般的にはそう言われておりますが、絶対ではないのですよ。ごく僅かな確率でハーフが産まれる事があります。そう言った子は古来より災いをもたらすとされ忌み子と言われます。異種族間で子供が出来ないとされるのも忌み子を出さないための対策です。」
「辛いですね…」
「この娘は運が良い方なのです。生まれてすぐ親に売られましたから。」
「親に売られる事がよい事なのですか?」
「少なくとも生きてるられます。普通なら家族ごと街や村の人に殺されていたでしょうから。」
「酷いですね。忌み子の呼ぶ災いとは、そこまで恐ろしものなのですか?」
「分かりません。伝承にすら何が起こるか記されておりませんので。分かりませんが、私はこの娘と15年一緒にいますが、未だ些細な災いにすらあっておりません。」
「⁉︎そんな迷信で人が殺されるんですか⁉︎」
「はい、それがこの世界では普通なのです。」
「…貴方は優しい。忌み子と呼ばれる存在を15年も育てるなんて。」
「私もお客様と同じく獣人や亜人に偏見はありません。人より優れた種とすら見ております。他の奴隷商で亜人達が虐げらるのが我慢できませんで、集めているのですよ。この娘は友人の忘れ形見になってしまいましたが。」
「私にサラを売ってもよろしいので?」
「かまいません。お客様なら私の家族を大切して頂けると確信がございます。それにサラはここに来たばかりで現状を知りません。奴隷商の私よりもお客様の方が信用されるでしょう。」
「分かりました。大切にさせていただきます。もう一つお願いあります。」
「はい。」
「この娘を頂きたい。」
「辛い目を見ますよ。」
「この娘に外を見せてあげたい。任せていただけませんか?」
「…覚悟はおありのようですね。この娘をお任せいたします。ですが、書類上売買になりますので、金貨1枚だけ頂きたい。」
「かまいません。」
「では、サラと一緒に奴隷紋を刻みましょう。」
「その前に話をさせてくだい。それと私の名前はユウマです。」
「…畏まりました。ユウマ様」
話す為、檻の中に入ると少女が話しかけて来た。
「人族様が私に何か御用でしょうか?」
人族様か…嫌われてるな。
「君を買いたいと思っている。だから話をしに来た。」
「私は忌み子ですよ?馬鹿なんですか?」
「かまわない。名前を教えてくれないか?歳は15であってるか?」
「…リルフェンと申します。」
「リルと呼んでもいいか?」
「かまいません。好きにお呼びください。それにしてもやっぱり馬鹿なんですか?私を連れて歩けば奇異の目見られ理不尽な誹謗中傷を受けますよ!」
「言いたい奴には言わせておけば良い。俺としては可愛い娘を見せびらかしてる気分だ。」
「やっぱり馬鹿ですね。」
「馬鹿馬鹿言わないでくれ。これでも主人になるんだぞ?あぁ〜でもリルを悪く言われるのは嫌だな。こんなに可愛いのになんでかな?嫉妬か?」
「貴方も可愛いなんて心にも無い事言わないで下さい!忌み子なんですよ!」
「ユウマだ。心から可愛いと思っているよ。抱きしめてもいいか?」
「なっ⁉︎」
リアをギュッと抱き寄せる。
「外を見に行こう。もう我慢するな。」
「な、なにも知らないクセに!父も母も私を産んだから村の人に追われて、村を出たら人族に追われて、、逃げて、逃げて、うぅ」
「人の奴隷に手を出したら犯罪だ。俺といる間、正面から来る奴はいないだろう。裏から来る奴は俺がぶっ飛ばす。それくらいの力はある。」
「本当に…信じてもいいんですか?」
「泥舟に乗ったつもりで信じろ!」
「…大船って言って下さい。」
少し笑みが見える
「やっと笑ったなぁ可愛い娘はやっぱり笑顔が一番可愛いな」
「恥ずかしいです。」
「改めて俺に買われてくれるか?」
「…不安はありますし、ご迷惑お掛けすると思いますが、よろしくお願いします。」
異世界での最初の目的は果たした。
ケモミミ、ゲットだぜ!




