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エメラルドの血  作者: 山ノ上三条
第一章
16/111

16

千景は武技や魔法を全く使っていない

純粋に剣のみの攻撃 それも凄まじく早い まるで映画を見ているようだ

オークを 斬る 蹴る 刺す 跳ね上げる 殴る へし折る ・・・カンフー映画ですか?

物凄い勢いでオークの数が減っていますね・・・


え、なにこれ 千景初心者だったよね? 戦闘経験なんてないはずだし 

武道とか習ってなかったはずなのに

この光景はなんなんでしょう?誰か説明ぷりいず

剣の一振りでオークが三体飛んでる・・・これもステータス2倍の恩恵かしら あ、でも、もしかして私も出来たりするのかな 弟に負けてられない 


「はああああああ!いっくわよー!」


私だってやれるはず!そうおもってました

うん、出来ました むしろ出来すぎました さっきの千景よりも速度が違う

自分の動く速度が記憶している前世の物とランクが違いすぎる なんだろうこれ

敵がスローモーションなんですけど 変な感覚だねこれ 脳内麻薬が出まくってるのかな


千景と私で殆んどのオークを殲滅してしまい後に残ったのはやはり将軍クラスのオークだった

とりまきのハイオークが数体残っているが今の私なら一人でいけそうね


「姉さん、あいつら僕にやらせてよ」


「え、あ、うん どうぞ・・・?」


お、おう千景が殺る気満々ですね

もはや戦闘マシーンになっている千景にちょっとお姉さん引き気味ですよ?


「燃え尽き消滅せよ!強炎!」


おや魔法ですか威力凄そうですね お姉さんドン引きです

オーク達が一瞬で燃え尽きる魔法なんて初めて見ましたよ 焼き豚にもならず灰になっていってます

千景・・・恐ろしい子



「いやあ、助かったな。でもなんだお前ら凄く強いな。将はともかく千景は初陣だよな

カンフー映画でも見てる感じだったぜ」


「連歌屋もそう思う?千景を見て私も思った そして私にもできんじゃね?って思った」


「お前らどうなってんの?普通じゃないよな」


「うん、普通じゃない。めんどいから説明しないけど」


「説明しろよ!」


「うるさいなあミチカさんが来たときに武技とか魔法の事は言ったよね。そのほかにステータスが

全て2倍になってるのよ 私と千景はステータスも同じ 武技と魔法も一緒 双子だからかしらね」


「なんでそんなことになってんだ2倍ってずるいにも程があるだろ」



私だって知らないわよ教えて欲しいくらいだ



「まあ戦力が増えるのはいいことだよ連歌屋」



ミチカさんが連歌屋を宥めてくれている 有り難いなあ こういう所尊敬してたんだよね

おちゃらけているようでちゃんと締めるところは締める素敵なお姉さんだ お姉さん?って年齢でもないか



「しょ~~う?なんか変な事考えてるでしょ~」


「いいえ~何も~そして私は百合花です~」


「そう~?あんた顔に出る癖生まれ変わっても直ってないね 判りやすい」


「なんですと?そんなに顔に出てた?そんな癖 初耳ですが・・・」


「やっぱり変な事考えてたんじゃない」



しまった!ブラフだったのか!



「い、いえいえ そこまで変な事考えてませんよ?」


「まあ、別にいいんだけど!罰としてあんた単騎で先行しなさい」


「え」


「は~い いってらっしゃい!」



そう言うとミチカさんは私に向かって弓を構えた え、本気ですか?



「あ、はい行ってきます」



仕方ない往きますか はあ 女って年齢の事には敏感なんだから 私もそうなるのかな?

そう思ってた私の真横を何かが通り過ぎていった え、なに?

振り向いた私の目に矢をつがえるミチカさんが見える・・・

撃ちました?私に向かって撃ちました?やばいお怒りだわ 逃げよう!

神行法発動!今の私の足なら世界を狙える!




「はあ・・・将ってあんな性格だったかしら?ねえ千景君 貴方のお姉さんっていつもあんな感じなの?」


「はあ、おおむねあんな感じですね なのであだ名が[残念系美少女]です」


「残念なの?」


「残念ですね。主に性格が」


「そうか・・・」




ミチカさん達からかなり離れて森の中を走っているがまだ採掘場は見えてこない

たしか方向はこっちで間違いないわよね なにしろ最後に来たのは40年以上前だから風景も変わっていて判りにくい そりゃそんだけ年月過ぎてたら小さい木もでっかくなるよね

そうこうしてるうちに騒がしくなってきた 戦闘中ですね もしかして瑠璃花達のパーティーかな

森を抜けて私の目に飛び込んできたのはすさまじい数のオークだった

オークの先には戦う一団が見えるがオークが多すぎてはっきりしない でも押されていることだけは判るこれは今すぐ加勢したほうがいいわね 今の私ならいけると思う 過信じゃない 

いけると自信を持てる

さあ、行こう 生まれ変わってエメラルドの世界に戻ってきたんだ 今度は負けない生き残るんだ


神走法はそのままにジャンプしてオークの群れの上を通過しながら呪文を唱える


「燃やし尽くせ 強炎!」


オークの群れに呪文を浴びせた後剣を突き出したまま落下しながら衝撃波を起こし着地地点の敵を一掃し着地と同時に武技の刃輪でパーティーのいる所までいけるかな?

背後からの攻撃に不意をつかれたオークは反撃も出来ないでいる うん、これならいける

我ながら自分の攻撃力が恐ろしいな ある程度いったら武技やめないと味方まで巻き込みそうだ

ここらでいいかな? あとは力技でごり押しだ 千景がいなくてよかった ゴリラのごり押し(笑)とか言いそう

よし、後で殴る 理不尽?知らんがな




オークを30体ほど倒したところでパーティーの近くまでたどり着けた そして目を凝らしてみたら

パーティーの顔ぶれを見ていると懐かしい顔が見える

剣士の高山 雄二にプリーストの堅田 優子が劣勢になりながら戦っている そして

エルフに守られながら魔法を唱えている人物を見たとき 私の心臓が高鳴った

私と同じ顔を持つ女性 瑠璃花がそこにいた

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