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エメラルドの血  作者: 山ノ上三条
第一章
15/111

15

「愛蘭土と書いてアイルランド・・・ああ・・・いいなあ・・・」



千景がうっとりとしているどこまでアイルランド好きなの 殴ったら元に戻るかしら それはともかく 遠くから鉄を鳴らすような音がするわね おっとこの音は・・・

どうやら先陣が接敵したようね 私達も戦闘準備しなければ 千景トリップしてないで戻って来い


「中隊戦闘準備 百合花、千景は俺と一緒にエルフ隊半分と共に敵の増援がないか警戒し先陣の所まで行くぞ エルフ隊半分は先陣のサポートに回れ では行くぞ!」


連歌屋の号令と共に私達は神行法で駆け出す うん、足はなまってなかった

まあ向こうの世界でも足は速かったし久しぶりの神行法でもスピードは落ちてないわね むしろ速い?これもステータス2倍の影響かしら?



「姉さ~ん みんな~ 置いてかないで~」



おや?遠くから弟の声が聞こえる あ、神行法の事教えてなかった

戻らなきゃ



「連歌屋~ちょっと千景に神行法教えてくるね~先行ってて~」


「お前ら二人で大丈夫なのか?エルフ何人か残そうか?」


「ううん、平気 いいから先行ってて」


「了解、さっさと来いよ」


「はい~いってきま~す~」



さて千景の元に戻らなきゃ



「ごめんごめん、何も教えてなかったね」


「ひどいよ、僕何も知らないんだから」



うむ、武技とか魔法覚えてるからスキルとか普通に使えると錯覚してたわ



「さっきのは神行法ね、簡単に言うと足が速くなる スキルの中に入ってるでしょ」


「ああ、あるね これを選択したらいいの?」


「そっ 選択したらちょっと走ってみて」


「うん、やってみる」



そう言うと千景はスキルを発動し連歌屋たちが行った方向に走りだした

おっと、私も後追わなきゃ


「どう~?走り心地は~?」


「最高の気分だね、これ凄く早いよ楽しいね やみつきになりそうだ」


「魔力使って走ってるから疲れないけど魔力の残りは気をつけてね」


「わかったよ」


「それと千景、戦闘になったら貴方は剣での突きだけやってなさい 武技は[刺突]ね 念じるか言葉にしなさい突き刺すときに発動してダメージを与えてくれるから 余裕があったら私の使ってる武技真似しなさい習うより慣れろよ」


「姉さんは[読まずに慣れる]だもんね」


「うるさいわね、そのとおりよ」



だって覚えるのメンドクサイのよ 体感でおぼえるのが私的には最短なの・・・

おっと連歌屋たちが戦闘中だわ さあ行きましょう



「行くわよ!千景 いきなり初陣だけど戦えるって信じてるわよ!私の弟なんだから!」


「良くわからない根拠だけど精一杯頑張るよ」


「よーし いっくよー 吶喊!」



連歌屋達はオークの群れに囲まれてる 何これ数多すぎない?この世界での最後の戦いを思い出すわ

ざっと200匹くらいいるんじゃない?あのときよりは少ないとしてもちょっとまずい

ハイオークも居るし もしかして将軍クラスも居たりして

そうなると早く殲滅しないと先陣が持たないかもね よしステータス2倍の威力試しましょうか!

内功で身体強化させて防御力も上げ外功で攻撃力もかさ上げする

よし!問題ない!いける いけるよね? 久しぶりだからちょっと心配だわ

抜刀しオークの群れにジャンプして武技を発動させるわよ!いっけえええ!



「刃輪!」



独楽のように自分自身を回転させオークの中に飛び込みそのまま10メートルほど移動する

私が進む直線上にいるオークが胴体から真っ二つになってるんですけど!

あれ?こんなに威力強くないんだけどな ま、いいや結果オーライ!

じゃあ続けざまに魔法でも試しましょうか!


「燃やし尽くせ 強炎!」


あ、声に出して詠唱しちゃった 久しぶりだから昂ぶってるし、まあいいか

剣から火炎放射器のごとく炎が噴出してる!しかも範囲が広い!

強炎を唱えてるあいだずっと回転しているから360度に炎を撒き散らす事になってしまった

しかも威力が恐ろしいことになってる!・・・これは・・・やばい・・・

オークが軽く20体くらい焼き豚になったわ それよりも味方に当たってないわよね?


「将!てめえ!焼き殺す気か!」


おおう、連歌屋がお怒りだわ


「ごめん!ちょっと加減が判らないの!後でちゃんと謝るから!そして私は今は百合花よ!」


「うっせえどっちでもいいわ!後で土下座な!ど・げ・ざ!」


「ぐ・・・わかったわよ!ジャンピング土下座でもしてやるわ!」


「なんじゃそれ!」


戦闘中にもかかわらず馬鹿な応酬しあってるうちにやっと強炎の効果が終わったわ

呪文まで詠唱したのがいけなかったのかしら 強炎だけにしてみようかしら


「強炎!」


さっきより火力が低いとはいえ昔呪文詠唱した威力より段違いに強いわ・・・

私もチートよね これ 千景の事言えないわ・・・ 千景・・・? 千景!?

やばい千景の事忘れてた 大丈夫かしら・・・・・・って、なにこれ!!





うっかり初陣の千景の事忘れてた私が見た光景は


どこかのゲームの如く無双する千景の姿だった 

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