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チートニート外伝 (財)不幸体質開発センター

毎度、馬鹿馬鹿しいお話ではありますが。

 皆さん、こんにちは。


 本日は財団法人不幸体質開発センターの体質改善セミナーへのご参加ありがとうございます。


 今、お集まり頂いている方は全て『不幸』のバッドステータスをお持ちの方々です。


 まず、『不幸』のバッドステータスと言うものが何故存在するのか?

 残念ながらその原因は特定出来ておりません。

 転生システムは『神』の領域と呼ばれ、規則性を見出すことが出来ていないのが現実です。


 前世の記憶がある人、無い人がいます

 転生時の希望の転生が叶う人、叶わない人がいます。

 それ以外にもステータスの高さ、特殊スキルとその持てる数など様々な要素があります。


 これらの差異が発生する要因は分かっていないのです。


 ここでバッドステータスである『不幸』の話に戻ります。


 『不幸』は先天的なスキルの一種として区分されています。

 『不幸』のスキルを持っていると文字通り、運が悪くなります。

 何をやっても上手くいかず、職も転々として方が殆どかと思われます。


 前世における罪業を原因とする説を掲げる無責任な方もおりますが、立証は何一つ、されていません。 

 そして、これらの説を掲げることは『チート差別』と呼ばれ、国際法で禁止されています。


 現在、分かっていることは『不幸』スキルを持っている方々のステータスの平均値が他の方々の大きく下回ること。『不幸』スキルを持っていても平均寿命が他の人と変わらないことです。 


 原因が分からないと言っても、『不幸』を持っている方々にとっては切実な問題ですよね。


 そこで、『不幸』による影響を緩和する方法のひとつをこれから皆様に提案します。

 『不幸』による影響は呪詛に近いものであることは判明しています。


 そこで、こちらのお守りを持っていただきます

 このお守りは呪詛の力を吸収する力があります。

 吸収した呪詛ですが、放置すると最終的に呪詛を込めた人に戻ってしまうので、比較的弱い呪詛、『雨男』の呪いに変換されます。

 よって、皆様の『不幸』のスキルは『雨男』のスキルに変換されます。


 今回の試みはそれだけではありません。

 『雨男』のスキルをバッドステータスとして捉えるのではなく、有効活用を考えました。

 雨を必要としている各地では『雨男』のスキルは重宝されているのです。

 『雨男』となった皆さまには需要のある地域へと赴いて、そこで仕事を見付けて頂きます。

 勿論、『雨男』のスキル持ちとして優遇されます。


 今まで、『不幸』スキルにより定職につけなかった方々が自立が出来るシステムです。

 初めての試みですが、出来るだけ多くの方に参加して頂ける様、『不幸』により苦しんでいる方を減らすことにご協力をお願いします。

 ご協力して頂ける方々はこちらの契約を結んで頂くことになりますので、個別に面談を実施いたします。

 希望者はこちらの番号札を持ってお待ちください。

  




今回は少し趣を変えてみました。

感想をお待ちしております。

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