番号札2番 とある姫君の相談内容
毎度、馬鹿馬鹿しいお話ではありますが。
氏名 : キャサリン・オブ・ランカスター
年齢 : 24歳
性別 : 女
職歴 : プリンセス 6年4ヶ月
技能 : 宮廷儀礼 10レベル / テーブルマナー 10レベル / 音楽 5レベル
美術 5レベル /裁縫 3レベル/ 料理 3レベル
特技 : 乙女の祈り(パーティ全体の防御力上昇/パッシブスキル)
勝利の女神(パーティ全体の攻撃力上昇/パッシブスキル)
天使の微笑み(パーティー全体の状態異常全回復)
エクストラヒール(体力超回復)
聖光(中距離複数の不死、悪魔系モンスターを浄化)
備考 : 娘(3歳)、息子(1歳)のシングルマザーです
職員 :「次の方、番号札2番の方、1番窓口までどうぞ」
姫 :「はい」
職員 :「こんにちわ」
姫 :「お願い致します」
職員 :「プリンセスの経歴が6年4ヶ月、長くお仕事されてますね」
「どの様なお仕事を探されていますか?」
姫 :「3歳の娘と1歳の息子がいるので、仕事と育児が両立できる仕事を探しています」
職員 :「なるほど。失礼ですが、旦那様はおられないのですね」
姫 :「王子と王女で理想的な出逢いの中、すぐに結婚したのですが」
職員 :「はい」
姫 :「ただ、二人共、継承権があまりにも低いので領地も与えられなくて」
職員 :「それは仕方が無いですね。王族の希望者はあまりにも多いですから」
「継承権の順位は厳選な抽選で決められています」
「多くいる王族希望者の為に王国も千個近く乱立して、領地も猫の額ですし」
姫 :「それで、去年に主人が一旗揚げると言って戦場に行ったきり帰ってこなくて」
職員 :「それはご愁傷様です」
姫 :「保険金は戦場での死亡の場合は貰えないらしくて」
職員 :「そうですね。通常の生命保険は戦場は一方的に巻き込まれた場合を除いて対象外ですね」
姫 :「子供を二人も抱えているので、なんとか生活をして行かなくてはいけないんです」
職員 :「分かりました。ステータスを拝見させて頂きます」
姫 :「はい」
職員 :「これはパーティーを想定してスキルに極振りしましたね」
姫 :「お恥ずかしながらその通りです」
職員 :「後はヒール系が過剰スペックな感じですが、看護師や介護のお仕事辺りはどうですか?」
「緊急時の対応も取れると言うことで推せそうですね」
姫 :「仕事をしている間に子供を預かって貰える所はありそうですか?」
職員 :「そうですね。2件程、保育所が併設されている病院があります」
姫 :「それ以外にも何か出来そうな仕事はありますか?」
職員 :「後は・・・・そうだ。もしかして変身魔法とか使えますか?」
姫 :「一応使えます」
職員 :「動物系にも変身は可能ですか?」
姫 :「え?ええと、可能です」
職員 :「それでしたらこちらがお勧めです」
姫 :「どんなお仕事ですか」
職員 :「結婚式場のスタッフですが、白馬の係です」
姫 :「そんな仕事があるのですか?」
職員 :「そうです。白馬に乗った王子様がお姫様を迎えるシチュエーションは人気高いですよ」
姫 :「それを人がやる必要は?」
職員 :「馬も結構維持費が高いですから。それに万が一のときに暴走されても困りますし」
姫 :「私もやりましたけど、結婚式でやっているあの白馬は人だったんですね」
職員 :「これなら先程の病院でのお仕事に加えて出来ますよ」
姫 :「分かりました。その3件の紹介をお願いします」
職員 :「はい。紹介状の発行を致しますので、3番窓口の前でお待ちください」
姫 :「はい」
職員 :「後、子育て支援の制度も利用できる可能性があるので、子育て支援課にも相談して見ると良いですよ」
「大変でしょうけど頑張って下さい」
姫 :「色々ありがとうございました」
職員 :「次の方、番号札3番の方、1番窓口までどうぞ」
ファンタジーですから。