生の奴隷。
【用語】
『生きる』
:一定範囲の恒常性を維持する為にエネルギーや物質を取り込み続け類似サイクルを複製するプロセスを内在させていること。これは生物の定義と等しい。この定義に当てはまらなくなった場合は死に始めたということ。死は不可逆的だが過程は停止逆転可能なので心配した方が良い……どちらを心配するのかは、場合によるだろうが。
「自由」ですか?
・・・・・・・・・・子供むけの御伽噺には、かかせぬとか。
いやいや、子供を嘲る、訳ではありませぬよ。
15歳未満に判断を求める方が可笑しい。
20歳以上で理解が及ばないならば精神病ですが。
――――――――――30歳以上なら精神障碍ですな。
自由。
Fredom.
Svayam.
何でもかまわんのです。
それは何かと考えさえすれば解る。
「自由」とは無意味です。
なにかなにものでも無い。
音の羅列でしかありませぬ。
だから共有、相互理解は出来ない。
だから共有、誰がどう使うも自由。
だから共有、したとて惜しくない。
ああ。
巧いことを言われますの。
情報量がゼロだから
考える以前に認識も不要。
無能力者に相応しい。
壮大になにも始まらない。
ダイエット食品の様に、飢え死にするために食べ続けられる。
胃もたれしない。
胃腸に負担がかからない。
どころか身体に何一つ影響しない。
「自由」も同じ。
何かを。
言って。
為して。
努めた。
――――――――――気分になれる。
思考の足踏み。
その場駆け足。
ハムスターホイール。
為す責任は負いたく無い。
為さざる責めも御免被る。
まったく正直なことで。
子供騙し。
――――――――――だから地雷撤去くらいにしか使え無い、子供に棄て施される。
ああ。
観たことがありますよ。
・・・・・・・・・・自由の戦士。
「自由の為に戦う」
とは。
「訳も判らず殺した」
とな。
生かして放いてあげるのに。
――――――――――御伽噺であれば。
《9月30日事件指導者との雑談》
【異世界大陸東北部/占領地域/軍政主府/軍政司令部/軍政司令官私室/青龍の貴族】
俺が魅上げるメイド五人衆。
女は、ではなく。
であるから、女。
なら女だな。
金髪碧眼白い肌。
八頭身に長い脚。
つまりあれ。
一瞬の翻し。
視線に反応しない様に為している。
魅せるか魅せないか、ではなくて。
より好く魅せるか魅せられたのか。
僅かな隙間。
真っ赤に火照る、無理すんな。
見映えの為なら明日も要らぬ。
それは恰も真冬の女子中高生。
あれは表面体温低下への対応。
体内から温かい血流を表面へ。
普通に冷たい挟むのはやめれ。
辛いから湯船に投下してます。
こっちの娘たちにはしないが。
湯中りし過ぎない様に寝かす。
それでもピクピク悶えている。
やせ我慢、には違いあるまい。
武士は喰わねど、なんとやら。
普段から暖衣飽食にダイエットと甘える日々は、いざ鎌倉の我慢の為に!
――――――――――格好いい――――――――――
異世界に鎌倉はないのだけど。
心の鎌倉は貴女が居ればある。
涙目上等、やせ我慢が女の華。
ホントに痩せるな、困るから。
人間なんて格好付けてなんぼですよ。
――――――――――俺は嫌だけど。
背伸びすれば手に入る者があります。
――――――――――俺は要らんけど。
身の丈に合った者なんか価値がない。
・・・・・・・・・・持ってるじゃん。
そう常々折々日々欠かさず吹聴していたら、本気にする娘がいるから止めないと!
美しい。
優れもの。
偉大な成果。
――――――――――便乗無料で代価なんて要らない。
・・・・・・・・・・って常時実践して観せてるのに。
――――――――――魅られたがるのは何故なのか。
元々が邦で最上位なのに、見栄を張る。
彼女たちを何がそこまでさせるのか。
メイド五人衆に代表される、異世界人。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・お嬢や魔女っ娘は、ランク高過ぎ例外として。
彼女たちは決して留まるまい。
上へ。
上へ。
もっと綺麗になれるから。
もっともっと可愛くなれるから。
もっともっともっと美しくなれるから。
前へ前へ、なら、楽なんだがな。
何処の誰にでも何時でも出来る。
留まり続けるのが大変なくらい。
前進は惰性、登坂は意志が必要。
俺なら後退するから楽チンです。
それはそれとして。
高みを目指すのを見上げるのは、大好きなんだよ。
今はメイド五人衆。
俺は人間が大好きです。
手が届くから、じゃない。
――――――――――手を伸ばせるから。
例えば頂点に決して届かないと解っていてさえ。
手が届く辺り、眼中に無い。
自己最高記録なんて無価値。
刻一刻。
一挙手。
一投足。
なんなら一息ごとに更新中。
勝負から逃げない、敗北者。
いいね!
応援する。
斯く在れかし。
俺には無理だが君たちなら出来る!
やって魅せてる、ただいま最中。
美しさとは困難が生み出す。
それが人為的であれ。
自然の摂理であれ。
つくづく人だ。
・・・・・・・・・・政治判断と法解釈は知らんけれど。
現代異世界人から視える異世界環境の歴史。
異世界人が確認された範囲で金髪碧眼白肌。
その特徴から何がか判り分布から範囲特定。
大陸の半分
・・・・・・・・・・地球より広範囲で災害があったな。
コーカソイドが味わった艱難辛苦。
異世界でも環境変動が激しかったか。
それも何世代も続く劇的な環境悪化の。
元々、厳しい環境なら数は増えない。
環境に相応しい数なら移動は不要だ。
――――――――――突然に生じたカタストロフィ。
元々の数がいなければ、すぐに滅ぶ。
そうでなかったなら大勢いたはずだ。
・・・・・・・・・・つまりは日常的に死者と向き合う人生。
脚が長いのは?
長距離移動を重ねた証し。
数を減らしながら平地で離散する難民生活
――――――――――脚が長くなるわけだ。
金髪白肌碧眼は?
日照量が少ない期間の証。
しかも世代を幾度も経る長期間に渡って。
・・・・・・・・・・農業どころか狩猟採集すら困難。
それが異世界にも起きたこと。
地球よりも広範囲で。
だから金髪碧眼白肌だけ、と。
異世界のコーカソイド居住範囲。
地球で言えばユーラシア大陸東部に相当。
地球のコーカソイド居住範囲。
たかだか欧州大陸程度なのと比較にならん。
つまり惑星規模の災害があったんだな。
・・・・・・・・・・前回の異世界転移、なのかなぁ。
【大陸東部北方/青龍占領下帝国辺境領/太守府/占領軍本営王城/内郭正面馬車寄せ/???】
ボクだから特別扱い。
まあ、当たり前。
だから殺さず済んだ。
ボクの邪魔をするなんて、常なら愚かで済むどさ。
ボクが今だけ愚か者。
そりゃそうだよ。
相手が世界最強だし。
青龍を怒鳴りつけちゃった。
ムカついて。
敵味方じゃなし。
利害関係も。
無視すりゃ黙るは通じなかった。
男と違うは良い知識。
とはいえ男と再確認。
男は美女を殺さない。
なら、男じゃなければ?
皆さん全員、殺し前。
衛兵。
私兵。
用心棒。
商人
人足。
奉公人。
巻き添えが怖い人たち。
邦が消されても可笑しくはない。
青龍にナニかをしたら。
・・・・・・・・・・って思われてる。
ナニをしたらか誰も知らず。
・・・・・・・・・・って思われてる。
だからナニかさせない。
――――――――――察せられたら殺し合いだったな。
もちろんボクらと彼ら。
実際、青龍は気にしない。
青龍の逆鱗は明確だ。
侮辱は赦さない。
それだけだ。
されたら。
殺すね。
その範囲と数が多いだけ。
青龍にとって、侮辱とは何か。
――――――――――それが判れば殺されない。
ボクにも。
皆にも。
誰にでも。
ボクらがの感じる侮辱と同じ。
・・・・・・・・・・それを皆が判ればね。
避けるのは軽い軽い。
自分がされて嫌なことはしない。
ただそれだけで善い。
誰もが皆、そうしてくる、なら。
青龍との付き合いは、簡単?
――――――――――片付けられたら結果、殺されてる方が多い。
ふつーふつー。
強者の日常。
弱者の終末。
可哀相だよね。
だから誰もが避けられることだけは避けるように必死。
・・・・・・・・・・生きたいのか死にたいのか。
皆、自分以外だけが心配。
目を凝らす。
耳を攲てる
他人を窺う。
青龍の逆鱗に触れないか。
幼い者が投げた石一つ、それで市が皆殺し。
それを観ていた者が生きていた。
青龍に連行される途中だった。
皆殺しは皆殺し。
連行は連行。
一人一人の人ごと街が砕かれ皆殺し。
その中で破片から守られて連行され。
青龍の用が終わり、解放。
何処に帰りたいか質された。
元いた市は無くしたから、と
そんな風に伝わらないコトが、どれだけ起きているのやら。
青龍は帝国とは違う。
観せ示めはしない。
誰も見聞せず終わり。
ふと連絡が絶えるだけ。
村から。
街から。
市から。
都市から。
街道の先から。
商人たちには良く解る。
人が止まる。
物が留まる。
金が絶える。
青龍の癇に触れたのだな、と。
・・・・・・・・・・皆が察してる。
青龍に踏み潰されるのは仕方がない。
・・・・・・・・・・避けようもない。
青龍に踏み殺されるだけは御免被る。
――――――――――皆で防げるから。
防げなかった、かな?
ボク。
連れ。
青龍。
目立つよねぇ~。
もしボクがナニかを言うと判っていたら
先んじてボクが殺してたね。
ナニも言わせない為に殺しに掛かる皆を。
皆は判ってなかったけどさ。
余りに自然だったから。
ボクに近付く青龍。
無視する美女。
気にしない男。
だから皆、視ていた。
男も。
女も。
老いも。
若きも。
特権階級、それに連なる者ばかり。
匕首。
短剣。
手槍。
弓矢。
棍棒。
石。
拳。
脚。
爪。
歯。
出来ることを出来るだけ。
残念。
ボクだけを視ている訳じゃないけれど。
青龍の周りに居る者が、青龍の周りに居る者を視張る。
青龍を刺激しないか。
もう、したか。
得るのは得たのは、興味か敵意か。
間に合うか。
敵意ならば当人だけを殺せば済む。
おそらくは。
今は手遅れ。
判別が付かず、皆は視続けている。
誰に頼まれた訳じゃないのに。
一人〃が青龍に殺されたくないから。
民草が必死に努力している。
――――――――――ボクが何かを仕出かす前に殺そうとして、ボクに殺される為。
がんばれ♪︎