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完全侵略マニュアル/あなたの為の侵略戦争  作者: C
第十八章「帰邦事業」
855/994

誰が薔薇を赤く塗った?/Painting The Roses Red♪︎

登場人物&設定

※必要のない方は読み飛ばしてください

※すでに描写されている範囲で簡単に記述します

※少しでも読みやすくなれば、という試みですのでご意見募集いたします



本作では一人称で描写される登場人物の固有名詞を使いません。

他の登場人物も複数ある役職名やアダナ等で呼ばれます。


文節の大半は一人称となりそれが次々と入れ替わります。

よって、以下の特徴で誰視点であるのか、ご確認ください。


・一人称部分の視点変更時には一行目を【】で区切ります。

・【語る人間の居場所/誰視点】とします。

・「誰視点か」の部分は「青龍の貴族」「魔女っ娘」など代表的な呼称(役職名やアダナ)を入れます。

・次の行、もしくは数行以内に「俺」「私」などの特徴となる一人称を入れます。


以下設定を参考に誰視点か確認いただければ幸いです。

(書き分けろ!と言われたら返す言葉もございません)




【登場人物/一人称】


『俺』

地球側呼称《司令官/閣下/大尉/大尉殿/たいちょー/主様》

現地呼称《青龍の貴族/ご主人様/ご領主様/我が君》

?歳/男性

:地球人。国際連合軍大尉(陸上自衛隊三尉)。太守府軍政司令官。基本訓練以外は事務一筋。軍政官なのでいつも陸上自衛隊制服(常服)着用。元々訓練以外で戦闘服を着たことがない。


『あたし』

地球側呼称《エルフっ子/エルフっ娘》

現地側呼称《ねえ様》

256歳/女性

:異世界人。エルフ。『あの娘』の保護者。シスターズの姉貴分。ロングストレートなシルバーブロンドに緑の瞳、白い肌。長身(数値不明)。革を主体とした騎士服にブーツに剣が常備。現代日本のファッションを試すことが多い、が、自爆する。でも一人を魅せるために挑戦は続いている。

Gカップ1/3


『わたし』

地球側呼称《魔女っ子/魔女っ娘/幼女/ちびっ娘》

現地側呼称《あの娘》

10歳/女性

:異世界人。赤い目をした魔法使い。太守府現地代表。ロングストレートのブロンドに赤い瞳、白い肌。身長は130cm以下。主に魔法使いローブを着る。お嬢やマメシバの着せ替え人形にされることが多い。


『わたくし』

地球側呼称《お嬢/童女/ちびっ娘》

現地側呼称《妹分/ちい姉さま/お嬢様/愛娘》

12歳/女性

:異世界人。大商人の愛娘。ロングウェーブのクリームブロンドに蒼い瞳、白い肌。身長は130cm以下。装飾の多いドレスが普段着。マメシバブランドのギミック満載な服を好む。


【登場人物/三人称】


地球側呼称《三尉/マメシバ/ハナコ》

現地側呼称《マメシバ卿》

?歳/女性

:陸上自衛隊医官/三尉。国際連合軍独立教導旅団副官。

ほとんど死傷者がいない国際連合武力制裁活動における実戦緊急医療の最多経験者。治癒魔法と現代医学複合施術のパイオニアにして、異世界人への治療を目的とした医療行為のスペシャリスト。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・というところはあまり意識されていない。

ぶぁか親(本人談)」が付けたキラキラネームの本名をかたくなに拒み「ハナコ」を自称。上官の元カノが勝手に「マメシバ」とあだ名をつけて呼んでいる。キラキラネームを付けらるという児童虐待の犠牲者共通の真理として、実親を心から軽蔑し憎みすでに無視している、が、時々思い出して激昂する。法的に有効な改名の手順を考えてくれた主人公を師と仰いでいる、が、それより大切なものがある模様。恋愛至上主義者で、倫理や道徳はおろか「愛は地球(人類)より重い」と即答できるタイプ。

陸上自衛隊の正服第2種礼装(緑色)を自分で仕立て直したように見せかけた完全新作を着用。裁縫というよりデザインを含む服作りが得意なために、今日もせっせと経費を流用させて新作にいそしみ、異世界に流出中。




善意は強制である。

好意は強要である。


尊重は責任転嫁。

敬意は縁切り。


()()()()とは()()()

優しさ()()大きな御世話。


為になるなら嫌われるなど気になるまい。

――――――――――嫌われたことなど無いが。


助けてやるなんて簡単なことだ。

・・・・・・・・・・人間にとっては。


「許されてるんじゃなくて赦されているだけでは」

『知ってて気にしないくらい距離感がバグってますね』




【異世界大陸北東部/占領地(太守領)中央/太守府/国際連合統治軍拠点(王城)/軍政司令部(王の間)/軍政司令官執務室(王の執務室)/青龍の貴族】


俺は部屋を移した訳だが。


寝室が元々は控室なら、軍政司令部は王の部屋。

儀礼誇示とは無関係な実務一辺倒の拵え。


大勢の使用人が同時に立ち働けるスペース。

大小の家具道具を抱えて捧げながら行来可能。


その奉仕を受けるのは一人、王だけじゃない。

大臣に秘書官に伝令に警護の騎士たち。


中世の建築技術が許す強度の限界値。

それに魔法を加味しているのかもしれない。


そりゃ使われなくなるわけだよなぁ。

王が直接、国を治めていた時代、その史跡。


やっぱり「でっかいな」。

背後のエルフっ娘に皆が反応。


なんでやねん。

後半が言葉に出ただけ。


エルフっ娘が俺の背中に隠れた。

位置取りだけならいつものこと。


そこが皆の中央だからな。

俺の背後から耳を澄ませてる。


なにより()()()()俺を見張り易い。

皆を見守り、ちびっ娘らへ示唆。


普段ならば、そうなんだが。

今に限れれば皆からエルフっ娘へ。


ちがうそうじゃない。

存在感が在り過ぎる双球がグィ。


おっきいイコールかい。

確かに女の子が一番気に病む処。


気にしないと強弁する向きもありますが、うんうんと頷いて、そっとしておいてあげましょう。

ついカッとなったのが丸判りな書込みにマジレスすると削除するくらいに傷ついて面白いです。


悩みは共通、故にスルー。

まあ普通そこまで行き着かない。


常々気にして一喜一憂。

うちの娘たちは、まあ普通だな。


階級を問わない、ってこと。

むしろ部屋のサイズを気にする庶民()


男で貧乏人にはわからん。

まあ、それは後でゆっくり揶揄(からかう)として。


仕切り直し。


いや隣に移動しただけだが。

場を切り替えた、と言うべきか。


もちろんそれだけで歩かない。

なるべくなんでもひとまとめ。


一石二鳥は基本で上乗せ狙い、

ことの()()()、ってこともある。


出勤したフリをするには執務室の方が()()()

・・・・・・・・・・百聞は一見に如かず


残業。

戦闘。

継続任務。

他にも色々。


いや基地の外て任務中は手当てが付くけどね。

――――――――――ついで、よ、ついで。


あらゆる手当を最大化する為に。

義務なぞ自主的奴隷に任せるモンだ。


嫌われたくないから働ける連中。

何一つ支障が無いと判ってなお働く。


それを嗤って観る俺を嫌うだけ。

だけなら何もせぬと同じだと言うに。


嫌われること自体が恐ろしいか。

吸血鬼にとっての太陽みたいなもん。


それは人間には判らないよなぁ。

俺の代わりに働いてくれる奴隷たち。


産まれた刻から決まってること。

だから寝ていてもいいと思うんだが。


いつまでも寝ていられないしな。

寝すぎると痛む歳になってしまった。


起きて座って背筋を伸ばすこと。

観て読み話し聞き書きがし易くする。


国際連合統治軍の基本的な情報。

各級将校コミュニティの慎重な書込。


ながら視聴と片手間操作の効果。

何週間ぶりだかに見聞きするノイズ。


現状を確認し続ける意味もある。

報告が無いなら何事も起きていない。


だから俺自身で調べなくちゃな。

それを報告させる訳にはいかないし。


何事も起きておりません、とか。

侵略戦争の真っ最中に何も起きない。


嘘ではない。

4月以来、前線に動きなし。


異常(戦争)の最中に異常(戦争)なら、なにごともなし。

異常(戦争)の最中に正常(平和)ならば、大事件だろう。


もちろんそんなこと、それ以外もなにもかも、考える輩に非ず。


皆が知りたがっているのは異世界侵略。

それを知っているのは国際連合だけだ。


だから日本のメディアには手が出せない。


国際連合には記者クラブが無いからな。

どう報じれば良いか指示が無いからな。


外国特派員協会の辺りなら、調べてる。

与野党中枢。

衆議院安全保障委員会。

参議院外交防衛委員会。

国際連合各国(大使館)


国際連合本部が置かれた東京ドームのゴミ捨て場など、ジャーナリストに雇われたホームレスの根拠地。


日本以外の政府情報関係もフリをしてる。

――――――――――まあ基本だな、基本。


日本?

日本政府には情報関係の組織無いからね。

大日本帝国以来、ロールプレイ(ゴッコ遊び)しかない。


日夜、日本のマスコミからヒアリングしつつCNNをながら観する大変な仕事です。


国際連合が()()発表していましたと記者クラブ経由でマスコミから()()聞いたという各省庁の記者クラブ担当部署が()()発表していたと聞いたと報じて信じることを政府の()()()がなぜか要請するので従った上で自己責任が日本のメディアいつもの。


三日から一週間持つかな。

日本のTV新聞を熟読。

正常な人間なら狂う。


なにしろ日本語、ってか言語じゃない。

・・・・・・・・・・ネクロノミコンかな?


大学受験に新聞記事が使われる理由。

訓練された狂気に耐えられる資質。

選ばれた愚鈍の精鋭を集めてる。


だから日本のTV新聞は昆虫を観察する気分で視聴しましょう。


文化人類学のフィールドワーク。

異世界理解より難しい人工狂気。


面白いんだか。

面倒くさいんだか。


だからジャンク・データも流し読み。

TV新聞SNSやらなんやら。


軽く耳目を向けるだけで頭がいたい。

異世界転移前には無かった習慣。


日本のメディアは耳目に入らなければ無視。

耳目に入るようなら見出しと前後だけ観る。


整合性の有るネタは最初から把握中。

誰かの考えは、それでわかるが。


俺たち向けの宣伝とも言い換えられる。

信憑性が高い分、信頼性は低い。


信じて従えば殺される。

信じて裏切れば生き残れるかもな。

信じさせて殺させた後に続くのが一番無難。


生贄の反応から判る事は少なくない。

異世界転移前後での大きな違い。


不確定要素が減って付け入りにくい。

強者がベストを尽くしてしまう。


俺みたいな弱者は便乗すらしにくい。

だからクズ札(マスコミ)でも一応はキープ。


弱者が棄てられるタイミングは判る。

ゴミが片付けられるタイミングも判る。


強い力から逃れられるかもしれない。


なんでも有りです困ったことに。

そんな生活をしている自覚は、ある。


扉の外には味方以外。

ざっと数万人余りか。

潜在化を強いた敵地。


異世界に居るということが、殺されて当たり前。


現代兵器の全力使用に寄った優位性。

そんなモノを覆すのは簡単だ。


自動機銃の射界内にだって複数居る。

知識があれば誰にでも出来る。


その程度のことなら、誰かが偶然()()()()()()()()()()


うちの娘たちは大丈夫だろうが。

エルフっ娘が居るからな。

現代兵器を知る非現代戦の達人。

ハイブリッドなら大丈夫。

国際連合軍が来るまでで十分だ。


だからこそ、俺たちか把握しておいた方が良い。

ハイブリッドの片方が機能不全じゃ子どもが死ぬ。


背中に撓垂れ掛かるエルフっ娘が甘えらる様に。

実際、すっかり心音も呼吸も落ち着きを取り戻した。


さっきまではクタってたのに。

朝寝朝酒朝湯をコンプリート。

朝寝坊からの朝湯、気付け酒。


水が綺麗な太守領でも飲用は酒と水が半分半分。


未成年の飲酒制限なぞ消毒された水を垂れ流せる人類の例外、先進国の奇宗でしかない。


うちの魔女っ娘(十歳児)も普段からワインを飲んでます。


まあ気付けは、そうした水分補給とは違うが。

ドワーフ謹製の蒸留酒を一口注げば覚醒する。


うちの娘たちは毎回、湯中り紛いで失神気味なだけ。


風呂上がりの一杯ならぬ、一口。

一緒に御風呂、同居以来の習慣。


「リカバリーリキッドなら用意してますけど」

低酸素症と肺の凍傷を即時取り消すゾンビ薬。


国際連合()軍独立()教導旅団()研究演習(人体実験)必需品はNG。


「三度三度以上口移しの気付け酒でも失神させるし」


量の調整が難しいんだってば。

自然復旧を待っても良いのに。

うちの娘たちは断固拒否だし。


他人が起きてる刻に寝てられない人、いるよね。


だから意識混濁を解消してあげる。

だがマメシバ(魔法と科学)()カクテル(ハイブリッド)はヤバい。


勢い酒で復活させるしかない。

失神中の口移しは基本的処方。


慣れてるし苦手じゃなかった。

――――――――――日本なら。

酒が日常の異世界では違った。

・・・・・・・・・・吸われる。


「当たり前です!」


ドワーフ火酒で覚醒した娘どもたち。

とっさに飲もうとしちゃうんだな。


俺の口中の酒を一気飲みしてしまう。

いや、目一杯含んでる訳じゃないが。


アルコール度数が異世界最強の酒。

湯中り失神に続く気付け失神もする。


「当たり前です!」


弱い酒じゃ気付けにならんだろーが。


含みを最小限にして。

吸われたら吸い返して。

喉や胸を揉んでさすって。


「乳繰り合って終わり?!」


なんとかして早期覚醒から安定に持ち込む。

地球の化学物質を持ち込めないから致し方なし。

異世界素材で気付けを図るならば酒だろう。


「なんてヒドイことしないんですか!」


などとシュプレヒコールしているマメシバ。

寝室でも騒いでいたから場を切り替え。

うちの娘たちは断固として移されない構え。


抱き潰して。

撫で転がし。

摘み上げて。


朝風呂に突っ込んで納得してもらえました。


ご飯と風呂と眠る。

子どもの説得基本セット。

眠飽きた後。

ご飯は俺より魔女っ娘。

つまり風呂。


そりゃニコニコして周りを周回しようってモノ。


「欲求不満を無視しないよーに」

「おまえのな」

「鯉口斬られたからやめぃ!!!!!!!!!!!!」


騒々しい奴だ(元気で宜しい)

「扱いが違うから!!!!!!」


マメシバは俺がうちの娘たちを宥めて抱いて風呂に入れて覚醒させて身支度を整えるまで待ってたんだから明日でも良くない?


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