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完全侵略マニュアル/あなたの為の侵略戦争  作者: C
第十八章「帰邦事業」

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感覚拡張/Alice syndrom.

【用語】


『Alice in Wonderland syndrom』

:アリス症候群。正常(目に入る周囲と一致)五感を持ち、それが自他に置いて確認できる。その解釈が異常(会う範囲の他者不一致)であることが自他に置いて確認できる。大小の区別は付くが印象が一致しない、早い遅いを確認出来るが時間経過が認識出来ない、形の違いを識別出来るのに同一性非同一性が解らない……等々あるが、らだからどーした、ってレベル。

・当人がその状態を許容出来ない。

・関係者がその状態を許容出来ない。

双方を満たす場合に精神疾患と見なすので、精神疾患ではないというか、アリスは診断してる間抜けの頭の中にいる。

そもそも名付けた医師はAlice in Wonderland syndromとわざわざ「syndrom」と付け「病気じゃないから」とアピールしたのだが、ヤバい医師免許保持者による風説思い込み妄想に馬鹿な親への迎合で病気判定され阿保な投薬や治療?が為されてしまっているので皆さん注意しましょう。

いやホント、資格って頭が悪い方が取りやすいんですね。




飲むと大きくなる。

食べると小さくなる。


ならばなんにも困らない。

ならばなんにも起きてない。


Alice in Wonderland.






異世界大陸東南部(太守領南2500Km)/国際連合軍大規模集積地「出島1」/竜の巣(格納庫)/青龍の水飛竜(海上自衛隊US-1)横下/若い参事】


僕からは以上。


値。

品。

買手。

補足。


親切だな僕は。


聴きながら決定。

大商会の当主たち。

大陸有数の海運商人。


まあ予想通り。


商人独りだから速い。

決断するだけだから。


役人と小商人は相談したがる。


儲けを独り占めする?

責めを押し付け合う?


後手をとるから貧乏なまんま。


利が少なく。

損が多く。

言い訳ばかり。


利子も付かない貯めてどうする。


貴族と騎士、商人は独断。

うち程度の商売(商会)でも即決できる。

大商会は即決しかしない。


断じる為に確かめる必要なんかない。


決めたくない奴は確かめたがる。

心の準備で、出遅れる。

決められない奴は確かめたがる。

探して決めて貰うため。


決定に足る知見は常にあって当たり前。


商いは体に等しい。

資金繰り。

在庫。

人手。

時間。

諳じるまでもない。


その場で即応えられなきゃ無能の誇示。


ましてや大陸有数の商家当主たち。

決められないことなぞ有り得ない。

いや誰でもそうだし()()()だけか。


()()()()()が、()()()違う。


結論に迷う奴なんかいない。

決断を躊躇う奴はいるがな。


僕は否やを問うまでもなく無言で下がる。


僕は妹に合図。

皆に判るよう。


妹が前に出るとは僕が応えないこと。


実行は妹が。

決定は僕だ。


交渉打ち切り、あとは細目の打合せ。


誰にでも判りやすく。

皆に観え易いように。


結論は既に出ているから、じゃない。


間を取らないで、あげた。

代わりに僕が、札を切る。


一つ。

押し付けてあげる親切。


青龍《絶対強者》に圧し付けられたのなら、身内にも圧し付け易い。


南北両大港の顔役が揃って居ながら数が半分。

殺されたのか失脚したのか。

青龍の貴族の配慮で、調べる時間が全くない。


船上より厄介な陸上が大嵐の渦中なのは、判る。


各氏族力関係の急変が起きているだろう。

太守領だって参事会議長が没落、僕が主導してる。

三代前からの最有力と先代から五大家入りの成り上がり。


あれほど恵まれた、太守領。


辺境で放置され。

帝国太守家族は逃げ散り。

一ヶ月前に青龍の来訪予告があった。


これ程の幸籤は、またとあるまい。


その猶予を無駄に過ごしいただけだが。

変事の覚悟だけは出来ていた、つもり。

ご領主様が来た、瞬間に滅び掛けたが。


そんな幸運どころか、一番の悪籤を拖いた此所。


南北の大港は太守領の比じゃあるまい。

帝国がまだいたんだからな。

真っ先に青龍が出現したのが、この海。


何が起きたのかは後で然り気無く聞き出すとして。


都市が在る、ってだけで喜べないのは世の常、人の常。

誰が殺されずに済んで誰が纏め様として誰が邪魔なのか。

遠い此所で、どんな流れか段階かは知らんのだけどな。


外より身内の統制に必死だろう、と眼に観える。


だから即行したいだろ。

平時と変わらぬ、その姿勢。

即決の後に滞れば懐が疑われる。


流れを塞き止めさせたくないから、僕に賭けろ。


否応なしが一番だ。

話が捗る、行動も。

軋轢は天に返せる。


青龍の命令だから仕方が無い、って便利な言葉じゃないか。


責任は青龍が取る。

責めは青龍に在る。

指揮は顔役が執る。


大陸有数の大港、その中でも大商会の主導権が青龍へ由る。


口を出さない、世界の所有者。

口を出せる、その代理人が僕。

口を出しゃしないが、出来る。


代わりなのだから少なからぬ連中から恨まれ謗れ憎まれる。


強者に立ち向かう奴らなど居るわけがない。


強者の代理人を叩くのが常道。

それを引き受けられるのが僕。

余所者ってのは便利な立位置。


代わりがいないなら、進んで犠牲になろう。


所詮は気晴らし、実害はない。

そうと観せなきゃらしくなる。

必要な犠牲には、代価を払う。


どうせ押し付けられるなら、金にしないと。


氏族や氏族たちを創り直すか造り治すかしらんが、いずれにせよ好都合。


僕だけが恨まれるなら僕だけの儲けになる。


――――――――――これだけでもそれなりだが。

それなりで済ませる馬鹿もいない。


二つ目。


僕が下がり我が家の次期当主()を売り込むこと。


冒頭の小細工より後の仕事は記憶に残る。

それに決まった後のことは妹の方が巧い。

女当主は少ないからこそ、優位に立てる。


だてら、と侮ってくれるなど最高じゃないか。


「お兄様の、お赦しをいただき、代わって説明させていただきます」


うん、僕の方だけを視て話すのは止めなさい。


「形は春先に予定されていた労役送還契約に準じます」


晩秋に送り出し、春先に返す。

聖都解体は帝国事業。

年単位で査定した細目がある。


百万からの人足送迎に関わらなかった船主はいない。

・・・・・・・・・・送り出して終わったが。


大港の有力者なら皆が知っている。

今この場で細目までは判らないくていい。

家人に命じれば、すぐに解るこだ。


今回の移動、いや旅行予定は大筋でこれを踏襲する。


立案。

決定。

周知。


三行程に実行前段落をまるごと跳ばすことが出来る。


「変更は三つ」


挙げて行けばキリがない。

だからまとめる、決めつける。

後は現場の裁量で済ます。


「一つ目、支払い」


大事なことは一度だけ。


「値は言い値」


釣り餌は何度も繰り返し。


「青龍が支払います」


大事なことは三つめに。


「帰りならば船に小麦や人を載せることは問題ありません」


――――――――――バレてるバレてる。


聖都と太守領。


太守領の領民を太守領に運ぶのが契約。


そこで金になる。

往復の範囲はな。

いつかは終わる。


輸送が終わった船は、南に戻るだろう。


空いた船倉に太守領の小麦を積めばいい。

太守領は古くなる前に在庫を売り捌ける。

小麦は元々、大港が大口の買い手だった。


青龍のせいで留まっていた流れが再開することになる。


多少は色を付けても良い範囲。

貸し借りの精算や倍付けも良し。

例年よりも利益は上がるはず。


それだけで済ませる貧乏人はいまい。


数十万人の労役農民は宝の山。

人口が多い地方から連れて来た。


それはつまり穀倉地帯のこと。

実り豊かでなけりゃ人は増えん。


その余力で都市を養っている。

各地穀倉地帯は太守領と同じだ。


優良な人手が、大勢帰らない。

どこも人不足に喘いでるだろう。


食糧不足の都市から人を移す。

それは金と危険がかかりすぎる。


船を出す最初の金が賄えれば。

聖都からの領民運びは良い商い。


最初の金を賄う為に一口のれ。

間違いの無い儲けからの大商い。


そうすれば例年に無い大儲け。


笑いが止まるまい?

・・・・・・・・・・喜んで観せてもいいんたがな。


「皆様で好きな代価を青龍に請求してください」


――――――――――二重取りは赦さん。

()()()輸送で大儲けできるんだからな。


青龍を誤魔化せると言うなら別だが。

そんな方法があるなら教えて欲しい。

巻き添えを喰らう前に殺して埋める。


運が良くない全てを合わせて根絶やし。

・・・・・・・・・・巻き添えは御免。


財貨には興味が無い青龍。

だから名誉を好む。

侮られるのを嫌う。

怒っちゃくれない皆殺し。


皆さん方は、よくよく判ってくださるのかな?


「二つ目、旅客扱い」


これが最大にして単純な変更。


従来の予定では貨物扱い。

領民たちを船倉に載せる。

詰め込めるだけ詰め込む。


航海中は閉じ込めっぱなしだ。


飲食汚物とひとまとめ。

もちろん、それなりには死ぬ。


それを含めた料金設定。

見張りに金をかけたりしない。

それをしたら本末転倒。


死体を含む汚物処理、扉と鍵の補強分は請求できた。

これが昨年秋、聖都に集められた労役民の標準行程。


熟練職人の一行は貨客扱いで甲板暮らしが許される。

風雨に曝されることはあるが、めったには死なない。

職人なら身を守るための布等を持ち込み天幕を張る。


そのくらいは見のがして置いた。

今回はそれよりは一段上の扱い。


全員が旅客。

船倉全体に分乗。

甲板へは出入り自由。

食事は船側で配給する。


病気にでも罹らない限り海に放り込まない。

船が着く限りに置いてはたいして死ぬまい。

誰も死なない船がでても、おかしくはない。


船旅の負担と帰郷の喜び。

さて、どちらが勝つやら。

海運商が気に病むのは別。


「よって船は二倍使います」


・・・・・・・・・・おや?


商い、利益、共に倍。

船は余って居るはず。

余ってるといいなぁ。


そんな素振りは見せずに知ったかぶり。


動揺はない。

観せないだけか。

いや大丈夫。


もしダメなら隠しても仕方がないしな。


後からバレたら殺される。

青龍に誤魔化しは効かない。

異論が出ないなら見込み通り。


ただ気になることはあるようだ。


「三つ目」


これだけ冷静だと心配になるな。

僕の役割ではなくて。

大陸最大の港に集う最多の商船。


さはあれど、予定の二倍、問題なし?


よほどに暇してるか。

急な動員に動揺する余地がない。

調整不要は予定なし。


「季節の変更」


潮と風なら問題なし。

夏前に終われば春の内。


当初の予定のママだ。

もちろん北洋に限って。


南洋がどうか知らん。

だだそれは今後の予定。


今は回船順を捩じ込む苦労を考えたのだが

・・・・・・・・・・むしろ急ぐか。


思った以上に動きが遅い。

ここ大港は交易航路の中心。


青龍の海禁は解けている。

なのに船が全く動いてない。


いや動く様子が立たない。

動く前にと急いだってのに。


空想以上に不味い事態だ。

沿岸部から内海、大陸過半。


人、物、金、知らせ、他。

なにもかも止まってやがる。


世界が保つなら半年以内。

我が家の商いが先に潰える。


其処は青龍の縄張りだが。

知ったことじゃないだろう。


だがしかし邪魔ではない。

なら鱗一枚借りるのはアリ。


いやいや、売り込()()()みるか。

――――――――――何処までなら生きる許しが得るのか。


ここ一炊の間に吹き込もう。




マイナンバーカードのネタ(笑)を観る度に

「馬鹿の国から阿保を広めに来た間抜け」

が生きていることに頸を傾げる今日この頃。


いやー、よくあんな馬鹿な仕組み思い付けた!


訓練され尽くしてないと無理。

いえ、流れは判りやすいけど。


普及している既存の登録制度を統一するのは、縄張り内で生きてる霞ヶ関(虫けら)には出来ないわなぁ。


日本の官僚(無能)じゃないと実行しません。


しかも代理通貨をバラ撒いてペナルティつけて貧乏人から押し付けるって終わり方。


どんな愚鈍の思い付きでも取り消し不可能、優秀な官僚って自己イメージが崩れたら耐えられない。


通貨発行権って、知ってる?

……霞ヶ関に言語能力が在る訳がなし。


そりゃ人間様が虫けら(日本の官僚)が「マイナンバーカード持て」なんて言われたら、拒否しますよ。


「話しかけるな虫けら」


人間の尊厳がかかっています。

……貧乏には勝てないんですかね?


そんなWonderlandの今日この頃。


金券屋と両替商に毎日行列が出来、小売店の商品棚はスカスカって末期共産圏かないや官僚独裁(スターリニズム)体制でした。


みんなとやらに配慮しても利益に為らない、みんなを嘲笑しても不利益はないしむしろ楽、でもマスクする者が存在している不思議。


いや、組織が破綻する時の定番ですが。


自分の金になるわけでも無いのに帳簿書き換えて粉飾決算。

自分の金になるわけでも無いのに領収書偽造して裏金造り。

自分の金になるわけでも無いのに麻薬密輸して押収率上昇。

自分の嫌いな相手でも無いのに自白調書偽造して有罪率アップ。

自分が息苦しいのに最初から任意のマスクを自主的に付ける。

……人間って、利己的ではないんですね。


もちろん利己と同一である利他でもないですが。


そんな不思議な動物園を観逃す訳にはまいりません。


後世に「こんな馬鹿が居たんだよ、マジ!」って恥を語り継ぎます。

底が浅く薄っぺらてま、楽しくはないんですが、何故にペラペラなのかは知りたい。


そんな訳でうろうろしながら執筆しているので更新が遅れます。

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