あなたはそこにいますか。
【用語】
『参事会』
:太守府を実質的に支配する大商人たちの集まり。五大家と呼ばれる5人が中心メンバー。他に太守領各地の都市町や全体の職能ギルドに資産家地主などの富裕層氏族が平参事として会を構成。合議制の組織であり、強弱優勢劣勢はあれど決まった体制はない実力の世界。大家とみなされる特権氏族がやや曖昧な系列氏族の参事たちをまとめてはいる。声の大きさ、数の暴力、その場の駆け引き好き嫌い、参事会の動きや方向性は誰にも決定権はない。帝国支配の旧王国時代から参事の顔触れも中心の大家も入れ替わることが多く、不動の最古参は一家でありそれが、お嬢の氏族で五大家筆頭。地球人襲来以降の混乱で議長を務めていた最有力氏族が混乱し無力化。他二家は行動を控える中、五大家末席に在った若い参事が最有力氏族を取り込み主導権を握っている。
国際連合は見せしめなどという人道的な措置はとらない。
味方以外の全て。
それは敵を含む。
敵の犠牲すら最小化する見せしめ。
成功すれば味方の犠牲も最小化出来るだろう。
失敗しても敵味方の犠牲は最小化が見込める。
だから優しい人間であれば、見せしめを行う。
してはいけないこと。
しなくてはならないこと。
したらどうなるか。
しないとどうなるか。
前もって、どんな動物にも、完全に直感させる。
そうすれば最低限、誰もが選ぶことが出来る。
殺されるか殺されないかを知っておける。
それは基本的人権だろう。
とはいえ国際連合のスケジュールは決まっている。
まだ人間にする時刻ではない。
だから見せしめたりはしない。
知らせない。
選ばせない。
不意を突く。
敵かもしれない者たちの犠牲を最大化するため。
味方の犠牲だけを最小化するためだけに。
敵かもしれない者を殺し尽くせば安全に近付く。
リスクの解決。
それは単なる殺人では叶わない。
存在自体への対処が求められる。
故に生活圏全体を網羅して行う。。
村。
町。
街区。
都市。
交流が可能な範囲を。
存在が拡散しないうちに。
出来るだけ広く大勢を素早く。
記憶しているいないに関わらず。
関わった全てが無くなればこそ。
リスクの最小化による問題解消。
その人、そのこと、その物が存在したことを知るモノを知る者が誰もいなければ、リスクは低くなるだろう。
目撃者はいない。
記録も残らない。
生存者もいない。
国際連合のアーカイブのみ。
その為に万が一の帰還者を待ち伏せている地雷と自動機銃は近付く全てが近づききったら起爆発砲する工夫付き。
にもかかわらず。
なぜ。
地球人類は異世界の全階層から畏れられているのであろうか?
【異世界種族非公式呼称「聖都」/元徴集民街区/青龍の騎士団馬揃え/最前列/エルフっ娘】
あたし、たちには判らない、か。
――――――――――――――邦の連中は嫌いだから、教えてあげない。
あの娘に冷たいから。
知ったことじゃない。
あの娘とは違ってね。
でも、判らない訳じゃない。
・・・・・・・・青龍から観れば一緒、たかが領民風情。
彼が付けた意味。
彼らにも通じてる。
彼の物ってこと。
彼にとっての特別。
彼の生涯と一緒。
彼が手にしたもの。
ただのエルフに過ぎたこと。
彼に選ばれたこと。
常に求められている。
常に護られている。
常に注意されている。
青龍の力を身近に使われる。
それに違和感がない。
空を飛ぶ。
地を運ぶ。
人を穿つ。
なにも起きてないみたいに容易く。
なにかしているみたいに気疲れ。
飛竜に乗せられる。
土竜に乗せてもらう。
竜殺しを放つ音。
あたし、たちには常日頃のこと。
あちら側からは、怖い、当たり前か。
拐われるように観える。
載せられるよう感じる。
射たれたように観える。
青龍が相手なら、余計に感じる。
感じるだけで、恐ろしい。
死ぬ前に死ぬほど怯える。
諦める途上に苦しみ続ける。
知よりも知らぬと脅える。
青龍に、ってだけじゃないわね。
お腹が空く前から餓えてるみたい。
なら、いつものこと。
でも、楽にはならない。
それ、
畏れは生きてる証拠
・・・・・・・・・・とは思えない、と。
意外に判らないものよね。
痛みと恐怖が希望だって。
直接役には立たないけど。
それが在るうちは勝ち目があるのに。
だから出目に気がつかない。
青龍の貴族を目の前にしてる。
多くの青龍が揃っていること。
それがもたらす機会の意味。
あたしたちは彼以外の青龍とも話すことがある。
彼の臣下。
彼の同輩。
彼の上座。
訊けば答える。
判らなければ教える。
解らないことは訊かれる。
それを知ってるのが異常、って気がつけなかった。
出会ったまま、彼の物にされたし。
畏れたり怯える暇もなかったわね。
いきなり同衾してれば怖くないわ。
青龍の好悪すること。
青龍の美醜の感覚。
青龍の快不快。
あたしたちとかわらない。
――――――――――行動が極端なだけ。
それすら、力が強いせいかも。
解らなくとも判りさえすれば。
邦ごと消される心配は、ない。
彼らの勘に触ったりしなければいい
・・・・・・・・・・それなら殺されるのは自分だけ。
なら怖くない。
好きな相手に殺される。
それだけだし。
知ったことじゃないわ。
誰がどうあれ。
あたしたち
――――――――――それが当たり前に解る、のが変。
あたし、たちが彼の女であるから、なのよね。
いつも、好きな男のことばかり考えているから。
たまたま彼に愛され、愛している偶然のせい。
他の人たち。
――――――――――生きた心地がしなかった、のか。
青龍を知る機会がない。
好き嫌い以前。
関わらざるを、得ない。
考えないと思い出さない。
これ、不味いわね。
彼の邪魔になりかねない。
もっと考えなきゃ。
・・・・・・・・・・あたしたち以外の感じかた。
青龍に必要とされるなんて思わない。
殺されることはあっても、守られるなんて想像外。
青龍が従える巨大な海竜に載せられるとか。
従うことに慣れてるから、誰も逆らわなかった。
連中は太守府に集まって来た、太守領領民の中心たち。
※第130話〈初めての共同作業/Hybrid Science.〉より。
新しい支配者の様子を観に来た。
年貢は要らない、と布告された。
なんだか判らず、納得させられた。
支配はどうなるのか、解らない。
集まったのを幸いに、村々で談合。
商人を通じて参事へ問い合わせ。
そうこうしていたらいろいろある。
西の山からドワーフたちが来る。
その前に彼が西へ行ったんだけど。
太守府でドワーフの長が替わる。
新体制ドワーフたちが臣従を誓う。
青龍の貴族、その人に刀を捧げ。
目まぐるしく動く情勢に動けない。
まさか自分たちが、青龍の貴族へ同行させられるなんて、おもわないわよね。
必要とされるなんて
・・・・・・・・・・あたしのせいだけど。
彼が、あの娘への贈り物を決めた刻。
彼の為に使えるって
――――――――――目の前で帰郷を考えてる連中。
【国際連合軍第13集積地/領民集積区画/軍政部隊閲兵隊形中央/青龍の貴族】
俺帰っていいですかダメですかそうですか、チッ。
もう慣れてる。
厄介ごとを押し付けられた気持ちはよーく、判る。
慣れたくない。
もうあの頃には戻れないって言われることもある。
大丈夫だ。
戻さず替えれば見分けはつかん。
新たに始めよう!
・・・・・・・・・・って言うとだいたい納得する。
前置き抜きがポイントです。
取り返しが付くことはない。
代わりが利かないこともない。
リトライを繰り返せばいい。
とは言え面倒!
―――――――――試行錯誤が好きなら事務職やらん。
最初から決まってこそ職人芸。
裏道は最初から在る。
近道は見出だせる。
抜道は人生そのもの。
造るのは後回し!
・・・・・・・・・・探して見つからないときに。
夢を諦めないのが俺の人生。
ワイド馬券より単勝、初弾必中。
大丈夫か?
このまま始めていいんかな。
何を演じてもスベる気配。
そもそも聴いてもらえるか。
人前で話すのは慣れてるけど。
司令官訓示の事前練習。
来賓挨拶の予行練習。
合同演習の練習。
従わない子ども相手ではなく、従うことしか出来ない大人?
ナチュラルなリアクション。
それでいてヨイショ。
パーフェクト・ハプニング。
それを仕込むのが大変でした
――――――――――自分で考えない相手だから。
それもアドリブ。
俺が誘導。
見知らぬ部隊を。
事務屋の仕事じゃないけど。
・・・・・・・・・・出来てないから俺が呼ばれる。
将校だから。
下士卒だから。
芸人よりはマシ。
今、帝国統治に慣れた異世界住民と占領軍
・・・・・・・・・・わりと近い?
あの時はどうだったかな。
朝霞駐屯地の年頭閲兵式。
急遽駆り出された五分前。
人を騙す刻はそれが物理法則の如く。
注意を惹いて観察力を奪う。
虚を突いて思考力を奪う。
当然の様に結論を奪う。
冷え冷えな皆さんも、むしろ好都合。
緊張感は長持ちしない。
身体が弛緩したがってるんだ。
タイミング一つに一撃。
みんなを走り出させてしまう号砲があれば付け込める
・・・・・・・・・・掴みが必要、俺以外。
何故かは後で考えよう。
今は、みんなを殺さないで済みます様に算段せにゃ。
――――――――――趣味の問題だから真剣ですよ。
【異世界種族非公式呼称「聖都」/元徴集民街区/青龍の騎士団馬揃え/最前列/エルフっ娘】
あたしに同情される謂れは無い、わよね。
―――――――――自分たちがなぜ、って感じかしら。
労役に駆り出されるのは一番成熟した男。
二十年くらい生きた、力が一番強い人間。
三十年くらい生きた、経験が加わった者。
今ここに居るのは四十~五十年生きたくらいの年嵩。
帝国の労役に駆り出されなかった連中
徴集されるのは優れた人足に成り得る者。
さもなきゃ徒弟以上の職人たちばかり。
とはいえ、健康で十分に働く力はある
・・・・・・・・・・労役を免れたのに、残念でした。
存外この手合は見逃される。
参事たちが徴集から外す。
自分たちの手足だから。
彼に命じられなきゃ差し出さない。
参事たちは身の回りしか見ないから。
太守領全体が疲弊しても気がつかない。
氏族の帳簿を閉じて、待ちに徹する。
余計に不味くなると気が付いているのは、太守領全体を市にしてる大商家だけ。
参事たちには愚痴らせておけばいい。
私蔵されてる蓄えを吐き出すだけ。
参事会、五大家ならばなんとかする。
彼が連中の商いを再開させるから。
参事たちの苦情に逆捩じを嵌めるわ。
帝国崩壊で弛んだ螺子を締め直す。
支配者の裏書きがなけりゃ、商人なんかには何もできないんだから。
余裕があるから必死にはならない。
互いの動きを横睨みしながら動く。
結局は支配者の命令をまっている。
自分たちの為でもなお、出し渋る。
渋っている自覚もないのだけれど。
不味いマズイとこぼしているだけ。
好い気味だわ。
あたしだけが彼に伝えられた所以。
帝国の下で被害を減らせた利口者。
それで自分は幸せだと思える連中。
様を視なさい。
広告主を探す広告が風化していく今日この頃。
ここ何年か
「失敗しますよ」
「失敗しましたね」
「失敗しない方法ありましたよね」
といい続けてるような。
「知ってる」
「そうだね」
「あるある」
って答えが帰ってくるのがなんとも。
何処かの頭が悪い奴の仕業です。
その馬鹿から
「みんなで決めたこと」
って返されて、
「頭が悪い奴の人数なんて訊いてないんですが?」
って返すのも御約束。
わたしに考えられるようなことは、誰にでも判ることばかりなんですが……わたしは何を言われたんでしょうか?
相変わらず様々な店が無くなる三年間ですが、全部ウクライナ戦争が原因だそうですよ?
そっか~知らなかった(笑)。
急に全てのジャンルで値上げが続いて二年目ですが、2021年中に値上げ予告が続いていたのはウクライナ戦争を予定してたんですね!
戦争と災害って便利だな(笑)。
間抜けな詐欺師は嘘に嘘を重ねて破綻します。
誰にでも解る経済政策の失敗を糊塗するために常に変異するウィルスを新型に仕立て上げ、新型コロナ対策の被害が限界を超えたら戦争が悪いことにして、なにもかも破綻したら「みんなが決めた」って言い出すんでしょうね。みんななんかと一緒にすんな気持ち悪い!
っていうか、みんなっていう奴のみんなは、その馬鹿が基準。
頭が悪い奴は多数派じゃねーよ。
切腹して謝れ!
産まれて来てごめんなさいって!
呼吸してるのは何で?
……聴いちゃいない(嗤)。
そこはそれ。
人間としての尊厳がかかっています。
みんななんて下等生物じゃない!
ってアピールしないと生きるのに支障があります。
と言うわけでマスク無しに冷たい空気を深呼吸する姿をアッピール!
……するために更新スケジュールが乱れるという、お知らせでした。
尊厳がかかっているから仕方がないね。




