表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
愛売り場  作者: 風無
PR
2/4

Ⅱ -過ぎ去った愛-

「Ⅰ -大きな愛-」からお読みください。

 どこかの惑星、どこかの国。大都会から離れた小さな小さな町


 夕方の路地に広がる大きな海。

通行人は大パニックをおこし、遠くから救急車のサイレンが鳴り響いている。

 「ハハハ、」

不気味な笑い声をあげた被害者、クレファー。

その横に立っているのは、クレファーに旦那をとられたと殺気を放っている女。レイシーである。

彼女は憎き女、クレファーにとどめを刺した。そして彼女は…自分の左胸にナイフを突き刺した。動揺する様子もなく、一瞬だった。

 左胸から、そして口からも大量に血が流れている。

「私は悪くない…」


 半年前、レイシーはずっと片想いしていた男、レイズに想いを伝えた。しかし、彼にはすでにシーカという彼女がいた。それを知らなかったレイシーのショックは大きかった。

それからは毎日、心が無くなったように外にでてはブラブラ…ブラブラ。



 ある日、いつものように夕日を眺めていた。特に何を思っているわけでもない。

するといつの間にか後ろに黒いフードをかぶった、全身黒ずくめの男が立っていた

「大好きな人の愛、買いませんカ?」

男はいきなり訳の解らないことを話し始めた。

「フフッ、私にはもう何もいらないの。自分のことだってどうでもいい。」

なげやりにレイシーが答えた。すると黒ずくめの男は

「ホー、自分のこともどうでもいいトハ、関心ですネェ。でも、あなたは欲しい愛がありますよネ?」

何も考えられないレイシーの頭によぎったのはレイズの顔。

「ホォー♪レイズさんネェ。」

レイシーはまだ何も言っていない。

しかし驚く様子もなくレイシーは言った。

「レイズの愛、いくらかしら?」

「大丈夫、そんなに高くないデス。」

そう言った瞬間、黒ずくめの男は姿を消した。



 何日か経ち、レイズはレイシーの隣にいた。

「シーカにはちゃんと別れを告げるつもりだ。」

 次の日の朝、レイズは彼女、シーカの家を訪れた。

「シーカ、ごめん。大好きな人ができたんだ。だからもうシーカと一緒にいられない。」


 シーカは依存心が高く、裏切られたという想いもあったため、耐えられず手首にカミソリをあてた。

 翌日、シーカの命はなくなっていた。

それを知ったレイシーは急に恐怖をおぼえた。

「殺したのは私じゃない…殺したのはレイズだから…」

そしてレイシーはレイズのもとを離れた。



 雨の日の夜。ずぶぬれになり、頭はシーカのことでいっぱいのレイシーが路地に座りこんでいた。

それを見つけたのは…アランだった。

「どうしたの?風邪ひいちゃうよ?」

アランはレイシーのことが放っておけなかった。じきにレイシーはアランに恋におちた。


 しかしアランにも彼女がいた。そして日に日に、レイシーが元気になるにつれアランは会ってくれなくなった。

 

 何もできない日々が続いたある日の夕方。

レイシーの前にあのときの黒ずくめの男が現れた。

「愛はいかがですカァ?」

不気味に微笑む黒ずくめ。

「欲しい。欲しいわ。」


 今回の恋はその日から急展開をみせた。アランに結婚を迫られたのだ。勿論レイシーはそれにこたえた。


 しかし、数日後急にアランの様子がおかしくなった。

「クレファー。クレファー」

アランの呟きを聞いたレイシーは頭に血がのぼっていった。

「どうして…クレファーとは別れたんじゃないの?」

アランはレイシーを睨みつけ、いきなり殴りかかった。

「お前がいるからクレファーに会えない。お前さえいなければ…」



 数時間後、ナイフを持ち立ちつくすレイシー。

夜、路地には2人分の血が広がっていた。



 愛を買う際にはよく考えて慎重にお求めください。当店では返品・交換を行っておりません。

Ⅲはアランの話です。

番外編はクレファーのお父さんの話です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ