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12☆World  作者: おしゃかしゃまま
2112年7月5日(火) 200万人☆金色リンゴ☆笑顔のおじさん
20/85

第19☆

 17☆18☆のあらすじ


 滝から落ちたサクラは、砂浜へ。


 意識を失っている間に、飢餓状態になったサクラは目の前の砂を食べてしまう。


 そのまま餓死したサクラは、ゲームをログアウトする。

 

 現実に戻ったサクラは、砂を食べた辛さから、部屋に戻った時に嘔吐してしまう。


 色々辛い目に会ったサクラは、マキを抱きしめて慰めてもらうのだった……


 「へぇー、砂を食べながら餓死したんだ。それは中々辛いね。」


 マキは、とんかつにウスターソースをかけつつ会話する。

 すでにとんかつには醤油、ケチャップをかけ終わっている。


 あれから、マキは僕の胸に自分の残り香が残るほどに抱きついて、記念にと自宅警備のロボットを使ってマキが僕に抱きついている状態を画像として保存して、やっと僕から離れた。


 その後、僕の家に行き、冷めたカレーととんかつを温め直して、僕とマキは食事をしつつ、なぜ僕が抱きついたのかをマキに説明していたのだ。

 

 以上回想終了。


 「あぁ、ゲームだからそこまでヒドイ目にあわないだろうとか思っていたけど、予想の斜め上を行かれたよ。まさか、現実に戻っても吐きたくなるような目にあうなんて……」

 

 昼間の残りのカレーを口に運ぶ僕。

 嘔吐して胃の中身が無くなったからか、ゲーム内で砂を食べるほどの飢餓を味わったからなのか、食が進む進む。

 すでに一杯目は空にして、おかわりも半分ほど食べてしまっている。

 コレを食べたら、またおかわりしよう。


 「ふむふむ。私も餓死はしたことあるけど、そこまでじゃなかったなー。ってかサク兄ぃもしかして吐いちゃったの!?」

 とマキは醤油 ケチャプ ソースがかかったとんかつを口に運びつつ聞いてくる。


 「ああ、トイレまで間に合わなくてな。部屋の掃除とかしていたから、とんかつを揚げる事しかできなかった」

 とんかつとカレーにニンジンを混ぜる僕の計画を完遂する時間を確保できなかった。

 まぁ、コレはマキにとってはありがたい話なのだが。


 「えー。じゃあ、吐いた奴片づけちゃったの? もー、なにやってるの? そういう時は私を呼んで片づけさせてよ!」

 とマキ。今度はとんかつにマヨネーズをかけようとしている。


 いやいやまてまてまて。

 とんかつにかけようとしているモノもさっきの発言もまてまてまて。


 「いや、お前何言ってるんだ? その言い方だと、お前ゲロを片づけたい人間みたいだぞ?」

 「え? そう言ってるんだけど?」


 「……」


 僕は口にカレーを運ぼうとした動きを停止する。

 コイツ、変態の資質があるとは思っていたけど、これほどとは……


 「あ! 勘違いしないでよ、サク兄ぃのなら片づけられるってだけだからね。顔にかけられても平気だし……他の人のは当然嫌だよ!」

 むしろ嬉しいかも……とマキ。


 「…………」


 僕の体の動きは完全に停止していた。

 ダメだコイツ。早く何とかしないと。


 「でも、本当に人を好きになるって、その人の綺麗な所だけじゃくて、汚い所も愛せるかどうかだと思うんだよ」

 とマキ。


 「なんだ? また告白でもされたのか?」


 マキの変態思考をまともに戻す方法を思案しつつ、マキの話を聞く。

 アイドルのような容姿に、小さくしたモデルのような体型。

 マキはとにかくモテル。


 同じ学校内からはもちろん、僕の同級生にまでファンが存在するほどだ。


 以前、話したことも無いクラスメイト(顔は普通。少し悪ぶっていて、僕は正直嫌いなタイプだった)から、憧れの人にそっくりだからとマキを紹介してほしいと頼まれた時は、そいつにロリコンの汚名をつけるために僕は全力を尽くしたことがある。


 家にストーカー達が団体ツアーを組んでやってきて、整列しながらストーキングを始めた時は戦慄した。

 サキのストーカーまでいたので、その人数から作られる様相は、大きな大人達の修学旅行みたいだった。

 

 もちろんすぐに警察に来ていただいたのだが、その2人の警官が、それぞれマキとサキのストーカーだったのは、どこのホラー小説かと思った。

 

 まぁ、そんなモテモテのマキさんは、恋愛に対して小学6年生ながら独特の哲学をお持ちで、その考えを僕にぶつける時は、大抵恋に関する事で煩わしい状況になった時だ。


 「うん、まぁね。ギルドのメンバーと集合して、すぐに攻略を開始しようとしたんだけどさ」

 とんかつにポン酢をかけつつ話すマキ。


 「一歩歩けば、勧誘、告白、恐喝されるの繰り返し。ファンクラブもまだ機能してないし、ホント疲れた」

 口をとがらせつつ、とんかつを口に運ぶマキ。


 なんか色々聞きたい事がある。


 まぁ、とんかつにかけているモノは置いといて。


 「勧誘、告白、は分かるとして、恐喝ってなんだ? あとファンクラブって?」


 「ああ、そうか、サク兄ぃには言ってなかったけ。私のギルドが、美少年と美少女を集めたアイドルユニットみたいなギルドでね。 まぁ、これは偶然面白そうな奴集めたらそうなったんだけど。 だからギルドにファンクラブがあったりしてね。 βテストの時は200人くらいかな? 正式サービスが始まって、私たちの動画を見たバカが何人も来たりしてさ。動画だけで何が分かるんだろ? 『好きです! 結婚してください!』って、私は小学生だっての! 私たちを誘拐しようとするクズもいたね。返り討ちにしたけど」



 「それに、私たちは男女混成のギルドだから、異性のメンバーのファンに罵声を浴びたり、罵られたりするんだよ。ホント疲れた!」


 とマキ。

 その手には、チューブタイプの味噌が握られている。

 いや、確かに名古屋とかは味噌カツを食べるらしいけど、その味噌って普通の味噌を使って食べるものなのか?


 「え……と、ホント、色々聞きたい事があるんだけどさ、その、マキが所属しているギルドの名前を聞いてもいいか?」

 誘拐とか味噌とか気になる事も多々あるが、まずは僕の頭に浮かんだあるギルドが、マキの所属しているギルドかどうかの確認をすることが先決だと判断した。


 「え? 星空12(ほしぞらトゥエルブ)だけど?」


 とマキは、様々なソースが混ざったとんかつを美味しそうに口に入れながら答えた。


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