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模型(1/10)スケールのアポカリプス  作者: 暁の裏


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第5話 「交渉のテーブル―百年の壁を超えて」

本日投稿分より毎週月曜日10時から更新予定です。

 会談室の空気は、まるで凍りついたかのように重かった。


 悠斗は、テーブルの中央に座りながら、両側の代表団を見渡した。


 左側には、エルディア王国の国王とレイナルド宰相、そしてグレゴリー軍務大臣。彼らの表情は硬く、緊張に満ちていた。


 右側には、ノルディア帝国の代表団。中央に座る老人――帝国皇帝アレクサンデル三世は、威厳に満ちた表情で前を見据えている。その隣には、第一皇女イザベラ。彼女は冷徹な瞳で、エルディア側を観察していた。


 そして、イザベラの隣には、エリシアが座っていた。


 エリシアは、昨日までの控えめな少女とは違う表情をしていた。背筋を伸ばし、皇族としての威厳を保っている。しかし、時折、悠斗とルーナに視線を送り、小

 さく微笑んでいた。


「それでは、会談を始めます」


 司会役の中立会館の代表が宣言した。


「本日の議題は、エルディア王国とノルディア帝国の緊張緩和、および協力関係の構築についてです」


 エルディア国王が口を開いた。


「まず、帝国が我が国への侵攻を計画していると聞いている。これは事実か」


 帝国皇帝は、静かに答えた。


「事実だ。我が国は、食料不足に直面している。このままでは、国民が飢える」


「だからといって、侵略が許されるのか」


 グレゴリー軍務大臣が厳しい口調で言った。


「我々も、同じように苦しんでいる。資源は限られているのだ」


「それは理解している」


 イザベラが冷静に答えた。


「しかし、我が国の人口は、貴国の二倍だ。必要な食料も二倍。このままでは、帝国は崩壊する」


「それでも、戦争は避けるべきだ」


 レイナルドが言った。


「戦争は、双方に多大な犠牲をもたらす。話し合いで解決できるはずだ」


「話し合い……」


 皇帝は冷笑した。


「百年間、我々は話し合いを試みてきた。しかし、何も解決しなかった」


「それは……」


「月の女神が姿を消してから、この世界は混乱し続けている。誰も信頼できない。誰もが、自分の国だけを守ろうとする」


 皇帝の言葉は重かった。


「我々は、もう話し合いに期待していない」


 室内の空気が、さらに重くなった。


 悠斗は、拳を握りしめた。


 このままでは、会談は決裂する。


「待ってください」


 悠斗は立ち上がった。


 全員の視線が、悠斗に集まった。


「俺は、神崎悠斗。この世界に来て、まだ数日しか経っていない。だから、百年の歴史も、複雑な事情も、よくわからない」


 悠斗は、皇帝を見た。


「でも、一つだけわかることがある」


「何だ」


「戦争をしても、誰も幸せにならない」


 悠斗の言葉は、シンプルだった。


「俺は、村で人々が魔物に襲われるのを見た。町で、魔物の群れと戦った。その度に、人々が怯え、傷つき、苦しんでいるのを見た」


 悠斗は、テーブルを見回した。


「戦争になれば、もっと多くの人が苦しむ。エルディアの人も、帝国の人も。みんな、同じように苦しむんだ」


「それはわかっている」


 皇帝が言った。


「しかし、我々には選択肢がない。国民を飢えさせるわけにはいかない」


「だったら、協力すればいい」


 悠斗は言った。


「エルディアには農地がある。帝国には軍事力がある。お互いに協力すれば、両方が助かるんじゃないか」


「協力……」


 グレゴリーが眉をひそめた。


「帝国を信用しろと?」


「信用は、作るものだ」


 悠斗は力強く言った。


「最初から信用できなくても、一緒に何かをすることで、信用が生まれる」


「それは理想論だ」


 イザベラが冷たく言った。


「現実は、そう甘くない」


「甘くなくても、やるしかない」


 悠斗は、イザベラを真っ直ぐ見つめた。


「俺は、この世界を救うためにここに来た。だから、戦争なんかさせない」


 イザベラは、少し驚いた表情をした。


 そして、小さく笑った。


「面白い。異世界から来た戦士は、理想主義者だったのか」


「理想主義で結構」


 悠斗は言い返した。


「理想がなければ、何も変わらない」


 室内に、沈黙が流れた。


 そのとき――


「私も、悠斗の意見に賛成します」


 エリシアが立ち上がった。


「エリシア……」


 イザベラが驚いた表情で妹を見た。


 エリシアは、深呼吸してから話し始めた。


「私は、この数日間、民間人として旅をしてきました。様々な人々と出会い、彼らの生活を見ました」


 エリシアの声は、静かだが力強かった。


「そこで気づいたのです。エルディアの人々も、帝国の人々も、みんな同じように苦しんでいる。食料が足りない。魔物が怖い。戦争が不安だ」


 エリシアは、皇帝を見た。


「父上。私たちは、エルディアと戦うべきではありません。協力すべきです」


「エリシア、お前は何を言っている」


 皇帝が厳しい声で言った。


「お前は帝国の皇女だ。帝国の利益を第一に考えるべきだ」


「帝国の利益を考えているからこそ、こう言うのです」


 エリシアは、怯まなかった。


「戦争をすれば、帝国の兵士が死にます。資源が消費されます。たとえエルディアに勝ったとしても、その代償は大きすぎます」


「では、どうしろと」


「交易です」


 エリシアは、明確に答えた。


「エルディアから食料を買い、帝国は軍事技術や鉱物資源を売る。お互いに利益がある取引をするのです」


「交易……」


 皇帝は考え込んだ。


「しかし、エルディアが応じるとは思えん」


「応じます」


 エルディア国王が言った。


 全員が驚いて国王を見た。


「我が国も、帝国の鉱物資源や技術を必要としている。交易が成立すれば、双方に利益がある」


 国王は、皇帝を見た。


「ただし、条件がある」


「条件……?」


「黒月教への共同対処だ」


 国王は厳しい表情で言った。


「黒月教は、エルディアだけでなく、帝国にとっても脅威のはずだ。彼らは、すべての国を破壊しようとしている」


「……確かに」


 皇帝は頷いた。


「黒月教は、我が国でもテロを起こしている」


「ならば、共通の敵に対して、共同で戦うべきだ」


 国王の提案に、室内がざわめいた。


「共同戦線……か」


 イザベラが呟いた。


「悪くない提案だ」


「イザベラ、お前も賛成するのか」


 皇帝が驚いて娘を見た。


「はい」


 イザベラは頷いた。


「黒月教は、帝国軍でも対処に苦労しています。エルディアと協力すれば、より効率的に対処できるでしょう」


 皇帝は、しばらく考え込んでいた。


 そして――


「わかった」


 皇帝は立ち上がった。


「エルディア王国との交易、および黒月教への共同対処。この二つを条件に、侵攻計画を中止する」


「本当ですか!」


 レイナルドが喜んだ。



「ただし」


 皇帝は厳しい表情で続けた。


「もし、エルディアがこの約束を破れば、即座に侵攻を再開する」


「我々も同じだ」


 国王が答えた。


「もし、帝国が約束を破れば、全力で抵抗する」


 二人の君主は、互いを見つめ合った。


 そして――


 皇帝が手を差し出した。


「では、握手をしよう」


 国王も手を差し出した。


 二人の手が、がっちりと握り合わされた。


「これで、百年ぶりの和平が成立した」


 司会役が宣言した。


 室内に、拍手が響いた。


 悠斗は、ほっとして椅子に座り込んだ。


「やった……」


 ルーナが悠斗の手を握った。


「あなたのおかげよ」


「いや、エリシアのおかげだ」


 悠斗は、エリシアを見た。


 エリシアは、嬉しそうに微笑んでいた。


 しかし、その隣でイザベラは複雑な表情をしていた。


「エリシア……お前、いつの間にそんなに成長したのだ……」


 イザベラは小さく呟いた。


 会談が終わった後、悠斗とルーナは廊下を歩いていた。


「ふう……疲れたな……」


 悠斗は大きく伸びをした。


「でも、うまくいってよかったわ」


 ルーナが微笑んだ。


「ええ。これで、戦争は避けられた」


「ああ。でも、これからが大変だな」


「どうして?」


「だって、黒月教との戦いが待ってるんだろ?」


 悠斗は窓の外を見た。


 空には、二つの月が浮かんでいる。


 白い月と、黒い月。


 黒い月は、さらに大きくなっているように見えた。


「時間がないな……」


「ええ。でも、今日は休みましょう」


 ルーナが悠斗の腕に抱きついた。


「え……」


「だって、あなた疲れてるでしょ?」


「まあ……そうだけど……」


 悠斗は顔を赤らめた。


 ルーナの柔らかい感触が、腕から伝わってくる。


「ル、ルーナ……人が見てるかもしれないぞ……」


「いいのよ。私たち、恋人同士なんだから」


 ルーナは嬉しそうに微笑んだ。


「それに、今日はあなたが頑張ったんだもの。ご褒美よ」


「ご褒美って……」


 その時――


「あら、お二人とも仲がよろしいのね」


 声がした。


 悠斗とルーナは振り向いた。


 エリシアが立っていた。彼女は微笑んでいたが、その目は少し寂しそうだった。


「エリシア!」


「お疲れ様でした、悠斗さん、ルーナさん」


 エリシアが丁寧にお辞儀した。


「いや、お前こそすごかったよ」


 悠斗は言った。


「あんな堂々と意見を言うなんて。昨日までとは別人みたいだった」


「ありがとうございます」


 エリシアは少し照れたように微笑んだ。


「でも、あれは……あなた方のおかげです」


「俺たちの?」


「ええ。あなた方が、困っている人を助けるために全力で戦う姿を見て、私も勇気をもらったんです」


 エリシアは真剣な表情で続けた。


「私も、人々のために何かをしたい。皇女として、ただ守られているだけじゃなくて、自分から行動したい」


「エリシア……」


 ルーナが優しく微笑んだ。


「あなたは、立派な皇女になれるわ」


「本当ですか?」


「ええ。今日のあなたは、本当に素敵だったわ」


 エリシアは嬉しそうに微笑んだ。


 そのとき――


「エリシア」


 冷たい声が響いた。


 三人は振り向いた。


 イザベラが立っていた。


「姉様……」


「少し、話がある。ついてきなさい」


 イザベラは冷たい表情で言った。


「は、はい……」


 エリシアは不安そうに悠斗とルーナを見た。


「大丈夫。行っておいで」


 悠斗が励ました。


「はい……」


 エリシアは、イザベラについて行った。


 イザベラとエリシアは、中立会館の庭園に来ていた。


 美しく整備された庭園。噴水の水音が、静かに響いている。


「姉様、どうしたんですか」


 エリシアが尋ねた。


 イザベラは、しばらく黙っていた。


 そして――


「エリシア、お前……いつの間にそんなに強くなったのだ」


「え……」


「会談での発言。あれは、私も驚いた」


 イザベラは妹を見た。


「お前は、いつも控えめで、自分の意見を言わなかった。それが……」


「姉様、私……」


 エリシアは言葉を探した。


「私、変わりたかったんです」


「変わりたかった……?」


「ええ。ずっと、姉様の影に隠れて生きてきました。姉様は優秀で、美しくて、強い。私は、いつも姉様と比べられて……」


 エリシアは俯いた。


「でも、悠斗さんとルーナさんに出会って、わかったんです。私も、何かができる。人のために、役に立てるって」


「エリシア……」


 イザベラの表情が、少しだけ柔らかくなった。


「お前は……私が思っていたよりも、ずっと強いのだな」


「姉様……」


「これからは、もっと自信を持ちなさい」


 イザベラはエリシアの頭に手を置いた。


「お前は、立派な皇女だ」


「姉様……!」


 エリシアの目に、涙が浮かんだ。


「ありがとうございます……」


 イザベラは、珍しく微笑んだ。


「さあ、戻るぞ。父上がお前を探している」


「はい!」


 二人は、並んで歩き出した。


 姉と妹。


 長い間、距離があった二人が、ようやく心を通わせた瞬間だった。


 その夜。


 悠斗とルーナは、月光亭に戻っていた。


 部屋に入ると、悠斗はベッドに倒れ込んだ。


「疲れた……」


「お疲れ様」


 ルーナが微笑んで、悠斗の隣に座った。


「でも、よく頑張ったわね」


「まあな。でも、本当にうまくいってよかった」


「ええ」


 ルーナは窓の外を見た。


 二つの月が、空に浮かんでいる。


「これで、戦争は避けられた。でも……」


「黒月教との戦いが待ってるんだよな」


「ええ」


 ルーナは少し不安そうな表情をした。



「黒月教は、私を『偽神』と呼んでいる。私の存在そのものを否定している」


「大丈夫だ」


 悠斗は起き上がり、ルーナの肩を抱いた。


「俺が、お前を守る。絶対に」


「悠斗……」


 ルーナは悠斗の胸に顔を埋めた。


「ありがとう……あなたがいてくれて、本当によかった……」


 二人は、しばらくそのままでいた。


 温かい温もり。甘い香り。


 悠斗の心臓が、激しく鼓動していた。


「なあ、ルーナ」


「何?」


「お前、力が戻ってきてるんだよな」


「ええ。少しずつだけど」


 ルーナは顔を上げた。


「あなたと一緒にいることで、私の力が戻ってきてる」


「愛が、お前の力を取り戻させてるんだったな」


「ええ」


 ルーナは微笑んだ。


「だから、もっと私を愛して」


「え……」


 悠斗の顔が一気に赤くなった。


「な、何言ってるんだ……」


「だって、本当のことよ」


 ルーナは悠斗に顔を近づけた。


 二人の顔が、数センチの距離まで近づく。


「悠斗……」


「ル、ルーナ……」


 その瞬間――


 コンコン。


 扉がノックされた。


「うわっ!」


 悠斗は慌ててルーナから離れた。


「だ、誰だ!」


「私です、エリシアです」


 扉の向こうから、エリシアの声が聞こえた。


「ちょっと、お話ししたいことがあって……」


「あ、ああ! 今開ける!」


 悠斗は慌てて扉を開けた。


 エリシアが立っていた。彼女は、先ほどまでの皇女の衣装ではなく、普通の服を着ていた。


「すみません、夜遅くに」


「いや、大丈夫。どうした?」


「その……お礼を言いたくて」


 エリシアは恥ずかしそうに言った。


「今日、会談で発言する勇気をくれて、ありがとうございました」


「いや、俺は何もしてないぞ」


「そんなことありません」


 エリシアは首を振った。


「あなた方が、私に勇気をくれたんです」


「エリシア……」


 ルーナが優しく微笑んだ。


「入って。一緒にお茶でもどう?」


「いいんですか?」


「もちろん」


 エリシアは部屋に入った。


 三人は、テーブルを囲んで座った。


 ルーナが紅茶を入れてくれた。


「それで、姉様と話したんですか?」


 ルーナが尋ねた。


「はい」


 エリシアは嬉しそうに微笑んだ。


「姉様が、私を認めてくれました」


「よかったわね」


「ええ。本当に、嬉しかったです」


 エリシアは紅茶を一口飲んだ。


「姉様は、いつも厳しくて、怖かったんです。でも、今日は優しかった」


「姉妹だもんな。本当は、お互いを大切に思ってるんだよ」


 悠斗が言った。


「そうですね」


 エリシアは微笑んだ。


 しばらく、三人は他愛のない話をした。


 旅の話、町の話、食べ物の話。


 笑いが絶えない、楽しい時間だった。


 しかし――


 グゥゥゥ……


 悠斗の腹が、盛大な音を立てた。


「あ……」


 悠斗は顔を赤らめた。


「ご、ごめん……」


「また、お腹空いたの?」


 ルーナが苦笑した。


「だって、会談で緊張してたから、あんまり食べてなくて……」


「仕方ないわね」


 ルーナは立ち上がった。


「下に行って、何か食べ物をもらってくるわ」


「すまん……」


 ルーナは部屋を出て行った。


 悠斗とエリシアだけが、部屋に残された。


「悠斗さんって、本当によく食べるんですね」


 エリシアが笑った。


「ああ……この体だと、エネルギー消費が激しいんだ」


「この体……?」


「ああ、その……」


 悠斗は、自分の体の特殊性について、簡単に説明した。


 1/10のサイズになったこと。相対的な力が10倍になったこと。代謝が速くなって、食欲が増したこと。


「なるほど……それで、あんなに強いんですね」


 エリシアは納得した表情をした。


「でも、大変そうですね。常に食べていないといけないなんて」


「まあな。でも、慣れてきた」


 悠斗は笑った。


「それに、この力のおかげで、人を助けられるから」


「悠斗さんは、本当に優しいんですね」


 エリシアは、悠斗を見つめた。


 その瞳には、尊敬と、そして――少しだけ、別の感情が混じっていた。


「そんなことないよ。俺は、ただ……」


 悠斗は言葉を探した。


「ただ、目の前で困ってる人を助けたいだけだ」


「それが、優しさですよ」


 エリシアは微笑んだ。


 そして――


「悠斗さん、一つ聞いてもいいですか」


「何?」


「悠斗さんは……ルーナさんのこと、本当に愛しているんですか」


 エリシアの質問に、悠斗は少し驚いた。


「ああ、もちろんだ」


 悠斗は即答した。


「ルーナは、俺にとって特別な存在だ。ずっと前から、ずっと……」


 悠斗の顔が赤くなった。


「ずっと、好きだった」


「そうですか……」


 エリシアは少し寂しそうに微笑んだ。


「羨ましいです」


「羨ましい……?」


「ええ。私には、そういう人がいないので」


 エリシアは窓の外を見た。


「私は、皇女だから。政略結婚が決められるかもしれない。自分で好きな人を選べないかもしれない」


「それは……」


 悠斗は言葉を失った。


「でも、いいんです」


 エリシアは振り向いて、微笑んだ。


「私には、あなた方という友達がいますから」


「エリシア……」


「だから、これからも、友達でいてくださいね」


「ああ、もちろんだ」


 悠斗は力強く頷いた。


「俺たち、ずっと友達だ」


 エリシアは嬉しそうに微笑んだ。


 そのとき、ルーナが戻ってきた。


「ただいま。食べ物、もらってきたわよ」


 ルーナは、パンとチーズ、そして果物が入った籠を持っていた。


「おお! ありがとう!」


 悠斗は飛びついて、パンを貪り始めた。


「相変わらず、すごい食欲ね」


 ルーナが苦笑した。


 三人は、深夜まで話し続けた。


 笑いが絶えない、楽しい時間。


 こんな平和な時間が、ずっと続けばいいのに――


 悠斗は、そう思った。


 翌朝。


 悠斗は、ノックの音で目を覚ました。


「ん……」


 悠斗は目を開けた。


 隣のベッドを見ると、ルーナがまだ眠っていた。


 穏やかな寝顔。銀色の髪が枕に広がって、美しい。


「ルーナ……」


 悠斗は、そっとルーナの頬に触れようとした。


 その瞬間――


 ルーナの目が開いた。


「おはよう、悠斗」


「うわっ!」


 悠斗は慌てて手を引っ込めた。


「お、起きてたのか!」


「ええ。あなたが私の顔を見つめてるの、感じてたわ」


 ルーナはニヤニヤしている。


「な、何見つめてないぞ!」


「嘘。絶対見てた」


「見てない!」


「見てたでしょ」


 二人は、子供のように言い争った。


 コンコンコン。


 再び、扉がノックされた。


「悠斗様、ルーナ様。朝食の準備ができました」


 使用人の声。


「あ、はい! 今行きます!」


 悠斗は慌てて返事をした。


 二人は身支度を整えて、食堂へと向かった。


 食堂では、レイナルドが待っていた。


「おはようございます、お二人とも」


「おはようございます」


「昨夜はよく眠れましたか?」


「はい」


 悠斗は席に着いた。


 朝食が運ばれてきた。パン、卵料理、ベーコン、サラダ。


 悠斗は、またしても大量に食べた。


 五皿、六皿、七皿。


「悠斗様は、本当によく食べますね」


 使用人が感心したように言った。


「すみません……」


 朝食を終えた後、レイナルドが悠斗とルーナに告げた。


「本日、エルディア王国と帝国の間で、正式な条約が締結されます」


「条約……」


「はい。交易協定と、黒月教への共同対処に関する軍事同盟です」


「それは……すごいことですね」


 ルーナが言った。


「ええ。百年ぶりの和平です」


 レイナルドは満足そうに微笑んだ。


「これも、あなた方のおかげです」


「いえ、俺たちは何も……」


「そんなことはありません」


 レイナルドは首を振った。


「あなた方がいなければ、会談は成立しませんでした」


「それで、条約の締結式はいつですか?」


「今日の午後です。中立会館で行われます」


「わかりました」


 悠斗は頷いた。


 午後。


 中立会館の大ホールには、多くの人々が集まっていた。


 エルディア王国の代表団、帝国の代表団、そして各国の使節たち。


 ホールの中央には、大きなテーブルが設置されており、そこに条約書が置かれていた。


 エルディア国王と帝国皇帝が、テーブルの前に立った。


「本日、エルディア王国とノルディア帝国の間で、友好条約が締結されます」


 司会役が宣言した。


「これにより、百年に及ぶ緊張状態が終結し、新たな協力関係が始まります」


 国王と皇帝は、それぞれ条約書にサインをした。


 そして、二人は握手を交わした。


「これで、正式に和平が成立しました」


 拍手が響いた。


 悠斗とルーナも、拍手をした。


「よかった……」


 ルーナが微笑んだ。


「ええ。これで、この世界は少しだけ平和に近づいた」


「でも、まだ黒月教が残ってる」


「ああ」


 悠斗は拳を握りしめた。


「次は、あいつらとの戦いだ」


 式典が終わった後、悠斗とルーナは庭園で休んでいた。


 噴水のそばのベンチに座り、二人は並んでいた。


「ねえ、悠斗」


「ん?」


「これから、どうする?」


「どうするって……黒月教と戦うんだろ?」


「ええ。でも、その前に……」


 ルーナは悠斗の手を握った。


「私の記憶を取り戻さないと」


「記憶……」


「ええ。百年前に何が起きたのか。なぜ私は力を失ったのか」


 ルーナは真剣な表情で言った。


「それを思い出せば、黒月を止める方法がわかるかもしれない」


「どこに行けば、記憶が戻るんだ?」


「わからない。でも……」


 ルーナは空を見上げた。


「北の方に、古い神殿があるって聞いたことがある。そこに、月の女神の記録が残っているかもしれない」


「北……」


 悠斗も空を見上げた。


「よし、じゃあ行こう」


「でも、危険かもしれないわ」


「大丈夫」


 悠斗はルーナの肩を抱いた。


「俺が、お前を守る」


「悠斗……」


 ルーナは悠斗の胸に顔を埋めた。


「ありがとう……」


 二人は、しばらくそのままでいた。


 そのとき――


「お二人とも、仲がよろしいですわね」


 声がした。


 悠斗とルーナは振り向いた。


 イザベラが立っていた。彼女は、皮肉っぽい笑みを浮かべている。


「イザベラ殿……」


「失礼。邪魔をするつもりはありませんでした」


 イザベラは優雅にお辞儀をした。


「ただ、少しお話ししたくて」


「話……ですか?」


「ええ」


 イザベラは、ベンチの近くに立った。


「あなた方は、これから北へ向かうのでしょう?」


「え……なんで……」


「盗み聞きしたわけではありませんよ」


 イザベラは微笑んだ。


「ただ、予想しただけです。月の女神が記憶を取り戻すなら、北の神殿が最も有力でしょうから」


「そうですか……」


「一つ、忠告があります」


 イザベラは真剣な表情になった。


「北は、危険です。黒月教の勢力が強い地域ですから」


「黒月教……」


「ええ。彼らは、月の女神を憎んでいます。もし、あなた方が北に向かえば、彼らは必ず襲ってくるでしょう」


 イザベラは悠斗を見た。


「あなたは強い。しかし、黒月教の幹部はさらに強い。油断しないように」


「わかりました。ありがとうございます」


 悠斗は頭を下げた。


「それと……」


 イザベラは、少し照れたように視線を逸らした。


「エリシアのこと、ありがとうございました」


「え?」


「あの子は、あなた方に出会って変わりました。もっと強く、もっと自信を持つようになった」


 イザベラは微笑んだ。


「姉として、感謝しています」


「いえ、俺たちは何も……」


「いいえ。あなた方は、エリシアに勇気を与えてくれた」


 イザベラは悠斗とルーナを見た。


「だから、お願いします。これからも、エリシアの友達でいてください」


「もちろんです」


 ルーナが微笑んだ。


「エリシアは、私たちの大切な友達ですから」


「ありがとうございます」


 イザベラは深々とお辞儀をした。


 そして、去っていった。


 悠斗とルーナは、その背中を見送った。


「イザベラ殿も、エリシアのことを大切に思ってるんだな」


「ええ。姉妹の絆ね」


 ルーナは微笑んだ。


「素敵だわ」


 その夜。


 悠斗とルーナは、月光亭の部屋にいた。


 明日、北へ向けて出発する予定だ。


「荷物の準備は終わった?」


 ルーナが尋ねた。


「ああ、大丈夫」


 悠斗は荷物を確認した。


 食料、水、地図、そして村長からもらった銀貨。


「それにしても、北か……」


 悠斗は窓の外を見た。


 夜空には、二つの月が浮かんでいる。


 黒い月は、さらに大きくなっているように見えた。


「ルーナ、お前の記憶……本当に取り戻せるのか?」


「わからない。でも、試してみる価値はあるわ」


 ルーナは悠斗の隣に座った。


「もし、記憶が戻れば、私の力も完全に戻るかもしれない」


「そうなったら、黒月を止められるのか?」


「おそらく。でも……」


 ルーナは不安そうな表情をした。


「黒月は、私の影。私の一部なの」


「影……?」


「ええ。月には、光と影がある。白い月は光、黒い月は影」


 ルーナは空を見上げた。


「本来、光と影はバランスを保っている。でも、今は影が強くなりすぎている」


「それを、元に戻すのがお前の役目なのか」


「ええ」


 ルーナは頷いた。


「でも、どうやって戻すのか……それがわからない」


「記憶を取り戻せば、わかるかもしれないな」


「そうね」


 ルーナは悠斗の手を握った。


「あなたと一緒なら、きっとできるわ」


「ああ」


 悠斗は握り返した。


 二人は、しばらく黙って月を見つめていた。


 そして――


 ルーナが、悠斗の肩に頭を預けた。


「悠斗……」


「ん?」


「私ね、あなたと出会えて本当によかった」


「俺もだ」


「あなたがいなければ、私はずっとゲームの世界に閉じ込められていた」


 ルーナは目を閉じた。


「あなたが、私を救ってくれた」


「いや、俺は何も……」


「ううん。あなたは、私を大切にしてくれた。ずっと前から」


 ルーナは顔を上げた。


 その瞳は、涙で潤んでいた。


「だから、私……あなたのことが、本当に好き」


「ルーナ……」


 悠斗は、ルーナを抱きしめた。


「俺も、お前のことが好きだ。ずっと前から、ずっと……」


 二人の顔が、近づいていく。


 唇が、触れ合いそうになった瞬間――


 コンコンコン!


 扉が激しくノックされた。


「うわっ!」


 悠斗とルーナは慌てて離れた。


「だ、誰だ!」


「私です! エリシアです! 大変なんです!」


 エリシアの切迫した声。


 悠斗は慌てて扉を開けた。


 エリシアが息を切らして立っていた。


「エリシア、どうした!」


「町が……町が襲われています!」


「何!?」


 悠斗とルーナは窓の外を見た。


 町の中心部から、黒煙が上がっていた。


「黒月教……!」


「はい! 彼らが、条約締結の祝賀会を襲撃したんです!」


「くそ……!」


 悠斗は武器を掴んだ。


 いや、武器はない。素手で戦うしかない。


「行くぞ、ルーナ!」


「ええ!」


 三人は、部屋を飛び出した。


 廊下を走り、宿の外に出た。


 町の中心部――中立会館の方向から、爆発音が聞こえる。


「急ごう!」


 悠斗は走り出した。


 ルーナとエリシアも後を追った。


 中立会館に到着すると、惨状が目に入った。


 建物の一部が崩壊し、炎が燃え上がっている。


 そして――


 黒い服を着た集団が、人々を襲っていた。


「黒月教……!」


 悠斗は拳を握りしめた。


 黒月教の信者たちは、約二十人。彼らは、無差別に人々を攻撃していた。


「許さない……!」


 悠斗は走り出した。


 最初の信者に接近し、拳を叩き込んだ。


 ドガッ!


 信者が吹き飛ぶ。


 二人目、三人目と次々に倒していく。


「悠斗、後ろ!」


 ルーナが叫んだ。


 悠斗は振り向いた。


 信者が、黒い炎を放ってきた。


「くっ!」


 悠斗は横に跳んで避けた。


 炎が地面を焼き尽くす。


「危ない……」


 悠斗は冷や汗をかいた。


 この体は、熱に弱い。あの炎に包まれたら、致命傷だ。


「ルーナ!」


「わかってるわ!」


 ルーナは両手を広げ、月の力を解放した。


 光の矢が、次々と黒月教の信者たちに降り注ぐ。


 パァン! パァン! パァン!


 信者たちが、光の矢に撃ち抜かれていく。


「すごい……」


 エリシアが感嘆の声を上げた。


「ルーナさん、強い……」


 しかし――


「ハハハハ! 偽りの女神よ、お前の力はその程度か!」


 一人の男が現れた。


 黒いローブを纏い、顔には仮面をつけている。


「黒月教の幹部……!」


 ルーナが警戒した。


「そうだ。我が名は『影の司祭』。黒月教の十二使徒の一人」


 影の司祭は、ゆっくりと歩いてきた。


「月の女神よ、お前は偽りの神だ。この世界に、お前の居場所はない」


「私は偽りではない!」


 ルーナが叫んだ。


「私は、この世界を守るために存在している!」


「守る……? 笑わせるな」


 影の司祭は嘲笑した。


「お前は百年前、この世界を見捨てた。逃げ出した」


「それは……」


 ルーナは言葉を詰まらせた。


「お前は、臆病者だ。弱虫だ。そして――無能だ」


「黙れ!」


 悠斗が叫んだ。


「ルーナは、この世界を救おうとしてる! お前たちみたいに、破壊しようとしてるわけじゃない!」


「ほう……異世界の戦士か」


 影の司祭は悠斗を見た。


「お前も、月の女神の味方をするのか」


「当然だ」


 悠斗は拳を構えた。


「ルーナは、俺の大切な人だ。お前たちには、絶対に渡さない」


「大切な人……か」


 影の司祭は笑った。


「では、試してみるがいい。お前の力で、私を倒せるか」


 影の司祭は両手を広げた。


 その周囲に、黒い霧が立ち上った。


「来い、異世界の戦士よ」


 悠斗は地面を蹴った。


 7メートルの跳躍で、影の司祭に接近する。


 そして、全力の拳を振るった。


 しかし――


 ドガァン!


 衝撃で地面がえぐれる。


 悠斗の拳が、黒い壁に阻まれた。


「何!?」


「無駄だ」


 影の司祭は冷静に言った。


「私の周囲には、黒月の結界がある。物理攻撃は通用しない」


「くそ……!」


 悠斗は何度も拳を叩き込んだが、すべて黒い壁に阻まれた。


「ルーナ、何か方法はないのか!」


「待って……今、考えてる……」


 ルーナは必死に考えていた。


 黒月の結界。物理攻撃が通用しない。


 ならば――


「悠斗、下がって!」


「わかった!」


 悠斗は後退した。


 ルーナは両手を天に掲げた。


「月よ、力を貸して!」


 その瞬間――


 空から、巨大な光の柱が降り注いだ。


 光の柱は、影の司祭を直撃した。


「ぐあああああ!」


 影の司祭が悲鳴を上げた。


 黒い壁が、光に侵食されていく。


「今よ、悠斗!」


「了解!」


 悠斗は再び地面を蹴った。


 そして、影の司祭に全力の拳を叩き込んだ。


 ドゴォォン!!


 今度は、拳が命中した。


 影の司祭が吹き飛び、壁に激突した。


「やった……!」


 しかし――


「ハハハ……やるな……」


 影の司祭は立ち上がった。


 仮面が割れ、その下の顔が見えた。


 老人の顔。しかし、その目は狂気に満ちていた。


「だが、まだだ……まだ終わらない……」


 影の司祭は再び両手を広げた。


 その周囲に、さらに強い黒い霧が立ち上った。


「この世界を、黒月の力で満たす……そして、すべてを破壊する……」


「させない!」


 ルーナが再び光の柱を放った。


 しかし、今度は黒い霧が光を吸収してしまった。


「無駄だ……我が力は、黒月そのもの……お前の光など、届かない……」


「くそ……!」


 悠斗は焦った。


 このままでは、勝てない。


 どうする……


 その時――


「待ちなさい」


 冷たい声が響いた。


 全員が振り向いた。


 イザベラが立っていた。彼女の背後には、帝国軍の兵士たちが整列している。


「イザベラ殿……!」


「影の司祭。貴様の好きにはさせない」


 イザベラは剣を抜いた。


「帝国軍、総員、攻撃準備!」


「はっ!」


 兵士たちが一斉に武器を構えた。


「撃て!」


 イザベラの号令と共に、無数の矢が影の司祭に向かって放たれた。


「ぐあっ!」


 影の司祭は矢を避けようとしたが、数が多すぎた。


 何本かの矢が、影の司祭の体に刺さった。


「くそ……帝国軍め……」


 影の司祭は苦しそうに呻いた。


「退却だ……今日のところは……」


 影の司祭は黒い霧に包まれ、消えた。


 残っていた黒月教の信者たちも、慌てて逃げ出した。


 静寂。


 悠斗は荒い息をついた。


「終わった……のか?」


「ええ。とりあえずは」


 イザベラが答えた。


「でも、彼らはまた来るでしょう」


「そうだな……」


 悠斗は拳を握りしめた。


「次は、絶対に倒す」


 イザベラは悠斗を見た。


「あなた、強いですね。あの影の司祭に、ダメージを与えるとは」


「いや、ルーナの力がなければ無理でした」


「そうですか」


 イザベラは微笑んだ。


「お二人の連携、見事でした」


「ありがとうございます」


 悠斗は頭を下げた。


 その時、エリシアが駆け寄ってきた。


「姉様!」


「エリシア、無事か」


「はい! 悠斗さんとルーナさんが守ってくれました」


「そうか」


 イザベラはエリシアの頭を撫でた。


「よかった」


 姉妹は抱き合った。


 悠斗とルーナは、その光景を優しく見守った。


「平和って、いいな……」


 悠斗は呟いた。


「ええ。でも、まだ黒月教がいる」


 ルーナは真剣な表情で言った。


「彼らを止めないと、平和は続かない」


「ああ」


 悠斗は頷いた。


「だから、俺たち、北に行こう。お前の記憶を取り戻して、黒月を止める方法を見つけるんだ」


「ええ」


 ルーナは微笑んだ。


「一緒に、頑張りましょう」


 二人は手を取り合った。


 月の光が、二人を優しく照らしていた。


 これから、さらに困難な旅が待っている。


 しかし、二人なら乗り越えられる。


 悠斗は、そう信じていた――



皆さま、こんにちは。ルーナです。


第5話、いかがでしたか?


今回は、悠斗の頑張りで戦争が回避できました。本当に、彼は素晴らしい人です。ただ武力だけでなく、

言葉の力で人々の心を動かせる。私が彼を愛した理由が、少しでも伝わったでしょうか。


エリシアとの出会いも、私たちにとって大切なものになりました。彼女の成長を見ていると、百年前に私が守ろうとした人々のことを思い出します。きっと、あの頃の人々も、こうやって必死に生きていたのでしょう。


それから……悠斗との距離が、また少し縮まりました。何度も邪魔が入りましたけど(苦笑)。でも、それもまた楽しい思い出です。


次回は、いよいよ北へ向かいます。私の記憶を取り戻す旅。少し怖いですが、悠斗が一緒なら大丈夫。

そして、黒月教の影の司祭……彼の言葉は、確かに私の心に刺さりました。私は本当に、この世界を見捨てたのか。その答えを、私自身が見つけなければなりません。


では、また次回お会いしましょう。


月の光が、皆さまを照らしますように――


ルーナ

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