表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

恋と愛の本棚

女子が苦手な幼馴染みと恋愛(ラブ)トレーニングしたら幼馴染みを好きになってしまいました




「俺ってこのまま、彼女できずに一生を終えるのかな?」


 放課後、幼馴染みの盛岡星夜もりおかせいやと教室で他愛もない話をしていると、星夜がポツリと言った。


「あんた昔から女子にモテるくせになにいってんのよ!あんたがその気になれば、彼女なんて何人でもできるわよ!」


 そう言いながら私は、星夜の腕をはたいた。


 星夜は顔が良くて優しくて、その上勉強もスポーツもできるもんだから、昔から女子にモテまくっている。けど、星夜は何故か昔から女子が苦手で。星夜ママとそして、赤ちゃんの頃からの幼馴染みの私以外の女子とはろくに話せないし、少しでも女子に触れたり触れられたりすると、私の後ろに隠れたり全力で逃げたりする。

 

「てか、なんで急にそんな話し?もしかして~好きな女子でもできたのォ?」


 にやにやしながら私が聞くと、星夜はこくんと頷いた。


「え?マジで?女子苦手星夜が?どんな人?私の知ってる人?」

「……それは教えられないけど」

「え~教えてよ!」

「今はまだ言えない」

「なにそれ~けちぃ」


 ぶーっと口を尖らせながら星夜を見ると、頬をほんのり赤く染めていた。恋する人間の顔をしてる。


「……仕方ない。長年の幼馴染みの私が、恋愛ラブトレーニングに付き合ってあげる」


 私がそう言うと、星夜は私の眼を見てえっ?と小さく言った。


「その人のこと好きなんでしょ?付き合いたくないの?」

「それはまあ、付き合いたいけど……」

「でしょ?じゃあまずは告白の練習ね。はい、私をその好きな人だと思って告白してみて!」

「え!?なっ、無理だよ」

「無理じゃない!ほら!」


 私がそう言うと、星夜は頬を真っ赤に染めながら「わかった」と言い、瞼を閉じそして、ゆっくりと開くと。


「好き……です。もうずっと、貴女のことが好きです。俺と付き合ってください」


 と、真っ直ぐに私の眼を見つめながら言った。私に言った訳じゃないのに、ドキッとする。


 こいつ、改めてみるとめっちゃイケメンだな。こいつを惚れさせた女子って何者だよ。


 そう思っていると、星夜が私の手をぎゅっと握った。


「へ?」

「……好きだよ、千影ちかげ


 そう言うと星夜は、私の唇にキス、した。


「ん……」


 初めてのキス。息苦しいけど、嫌じゃ、なくて。


 ちゅぱっと、唇が離れる音が教室に響く。


「あんたの好きな人って、もしかして……」


 頬が熱くなる。胸がドキドキする。

 こんなの、卑怯だ。

 もう……好きになっちゃったじゃん。


 ふたりきりの教室。

 暫く、恋愛トレーニングは続くのだった──



 



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
>いやしかし、この作品もいまいちピンと来ない作品ですな~。その証拠がポイントやPVに出てますね~。あまり読まれてない。 とある人気物書きさんの作品を昨日読みましたが「ァァ~…」と、己の文力との違いを痛…
きゃはーっ!!♡ ラブラブの展開じゃ〜ん♡ いやー。まさかの……ね? 良いですね~。 そんな優良物件の男子と幼馴染っ!! これは、女性の読者様には来るものがあるのではないでしょうか? なんつーの? ん…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ