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【完結】悪役令嬢は引きこもりたい  作者: MURASAKI
ゲーム序盤
11/92

効率が悪くて引きこもりたい②

 ぱんぱかぱーん!


『たった今、神より特別ボーナスが届きました。お好きなステータスに割り振ることができますが、いかがいたしますか?全部で100の数字となります』


「え!? なに、神って!!?」



 この場合、神と言えば運営だよね? まさか運営に感謝したからボーナス付与されちゃったの?って、運営が居るの? この世界!!?

 これについてはあんまり考えるのは良そう。想定外を深く考えたら負けな気がする。

 とにかく! 前向きに考えてステータス数値に100も割り振れるのは有難い。

 LUKは毎日貯めればいいから、せっかくならレベルが上がらないと増えない場所に割り振りたいなぁ。



「ウエンディ、ATK(物理攻撃力)って、どれくらいだと強いの?」


『ハイ、ATK(物理攻撃力)は通常このレベルですと50くらいが普通です。クロエ様は魔法に特化されていますので、ATK(物理攻撃力)はほとんどありません』


「じゃあ、HP(体力)は?」


『HP(体力)は、100ほどが通常です。クロエ様は身体を動かすより精神攻撃がお得意です』


「精神攻撃、ね。あはは……」



 思わず十代女子がしてはいけないような、乾いた笑いが出てしまった。

 そうなると、体力に割り振るべきか、攻撃力に割り振るか、その両方か。

 魔法も強いけど実は物理攻撃も凄いのよ!だとカッコイイんだけどな。



「ウエンディ、出現中の全キャラ250の親密度をクリアしたから、そろそろ新キャラ登場よね? そうすると討伐に行けるから、体力か物理攻撃を強化したいのだけど、どういうプランがおすすめ?」


『お答えします。クロエ様のステータスは魔法以外は信じられないほど低いため、その二つなら戦闘に耐えられるよう体力を強化されるのがオススメです。ですが、個人的には、LUKを上げられることをおススメします』


「うう、辛辣。そんなにLUK大事かー。目標の250まではまだ遠いもんね? でもでも、体力弱いのとかはいかにも守られたい!って感じで嫌かも。守られるより守りたいMAJIDE」


『クロエ様、ソースが古すぎてギャグが若人に響きません』


「ひぃ、怖いことを言わないで!っていうか、ウエンディ。それは分かるんだ……」



 ウエンディとの会話を楽しみ(?)つつ、割り振りを考える。

 やっぱり体力は大事だし、人並みの攻撃力は欲しい。何なら物理防御にも割り振りたい。



「よし、決めた! ウエンディ、こうしてもらえる?」


 

 私が考えたのは、HP(体力)に+60、ATK(物理攻撃力)に+30、DEF(物理防御力)に+10で、合計100。

 これでステータスはこんな感じに置き換わった。


--------------------------------

 クロエ・スカーレット(17歳)

      Lv.20


属性:火・地・風・闇


HP(体力)…………… 91

MP(魔力)…………… 5000

ATK(物理攻撃力) … 47

MAT(魔法攻撃力) … 1500

DEF(物理防御力) … 21

MDF(魔法防御力) … 2000

LUK(運の強さ) …… 90


親密度

アメリア(幼馴染)…… 320/500

クロム(婚約者)……… 392/500

ナイル(婚約者の弟)… 348/500

ガイウス(執事|暗殺者) 440/500

???…………………… 000/500

???…………………… 000/500

???…………………… 000/500

???…………………… 000/500


--------------------------------


 これで多少は普通に近づいたでしょ! 満足。


 LUKは毎日の貢ぎ物で何とか上げられるから良しとする!

 今日は学問所はおやすみDAYだし、一日引きこもる予定だったけど、早く次の攻略対象と出会いたいし、最推しをこの目で確かめたときに私の心臓が持つのか不安だけど……とにかく木の影からでもいいから見てみたい。


 会えたら感動して泣いちゃうかも。



「ウエンディ、引きこもるのはやめて今日はこの「ピーク王国」を探索する。実際の地図と距離感を掴んでおきたいから。もちろん、今日はひとりで。

 商店で攻略対象好みのプレゼントを買って渡せば親密度が上がるし、LUK上げは地道にやるから、今日はおやすみにしてもいいかな?」


『かしこまりました。LUKは出来る限り毎日上げていただきたいのですが、クロエ様のモチベーションにもかかわりますので、本日は息抜きをしてください』


「ありがとう。一応、マップを見せてくれる?」


『かしこまりました』



 「誰がどこにいるか分かるMAP」には、休日の朝だからか、まだ誰も行動していないみたいだ。

 朝食を食べたら公園に行ってみようかな?

 クロエのお屋敷から一番遠い場所にあるし、公園を目指せば他の場所もある程度見て回れるはず。


 公園に行くと言ったら、使用人たちがお弁当にとサンドイッチを作って持たせてくれた。

 朝食を済ませて、使用人が用意してくれたバスケットとウエンディを携帯して、私は颯爽とお屋敷を出た。



 うん。出たはずだった。



 すでに、家の門までの距離が長い。

 馬車だったらすぐに感じたのに、思ったより長くない?

 この調子だと公園までも結構な距離がありそう。無事にお昼に公園に着くかな?


 あーもう! 効率が悪すぎる! 自転車とかないの!!?

 今から屋敷に戻って引きこもっていいですか?



『クロエ様、それ以上はLUKが一気に下がります。ご自身で決められたことは、やり切ってください』



 ウエンディの鬼の一言で私は黙り、公園に向かって歩き出した。

ここまで読んでくださってありがとうございます。

次話は12時更新予定です。

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